【ライブレポート】SEKAI NO OWARI、「国立競技場全体から巻き起こる圧巻のコーラス」── <JAPAN NIGHT> DAY2

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国立競技場最後の音楽イベント<SAYONARA 国立競技場 FINAL WEEK JAPAN NIGHT>。感動の1日目“Yell for Japan”公演に続く29日公演は、「世界の人々に、日本の姿と日本の音楽の力を知ってほしい」という主旨のもと、海外での活動に積極的なSEKAI NO OWARI、Perfume、MAN WITH A MISSION、そしてL'Arc-en-Cielという4アーティストが登場する“Japan to the World”公演だ。SEKAI NO OWARIのライブレポートをお届けしよう。

◆SEKAI NO OWARI <SAYONARA 国立競技場 FINAL WEEK JAPAN NIGHT> 画像

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爆音と圧倒的なパフォーマンスでMAN WITH A MISSIONが観客を魅了したステージを引き継いだのが、SEKAI NO OWARIだ。

転換の間、不思議の国の住人を思わせるウサギの面をつけた者達がランウェイとステージに立つ。これらか始まる大スペクタクルショーを期待させ、観客も何かが起こる予感にザワついている。

昼間の蒸し暑さが嘘のように気温がぐっと下がり肌寒ささえ感じる空気になりだした頃、SEKAI NO OWARIの4人がステージに現れる。観客が一斉に立ち上がり、国立競技場を揺らす。

「国立競技場の「最後」にわたしたちの名前を刻んで貰えることを、とても光栄に思っています。」と、事前のコメントとしてSaoriがこの<JAPAN NIGHT>への思いを語っていたとおり、全身全霊を込めたステージが、「炎と森のカーニバル」から始まった。

一気に競技場の空気が変わる。イントロだけでこの巨大な空間が、瞬時にSEKAI NO OWARIにしか生み出し得ない空間になっていく。

4人は実にリラックスした表情。観客の手拍子に乗せて、スケールの大きな楽曲が夕焼け空にまで広がっていく。

「今日は短い時間ですけど、楽しんでいってください」(Nakajin)

そして演奏されたのが「スターライトパレード」。Fukaseの澄んだ声が気持ち良い。壮大なオーケストレーション、耳に心地よいメロディ。観客はそれぞれに身体を揺らせて、曲に身を委ねる。ランウェイを端から端まで歩きながら、Fukaseは観客に語りかけるように歌う。Nakajinもランウェイの端でギタープレイを繰り広げる。Saoriの澄んだピアノが響き渡る。DJ LOVEが観客を煽る。これこそが、彼らにしか生み出せない世界。観客も実に楽しそうだ。

アニメーションとともに始まったのが「銀河街の悪夢」。ギターアルペジオだけをバックに歌うFukase。一聴すると絶望的な歌詞。サイレン音とともに、演奏陣が一気に雪崩れ込み、曲は次第に希望を内包した前向きなものになっていく。明日を生きるためのメッセージ。心の奥深くのものを掴みだされたような歌詞に涙ぐむ観客もいる。

続いては、「Love the warz」。一転してステージには火が灯り、ダークな雰囲気を醸し出す。平和や希望、生きることに対して真摯に向き合った歌詞だ。

「今日は来て頂いてありがとうございます。4年前は10人くらいのお客さんだったのに、いまこんな大勢の人の前でやることができて、誇りに思っています。」とSaoriが語り、そして「RPG」を導く。

観客の振るペンライトが一斉に光る。サビでは国立競技場全体からコーラスが沸き起こり、僕らは一人じゃないことを心から感じて大声で歌う。このコーラスは、きっと競技場にとどまることなく、神宮外苑に響き渡っていることだろう。

ブルー、パープル、ピンクと次々に変わるペンライト。メンバーも楽しそうだ。

「ありがとう。SEKAI NO OWARIでした。」

競技場を埋め尽くす観客に深々とお辞儀をして、4人はステージを後にした。


◆JAPAN NIGHT オフィシャルサイト
◆BARKS JAPAN NIGHT 特設ページ
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