【ライヴレポート】ユナイト、ドラマーゆきみ最後のステージ完全燃焼

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ユナイトが4月19日、渋谷WWWにてドラマーゆきみのバースデーライヴ<春に産まれたけどゆきみ!何かが起こるゆきバーサリー!>を開催した。そのオフィシャルレポートが到着したので、ここにお届けしたい。

◆ユナイト 拡大画像

最早恒例になりつつあるメンバーフィーチャーイベントは、寒い冬も終わって迎えるこの日、ゆきみの人柄のようなハートフルで笑顔溢れるライヴが展開されるだろうと思われていた。しかし先日、この日をもって持病の腰痛の悪化により、ゆきみがユナイトから脱退することが発表されると一転、彼の最後の勇姿の場となってしまったのだ。“終わらないバンド”という大きな目標を掲げるユナイトにとってメンバーを一人失うことがどんなことを意味するのか? 会場のファンはその答えを求めて、ここに集まっているように感じてならなかった。

祝福と悲しみ、相反する2つの感情が入り交じる異様な雰囲気を吹き飛ばすように、オープニングはゆきみ作詞作曲による「Chronus」でスタート。パワフルなバンドサウンドを浴びると、“まだ出来るよ!”とどうしても思ってしまう。“こんな想いが今日何度訪れるのだろう”と考えると、やはり寂しさを感じずにはいられないが、そんなことはお構いなしにライヴは進んでいく。

「久々の曲を」というヴォーカル結のMCから「提案」「ハイスピードフェイスレスネス」「3rd Blue」とアップテンポな曲を次々と投下する。ともすると少しでもドラムに負担の少ない楽曲を、と考えてしまうかもしれないが、違うのだ。ユナイトがユナイトらしくいること、何よりもファンを楽しませることが第一に考えられたこの流れは、紛れもなくユナイトのゆきみが確かに存在している証なのだ。ライヴそのものをもってゆきみに存在意義を与えているその姿は、ユナイト流の祝福に見えて仕方がなかった。

そんな熱気溢れる展開から「青と白のコトバ」「答え無いコトバ」というゆきみ作詞作曲の2曲へと続いていく。彼の作る繊細で人の記憶を抉る楽曲は、ユナイトの持つ幅広い楽曲達の中でも異質にして独創的だ。自然に会場に響き渡った大きな拍手が何よりもそれを物語っていたように思う。しっとりと、どこかふわふわした空気に包み込まれたが、それも束の間。彼らのライヴがこれで終わるはずがないし、ファンもそれを望んでいない。

本編最後のブロックはまさに怒濤の選曲。「FCW」「Love_Duck_Core_Nothing」「world wide wish」と、“ここまで体力を温存していたのか”と思う程に暴れ狂うメンバーの姿がそこにあった。“本当に会場を壊してしまうのでは?”と感じる程のファンとの一体感は、こんなことを言うと怒られてしまうかもしれないが、今まで見たどのライヴよりも鬼気迫る、狂気に溢れた光景であった。

そんなぐちゃぐちゃな本編が終わっても、なお巻き起こるにアンコール応えて再度メンバーが登場する。ここまで来ると誰しもが意識する別れの時。会場中がゆきみのメンバーカラ―である水色のライトに染まる中、しかし彼は最後まで“ユナイトでいること”に徹した。「絶望クリエイター」で最後の爆発を見せると「starting over」で運命の日に幕を閉じた。

きっとファンは分かっていたと思う。悲しむことはゆきみの本意でないことも、何よりバンド自身が一番辛く、悩ましい選択をしていることも。けれど好きだからこそ止められない感情の行き場を探していたのではないか。そしてこの日、ユナイトとファンはお互いが持つ、行き場のない想いをライヴという場でぶつけ合ったのだ。全ての楽曲を演奏し終わった時、リーダーである椎名未緒から「ゆきみくんはやるべきことをすべて全うして、ユナイトを卒業します」と、ゆきみへ卒業証書が手渡された。それは、これから先もユナイトとして歩み続ける4人の決意表明、そしてゆきみとファンがその想いを改めて強く彼らに託した瞬間だったように思う。

3周年を無事終え、8月に目標としてきた渋谷公会堂でのライヴに挑むユナイト。彼らはこのライヴを“あの日見た、奇跡の先に”と形容している。大袈裟なと思う方もいるかもしれない。しかし今からこのワンマンが楽しみで仕方無いのは私だけであろうか。何故ならば沢山の強い想いを受け取って、ユナイトが普通でいられるはずがない。4人は今も来るその日に備え、あなたを楽しませる策を練っているのでは?

当日彼らはきっと奇跡を信じ続ける者が何を掴むのかを見せてくれるはずだ。“終わらない”バンドという形の無い最終目標を据えるユナイトにとって、この日のライヴは長いバンド活動の中のある一日だったかもしれない。しかし彼らがそれを叶えたとしたら……? この日も紛れもなく奇跡の記憶の1ページとして刻まれる。

“これからのユナイトは1日1日を奇跡にしながら活動していくんだ”そんなことを感じさせてくれる素晴らしいライヴであった。

■<春に産まれたけどゆきみ!何かが起こるゆきバーサリー>
2014年4月19日(土)@渋谷WWWセットリスト
SE:melt into UNiTE.
01.Chronus
02.Ms.Fabbit
03.AIVIE
04.提案
05.ハイスピードフェイスレスネス
06.3rd Blue
07.青と白のコトバ
08.答え無いコトバ
09.Kud’
10.アポカリプティックサウンド
11.アイ -‘ation-
12.FCW
14.Love_Duck_Core_Nothing
15.Cocky_discuS
17.world wide wish
18.イオ
-Encore-
01.プレテンス
02.絶望クリエイター
03.starting over

■<UNiTE. ONEMAN LIVE -U&U's あの日見た、奇跡の先に- 渋谷公会堂>
2014年8月16日(土)渋谷公会堂
OPEN 16:30 / START 17:30
前売¥4,700 当日¥5,200(税込・全席指定)
※3歳以上有料
[mobile FC [elite U's]限定DVD付きペアチケット]
前売¥9,000(税込・全席指定)
※DVDはペアチケット1セットご購入で1枚プレゼント!
・特典DVD「DOCUMENTARY of UNiTE. Vol.2」
三周年ワンマン、品川ステラボールの舞台裏から渋谷公会堂公演までを追ったドキュメント第二弾。
ユナイト結成当初からの大きな目標であった渋谷公会堂へ挑む5カ月を密着。
チケット一般発売:7/12(土)
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888

■<ユナイトハクフィーチャーイベント「The GREEN WORLD」>
2014年6月25日(水) TSUTAYA O-WEST
一部 開場 14:30 / 開演 15:00
二部 開場 18:00 / 開演 18:30
[一部:チケット料金] 
[1F立見] 前売¥3,000 当日¥3,500(税込・ドリンク代別)
[FC限定2F自由席] 前売¥3,500(税込・ドリンク代別)
[二部:チケット料金]
[1F立見] 前売¥3,300 当日¥3,800(税込・ドリンク代別)
[FC限定2F自由席] 前売¥3,800(税込・ドリンク代別) 
※3歳以上有料
mobile FC [elite U's]チケット先着先行(※整理番号:A)
受付・支払期間:4/19(土)22:00 ~ 4/28(月)23:59
[制限枚数] 両公演お申込み可能、1F立見 / 2F自由席 お1人様どちらか1枚まで
チケット一般発売:5/24(土)

■「UNiTE. 3rd Anniversary oneman live -U&U's Ai- AT SHINAGAWA Stellar Ball 20140329」
2014年7月2日(水)リリース
DCBL-15 ¥4,800(本体)+税
2014年3月29日 品川ステラボール3周年記念ワンマンLIVEを完全収録!

◆ユナイト オフィシャルサイト
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