【インタビュー】横山ルリカ「奇跡を起こすのではなく、奇跡は誰にでも待っていてくれるというのが希望が持てて素敵だな」

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2013年6月に「Walk My Way」で、ソロ活動を開始した横山ルリカが満を持して1stアルバム『ラピスラズリ』をリリース。アイドリング!!!の横山ルリカとはちょっと違う、等身大の姿を凝縮したこの作品。収録曲13曲中、新曲が8曲も収録されているという気合いにも脱帽だが、シンガーとしての彼女の魅力も感じられる一枚に仕上がっている。初めての作詞秘話や、アルバムに込めた想いを彼女が語り尽くした。

◆横山ルリカ『ラピスラズリ』~拡大画像~

■“ルリカ”も、“瑠璃のように輝くように”という意味でつけてもらった
■いろんな試練を乗り越えて自分が強くなって掴んだ幸運っていう意味なんです


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──ソロのアルバムを作るのは初めてですが、一人で唄わなければいけない楽曲がたくさんある状態ってどんな感じでしたか?

横山ルリカ(以下、横山):新曲のデモをたくさんもらって、覚えるのが追いつかなくて、レコーディングに間に合わないんじゃないかって焦りましたよ。でも、出来上がった今は、シングル曲のほかに8曲も頑張って覚えて、新曲を増やすことができて良かったと思いました。

──シングルがたくさんあれば、そのカップリングまで入れて、こんなに新曲を入れない人もいるのに、本当によく頑張りましたよね。

横山:ありがとうございます。作品として一枚のものを作れたという感覚があります。大変な思いをしたことも乗り越えて、このアルバムができて良かったなと思いました。

──アルバムタイトルも既存曲からつけるのではなく、アルバムとしてのタイトルになってますよね。“ラピスラズリ”にはどんな思いがこもってるの?

横山:群青色とか瑠璃色みたいな色の名前なんですよ。私の名前の“ルリカ”も、私の母が瑠璃色が好きで、“瑠璃のように輝くように”という意味でつけたんです。だから、この作品も輝いたら良いなと思って“ラピスラズリ”って付けたら、あとから“幸運”という意味があるっていうのも知ったんです。しかも、その“幸運”というのは、たまたま運が良かったラッキーではなく、いろんな試練を乗り越えて自分が強くなって掴んだ幸運っていう意味があるらしくて。すごく共感できたし、自分の人生にも当てはまったら良いなって思うんです。正しい道に導いてくれる石としても紹介されてたりもします。

──12月の誕生石で紹介される石だから、横山さんの誕生日は9月だし……と思ってたんです。そんな意味が込められていたんですね。初めてのソロアルバムのタイトルにピッタリですよね。収録曲自体、努力して勝ち取って行こうとか、ポジティヴに頑張る姿が現れた曲ばかりですもんね。

横山:そうなんです。今まで、母からの意見は聞くことがあったんですが、アルバムができてからは父からの感想も聞くことがあります。アルバムを家でリピートして聴いてくれていて、“このアルバム、すごい良いんだよ”って言ってくれてたり。シングルのときは“あぁ、今度出すんだ”っていうくらいだったんですけど、アルバムとして曲がまとまったのを聴いてみたいと思ってくれたらしくて。特に5曲目の「Color」がお気に入りで。どれもシングルにしたいくらい大好きな曲ばかりなので、ファンの皆さんにも早く聴いてほしいですね。初めてのアルバムで、いろんな歌に挑戦させてもらえて、初めて作詞にも挑戦させてもらえて、充実したソロの活動を送らせてもらえてるなと思いました。

──初めて作詞した「Re-Start」は自分で作詞をするって言ったんですか?

横山:もともと作詞はやってみたいって言ってたんです。でもまだ素人で、若くて経験もそこまでないから、良い詞はあまり書けないだろうなというのが自分の中であって。書いてみたものの、ちょっと恥ずかしいなというところもあったんです。でも今回、初めてのアルバムだし、せっかくだからということで、書く機会をもらって。最初は「卒業」をテーマに書いてたんですが、2月14日にアイドリング!!!の(遠藤)舞ちゃんが卒業したこともあって、書いてるうちに、その曲が舞ちゃんのことを示しているような感じで、自分で見てても切なくなってきちゃったんですよ。

──感情移入しすぎちゃったんだ。

横山:はい。だから、もうちょっと違う視点で書けることはないかなと思って、締め切り前日に再出発を意味する「Re-Start」に切り替えて。締め切り当日の三時間くらいでワッと書きました。

──すごいね。

横山:それまで1~2ヶ月くらい考えていたのにしっくり来なくて……というのを繰り返してたんですよ。時間がないっていうのもあって、もう書けないんじゃないかってあきらめていた部分もあったんです。でも、どうせやるなら全力出したいなと思って、最後まであきらめないで頑張って書こうと思ったら、歌詞と言葉をちゃんと合わせることができたので。あきらめなくて本当に良かったです。

──横山さんらしいエピソードですね。この曲の歌詞は言いたいことも最後までよどみない感じですもんね。

横山:学校でも友達の就職活動がはじまって、今の生活が変わることにすごく不安を感じているって話を聞いていたんです。そうやって、私とは違う人の再出発への気持ちとか不安を間近に聞いていたから、そういうことを前向きな歌詞として書けたらいいかなって。

──「あと少しだけ前へ 進めばきっと変われる」っていう一行目からすでに前向きなメッセージですよね。

横山:そうですね(笑)。自分自身がネガティヴな人間なので、歌でポジティヴなことを唄って、自分自身を元気づけられるような歌にできればいいなと思っているんです。歌詞がポジティヴでそれを唄うからこそ元気になれるっていうこともあると思うんです。AメロとかBメロには自分の本音とか、不安な気持ちやネガティヴさも入ってますが、サビの部分では「それでも踏み出せたら」っていう葛藤が等身大で出てるかなって思います。

──葛藤も描いているからこそ説得力を感じますね。

横山:わかっていてもできないこともあると思うんです。もっと自分が大人になれば、積極的になればこうなれるんだろうなってわかっていても怖くてできない。それって私もあるし、友達もそういうことで悩んでいる。私と同じ世代はもちろんだけど、きっと30代、40代の方でも仕事や人間関係でいろいろあると思うんです。この曲を聞いて、ちょっとでも、明日は頑張ってみてもいいかなって思ってくれたら嬉しいです。

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