【インタビュー】OLDCODEX、シングル3作をふくむ3rdアルバムを発売! 「新しい扉を開いた作品。またここから走っていける」

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「The Misfit Go」「Rage on」、「WALK」と、たて続けにシングルを放ち、ツアーも全公演がソールドアウトと快進撃を続けるOLDCODEXが待望のニューアルバム『A Silet,within The Roar』を4月2日(水)にリリースした。「純度100%のOLDCODEXをぶちこみたかった」(Ta_2)、「初期衝動を忘れずにいつまでもチャレンジし続けたい」(YORKE.)という2人の言葉どおり、気持ちいいほどにふりきれたロックアルバム。デビューから4年、メンバーチェンジを経た歴史の中で掴みとったものや葛藤もすべて楽曲の中に昇華できたという作品について2人に話を聞いた。

◆OLDCODEX~拡大画像~

■2人体制になってからのOLDCODEXにやっと名刺ができた感覚がある(Ta_2)


▲『A Silet,within The Roar』初回限定盤

▲『A Silet,within The Roar』通常盤
──『A Silent, within The Roar』は攻めのアルバムになりましたね。予想以上にヘヴィでオルタナティブな曲が多くてキテるなって。

Ta_2(Vo):キテるよね。やっとできたなっていう気持ちもあるし、純度の高い状態で音やジャケットに生命を吹きこめたなって。この1~2年、自分たちが悩んでたこととか、抱えこんでたことを再確認したし、それを全部、作品の中に昇華させることができたから。2人体制になってからのOLDCODEXにやっと名刺ができた感覚がある。

YORKE.(Painter):これまで以上にクリエイティブをより楽しむ事が出来たんじゃないかな。それが素直に嬉しかったよ。

──悩んでいたっていう話が出ましたけど、OLDCODEXとしてはシングル「The Misfit Go」、「Rage on」、「WALK」がヒットして、Zeppツアーも全箇所ソールドアウトと外から見ると、とても順調だったんじゃないかと。

Ta_2:そうなんだよね。もちろん、それは嬉しいことなんだけど、俺個人は今まで幾度となく経験してきたメンバーチェンジが尾をひいてて、特に今まで曲を書いていたキーパーソンだったメンバー(ギタリストでありサウンドコンポーザーのR・O・N/2012年に脱退)が抜けたことにはすごくダメージを受けてた。“どうしよう"と思ったけど、ひたすら前に進むことしかできなかったから、前回のアルバム『CONTRAST SILVER』を作ってライヴをやる内にちょっとずつ、前を向けるようになった。お互い、口には出さなかったけど、何かを乗り越えて作ろうっていう想いがあったと思うし、変な言い方すると、このアルバムを作って“俺らって2人なんだ”って思えた。

YORKE.:そうだね。とても目まぐるしいドラマがたくさん起こったりしてさ、そういう意味ではオレたちはすごく順調に来ているよね。乗り越えなきゃ行けない出来事があるって良いことだよ。そういうときに人間の本質的な成長があるんじゃないかな、って、ときどき考えてるよ。そういう意味では、R・O・Nが残してくれた楽曲もようやく今のOLDCODEXのモノに出来るようになってきた気がするし、ダメージをポジティブな方向へ変えようといつも振り返らない様にしていたから。

──光も影も表現されていて、今まで以上に吐き出してもいるし、はじけ飛んでるパワーもありますもんね。

Ta_2:あらためて俺はこういうヴォーカリストなんだって思った。取材で声優も同時にやっていることについてよく聞かれるけど、俺からすると吐き出すというか、スクリーミングするのは純粋な欲求であり、感情表現なんだよね。だから、でき上がったアルバムを聴いて、もっと重くしてもっと攻めてもよかったのかなと思うぐらい。ヴォーカリストとしての自分を見つめ直すいい機会にもなったし、また新しい扉が開いたような感覚がありますね。

YORKE:OLDCODEXでしか見えなかったり、感じられないことがオレたちの大きな武器に変わった瞬間が多かったように感じるよ。うまく説明出来ないけどさ、だからアルバムというひとつの完結するストーリーみたいなモノを創りたかったのかもしれない。影は光がないと絶対に出来ないからね。そんな単純で当たり前なことを日常で忘れちゃうときがあるけれどさ、 無意識を意識していくと、景色がいつもと違って見えたりするものだよね。

──アルバム制作前にYORKE.と話したことはありました? 共通項として認識していたこととか。

Ta_2:シングルのタイトル曲はありがたいことに全てタイアップがついてたんだけど、それはいろんな人とコラボする作業でもあるから、アルバムの曲には純度100%のOLDCODEXをぶちこんでやろうっていうのはいちばん最初に話したかな。

YORKE.:そうだね。Ta_2は最初からそういうことに強くこだわっていたよね。オレはどちらかというと、1枚のアルバムを後悔のないように今出来ることに全力で立ち向かって表現してやろう、そのイメージを絶対に逃がさないで捕まえてやろう、っていつものスタンスだったかな。

■俺たちを強くしてくれるファンを誇りに思ってる(YORKE.)

──なるほど。2月から3月にかけてZeppツアーを廻ったじゃないですか。セットリストには初期の曲も盛りこまれていて、OLDCODEXの歴史も感じさせるものだったけど、あのツアーはアルバムに影響を及ぼしましたか?

Ta_2:無意識なところで影響はしてるかもしれないけど、意図したところはないかな。ただ、ツアーとアルバムのレコーディングを並行してやってたから、スケジュール的にはホントに大変だった。“明日、ツアーだね"って言いながら、スタジオにいたりとか。

YORKE.:確かにハードなスケジュールの中での制作だったかもしれない。ツアーで感じた熱をそのまま音やビジュアルにぶつける、ってイメージはいつも持っていたかな。それくらいライヴは前向きなパワーで溢れているし、うん、確かに影響しているんだろうね。

──あと大雪のZepp Tokyo(2月8日)は忘れられないライヴになりましたね。あの日はホントにライヴができるのかなと思いましたよ。

Ta_2:YORKE.と電話で話して“今日、本当にやるのかな。って(笑)。で、Zeppまでタクシーで行ったんだけど、大雪なのに人がたくさん並んでるから“こんな日にセールでもやるのかな"と思って、運転手さんに“すごい人ですね"とか言ってたら、その列がZeppに繋がってたみたいな(笑)。あれだけ多くの人が早い時間から待っててくれるのを見たら“絶対にやろう"と思った。もちろん、来られない人もいただろうし、置いてけぼりにするわけじゃないけど、あの日、ライヴをやったのは間違いじゃないと思う。

YORKE.:あの天候の中、会場の周りを埋め尽くす数の人が待ってくれてて、オレもすごく嬉しかったし、天候がまたひとつドラマを演出してくれたのかもしれない。目の前にひとりへ、という気持ちを改めて感じた一日だったし、とても忘れられない日になったよね。

──しかも、ほぼ満員状態だったから驚きました。

Ta_2:そう。外で寒い思いしてるから、何かできないかなと思ってホッカイロとホットドリンクを差し入れして。あんな想いしても見たいって言ってくれるヤツらの気持ちには絶対、応えたかったし、それが愛だと思うし、熱意だと思うから。音楽でも返したいって思ったよね。

YORKE.:ただ、あの日きっとさ、何日も何ヶ月も待ってくれたのに、チケットを握りしめて諦めなきゃ行けないって状況もたくさんあったかもしれないよね。だけど、それもひとつのタイミングかもしれない。きっともっと最高なタイミングが訪れて、来れなかった君とも必ず会えると勝手に信じてるんだ。

──よりファンの熱さを感じますよね。

Ta_2:そう。ハンパないなと思った。各地で熱を感じたし、みんなのことが自慢だもん。全員、横並びにして写真を撮りたいって思ったぐらい(笑)。

YORKE.:ファンの存在がオレたちをどれほど強くしてくれるか、わかっていてもみんなの顔を見ると嬉しくなっちゃう。それはオレたちの誇りでもあるよ。

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