【ライブレポート】Rayflower、本格始動の狼煙「ミュージシャンの集まりから、バンドになった」

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スーパーバンドがついに本格的に動き出す。そのことを集まったオーディエンスの誰もが実感したのが、東名阪で行なわれたRayflower初の全国ツアーのファイナル公演、3月9日(日)に新宿BLAZEで行なわれたライブだったのではないだろうか。

◆Rayflower 拡大画像

オープニングアクトに結成されたばかりの期待のバンド、HOLLOWGLAMを迎え、18時30分にライブはスタート。

Sakura、IKUO、YUKI、都、田澤がステージに姿を現すと場内は大歓声。オープニングナンバーは2010年にリリースされたアニメのタイアップシングルであり、Rayflowerのデビュー曲「裏切りのない世界まで」だ。続いて、最新ミニアルバム『Narcissus』に収録されているアッパーなナンバー「NIGHT SHADE」が放たれた。IKUOとYUKIが前に出て満員のフロアーを煽り、都の鍵盤から田澤のアカペラへ。すると、切ないメロディと疾走感たっぷりのビートが融合する「Garbera」へと続いた。

メンバー全員が超絶テクニックを持つプレーヤー集団だということは、周知の事実だと思うが、出るところでは強烈に自己主張しながら、互いの個性を活かすバランス感覚とタイム感はもはや、匠の技の域に達しているとしか言いようがない。そして、この強者4人をバックに歌う田澤の圧倒的な歌唱力が凄まじい。音のカタマリを突き抜けて響く伸びやかなヴォーカルはRayflowerの心臓と言っていいかもしれない。

「東京、元気ですか? Rayflowerです。先に言っておきます。今回のツアーはセットリストにアンコールが組み込まれていません。悔いのないように。アッという間に終わるから、しっかり刻みこんでこぼさんように持っていってください」

と田澤。ライブは聴き逃せない場面、見逃せない場面の連続だった。

予測がつかないリズムの展開が刺激的な『Narcissus』の1曲目「Border Line」では都がショルダーキーボードに持ち替え、前に出て熱いソロを弾きまくり、YUKIとIKUOのコーラスも曲の熱量を上げていく。1stミニアルバム『Flower Language』に収録されている曲「真実の森の中で」では、楽器陣のソロセクションが盛りこまれ、ライブバージョンへとビルドアップ。スキルはもちろん深みとパワーのある音そのものからして説得力のあるSakuraのドラミング、多彩かつ華のあるプレイを繰り出すRayflowerのキーマンの都、フライングVを自由自在に操り、涼しげな佇まいで高速プレイを展開するYUKI、超絶スキルでベースという楽器が持つ可能性をあますことなく伝えるIKUO。やはり、このメンバーが揃ったこと自体が驚異だ。

中盤でドラマティックなバラード「蒼い糸」が披露される頃には、衝動をおさえきれなくなった男子からの歓声も。

「3年半ぶりのアルバムって待たせすぎNarcissusですよ」

と新作についてジョークを飛ばした田澤は、全員が曲を書こうと思ったものの間にあわなかった人がいる、とドラムのほうを振り返り(Sakuraは顔を隠し、みんな爆笑)「このアルバムを経てミュージシャンの集まりから、バンドになったんだと思います」と宣言した。

そして、「ちょっと疲れたときにみんなの心を持ち上げる曲になったらいいなと思います」と癒しのメロディと温かいメッセージが印象的な「Words Of The Wise Man~時の贈り物~」、「libra【Rayflower ver.】」と新作からの楽曲を続けて披露し、田澤が指揮をとってのメンバー紹介。誰から紹介するか迷いつつ(田澤はメンバー最年少)、「IKUOさんは最後はイヤがるから最後にしよう」と、すでに立派なフロントマンっぷりを発揮した。

「待たせすぎというか、東京のワンマンも初めてだもんね」と笑顔のYUKIは、その天然な性格をみんなにいじられ、Sakuraは挨拶の代わりにドラムソロとエアードラムのパフォーマンスでコミニュケーションしようとするものの、田澤に「何やってるんですか?」と突っ込まれ、「ありがとうございます」とテレくさそうに挨拶。リーダーの都はチケットがソールドアウトしたことへのお礼を述べ、「3年半も待たせてすみません。初のツアーで名古屋、大阪と廻ってきたけど、めっちゃ気持ちいいですね」と盛り上げ、「なんで最後なの?」と笑うIKUOは「我々、3年半分の想いが溢れ出しましたね」と、ツアーの打ち上げで全員でRayflowerについて熱く語り合った夜があったことを明かした。

ポップかつ躍動感あふれる「Make A Judgment」で幕を開けた後半戦では1stミニアルバムの楽曲もたて続けに披露され、アグレッシブなパフォーマンスと熱を増していく演奏にみんな釘づけ。気づけば1stワンマンとは思えない一体感が会場に生まれていた。

「誰かが“奇跡は起こして初めて価値がある”って言っていたけど、どんどん起こしてやるという結論に辿り着きました。今、Rayflowerは始まったと言っても過言ではありません」

そんな田澤の意志表明をはさんで、ラストナンバーはパワーバラード「花束~from rose with love~」。惜しみなく注がれる拍手と歓声の中、記念すべき東京1stワンマンは大成功の内に幕を閉じた。

そして興奮さめやらないBLAZEのスクリーンに緊急告知という文字が映し出され、“8月24日に赤坂BLITZでワンマンライブ”を行なうことが、オーディエンスの歓喜の悲鳴をもって迎えられた。Rayflowerの躍進はこれから始まる。

取材・文◎山本弘子

■<Rayflower LIVE TOUR 2014>
3月9日(日)@新宿BLAZE setlist
1.裏切りのない世界まで
2.NIGHT SHADE
3.Garbera
4.Border Line
5.絆
6.真実の森の中で
7.蒼い糸
8.Words Of The Wise Man ~時の贈り物~
9.libra【Rayflower ver.】
10.Make A Judgment
11.SOCIAL NETWORK GENERATION
12.Runaway Brain
13.イニシエ
14.花束~from rose with love~



■ミニアルバム『Narcissus(ナルシサス)』
2014年2月19日発売
VTCL-60363 ¥2,000(税抜価格)
1.Border Line
2.Make A Judgment
3.Garbera
4.NIGHT SHADE
5.Words Of The Wise Man ~時の贈り物~
6.libra【Rayflower ver.】

■<Rayflower LIVE 2014 SUMMER決定>
2014年8月24日(日) 赤坂BLITZ
OPEN 16:30 / START 17:30
スタンディング/2F指定席 \4,500(税込)※ドリンク代別
●オフィシャルHP最速先行抽選受付 ※スタンディングの受付となります
抽選受付期間:3/9(日)22:00~3/18(火)23:00
当落発表・チケット引取期間:3/21(金)15:00~3/28(金)23:00
決済・引取:店頭
受付URL http://l-tike.com/rayf-hp/ (PC・携帯・スマートフォン共通)
[問]ローソンチケット 0570-000-777(10:00~20:00 ※一部携帯電話・IP電話・全社PHS使用不可)


◆Rayflower オフィシャルサイト
◆Rayflower オフィシャルYouTubeチャンネル
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