【インタビュー】My Little Loverグッズのキーパーソン・渡邉俊介(VIRI-DARI deserta 代表)「モノとして愛せるものを作りたいという想いは一貫してる」

ツイート

▲トートバッグ 4,950円。BARKS×ARTIST DELI SHOPPINGでは、MosGreen、DarkGreen、Light Blue、Light Green、Light Brown、Red、Brownの7色を販売する。

 
── それぞれのグッズの説明をしていただけますか?

もちろんです(笑)。まずは、トートバッグですが、これの元は僕の私物で、それをたまたま目にしたakkoさんが「それ欲しいなぁ」って(笑)。そこからデザインを練り直したりして、コンサートグッズの仲間入りをしました。通常ならかなり高価なアイテムなんですが、そこは僕が日頃から生地を作っているメーカーのおじちゃんたちと仲良くさせてもらっている強みで、ロット割れの生地を使うことで価格を抑えられました。

── ロット割れというのはどういった布ですか?

通常、生地って少し多めに生産するのでどうしても余剰が出ますが、もったいないことに捨てられてしまう運命なんですよ。そういったロット割れした残布(ざんぷ)や残糸(ざんし)と呼ばれる残りの糸なんかを割安で仕入れて使うようにしています。このときも何色か用意できそうだと聞いて、かなりテンションが上がりましたね(笑)。最終的には9色ものカラーバリエーションを揃えられることになりました。


▲ドローストリングバッグ(大/中セット) 2,100円

 
── 巾着袋のセット(ドローストリングバッグ)は、先ほどお話を伺った東北支援の「acoakko野田村プロジェクト」によるグッズだとか?

akkoさんの想いが特に詰まったグッズですね。しかも、ご自身がトラベル用のかわいい巾着にハマっているそうで、それをヒントに生まれました。こだわり所は、ドローストリングの端についているチェックの布で、これは東北のお母さんたちによる完全手作業でミシンすら使っていません。VIRI-DARIで使っていた生地の残布をもとに、花のように生地を巻いていただきました。こんな手のこんだものがコンサートグッズに並ぶなんて、なかなかないと思いますよ。

── 温かみの伝わるグッズですね。

仮設住宅などに住まわれているご婦人たちなんですが、最初はグッズの作り方とかじゃなく、どんな想いを抱えて日々過ごされているかそういったところから話が始まりました。まだまだ癒えない傷を抱えながら、それでもみなさんが集まってモノづくりをすることで笑顔が連鎖する……。そういった意味でもこれを作る意義は大きいなと感じました。

── あと、コンサート会場限定だったシルバーリング。

これは100個限定で制作しましたが、そのリングを作る工房にakkoさんはマネージャーさんと二人で見学に行かれました。後から聞いた話ですが、全部手作業で削ったり、レーザーで“acoakko gift”と掘る行程などを見て、「丁寧に一つ一つやはり手作業でやるんだ」と感銘を受けていたようです。実は僕が制作を頼む時に「100個のリングにひとつずつ文字を入れてもらうのは難しいよね?」って半信半疑で先方に尋ねたら、気持ちよく「1000個は無理ですが(笑)、100個なら気持ちを込めて作れます」と言ってくれたんです。だとしても、あの細かい作業をよく100個やり切ってくれたなと思います。

── 文字ひとつひとつにも思いが詰まってると。

文字も含め、手作りのものはそうだと思います。このリングを入れる小さな巾着にプリントされている文字は、京都の老舗工場で手捺染でプリントしてもらったものですし、普段から僕の仲間として繋がっているメンバーに協力してもらってできあがったグッズだなと感じますね。


▲ハンカチタオル 620円

 
── ハンドタオルは素敵なBOXまでついて。

VIRI-DARIで普段から使っているオーガニックコットンの糸を使って作りました。2012年のグッズにもタオルはあったんですが、それが好評で。前回は無地だったので、今回は模様を入れたいということになったんですが、単なるプリントじゃなくジャガード織りで作りました。コンサートグッズでジャガード織りのタオルなんて、見たことないと思いますよ。

── フワリとしていて肌触りもいいですし、デザインも可愛い!

このイラストはakkoさんのお嬢さんが描かれたものです。akkoさんが娘さんに「描いてください」って発注したそうで(笑)、ここにデザインされたものの他にもたくさん描いてくれたんですよ。akkoさんは植物が大好きだし、(2013年11月に刊行された)絵本のタイトルが「はなちゃんのわらいのたね」だったので植物を描いてもらったそうですが、本当に上手に描くなって感心しました。
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス