【インタビュー】Charisma.comが明かす“社会VS自分”の本音。 「自分から行動するきっかけになってもらえたら」

2014.06.04 12:00

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◆「チャンコイ」は“こじらせ女子”がテーマだったんですよ。
だから、もしかしたら私たちってそう思われているのかなって

──とはいえ<2014 PARCO VALENTINE>キャンペーンソングに起用された「チャンコイ」は、まさに新境地というべき楽曲で、手応えがあったのでは?

いつか:大丈夫でした、あれ?最初は間違って私たちにオーダーされたのかと思いました。キャスティングミスじゃないですよね!?って、何度先方に問い正したくなったことか。

ゴンチ:“こじらせ女子”がテーマだったんですよ。だから、もしかしたら私たちってそう思われているのかなって。

いつか:“こじらせ女子”というワードを字面でしか見たことがなかったので、ネットで色々と調べてみたんですけど、思わず「私は何もこじらせてないよぅ!!」とちょっとムッとしたんです。でも、そう思われてるのかなぁ?もちろん、せっかくのお話なので頑張ります、と。

──かわいらしい曲になりましたね。アルバムに入っていると、いいスパイスにもなります。

ゴンチ:私たちの曲にしては毒っ気がないんですけどね。

──いやいや、逆に毒っ気を感じます。トラックが緩やかでメロディがかわいらしいからこそ、そこに仕込まれた毒が効く…(笑)。

いつか:あ、ホントですか。そういう視点で見ていただけると、私もそういう曲として素直に受け入れていこうと思います(笑)。

ゴンチ:でも、みんなが聴きやすい曲って、いいですよね。

──そうですね。そういう意味では、今作はポップな印象の楽曲も多いです。

ゴンチ:歌詞もそうなんですよね。前作は女性が聴いてリアルに感じるものが多かったと思うんですけど、今回はより間口が広がった感じがあります。曲順も聴きやすいんじゃないかな。私は「sodai ゴミの koi」と「空色will」が好きなんですけど、Charisma.comっぽくないところもいいですね。


──「空色 will」にある浮遊感は、新しい武器を手に入れたといってもいいんじゃないでしょうか。

いつか:あれは挑戦しました。難しいなと思ったんですけど、でも今ここでやらないと、スキルの面でも次に行けないだろうなと思って無理やりやりました。そうやって無理してでも振り幅を広げた効果は、たぶんこれから出てくるんだと思うんですよね。ライブではまだ新しい曲をあんまりやっていないのでわからないですけど、次のツアーぐらいからはだんだん見えてくるかな、と。

──この過渡期が意味するところは、次回作ではっきりわかるのかも。

いつか:なんかそんな気がしてるんですよ、次やっちゃうかもなっていう気でいるんです(笑)。次の作品に対してはヘンな高揚感があって、まだ曲も何にもできてないんですけど、あたし何かやっちゃう可能性があるなって。だから、今回このアルバムができてよかったと思ってます。これから新しいことができそう。

◆何を言っても刺さらないんですよ、ゴンチは糠だから。
糠のような人間だから。ある意味最強なんです

──例えば一度、ゴンチに歌詞を頼んでみるっていうのはどうでしょう?

いつか:それ、実は1回あるんです。

ゴンチ:書いてみたんですけど、まったく的外れだったんで、これは向いていないんだな、と。

いつか:どこディスってんの?自分が悪いよ!みたいな。

ゴンチ:逆にディスられちゃった(笑)。

いつか:でも、何を言っても刺さらないんですよ、ゴンチは糠だから。糠のような人間だから。ある意味最強なんです。ね、ぬかちゃん(笑)。

ゴンチ:うん、ぬかです…。

いつか:そこで“うるさいよ、釘”とかって言わないと!

──相変わらず面白いですね、2人の関係性。

いつか:ライブでもけっこうミスったりするんですけど、最近はお客さんがそんなゴンチを温かく笑ってくれちゃったりするんですよね。そこにちょっと甘えてない?って思って、ついチッってなっちゃいます。

ゴンチ:それは伝わってますよ。すごい感じますもん、圧を(笑)。音を外しちゃったり、出すの忘れちゃったり……真っ青になっちゃいます。

いつか:真っ青なのは私なんだけど?

ゴンチ:あ、真っ白でした。頭真っ白です。

いつか:でもいいです、ゴンチはここまで来たら糠を極めるしかないと思うよ。私の釘が唯一刺さらない人として。

──歩く五寸釘もかなわない(笑)。

いつか:最強のぬかと組んでしまった!

──そのおかしなコンビは、この先どうなっていきたいですか?1年前とは見えるものが違ってきているでしょう?

いつか:先のことは正直ほとんど見えていないんです。ただ、何か発言すれば、SNSとか知らないところで文句を言われちゃったりして、どんどん本音が言えないのが現状じゃないですか。このままじゃ世の中が良くなるどころか、悪くなる一方なのが想像できるから、自分が行動できたり、意見を発信することで他人としっかり向き合えて、結果として人と人との繋がりが強くなったらいいなと思うんですよね。私たちの音楽が、そうやって自分から行動するようなきっかけになってもらえたらいいなと思うんです。それは今回の『DIStopping』を含めて、この先どんな作品を作っても変わらない気がするんですよね。

──だからこそ、Charisma.comは本音だけを歌う。

いつか:じゃなきゃいけないな、と。世の中を変えようなんて大きなことを考えてるわけじゃなくて、ただ、聴いてくれた1人を動かせる、そういう作品を作るグループでありたいなと、そう思ってます。

インタビュー&文◎斉藤ユカ

■リリース情報
『DIStopping』
2014年6月4日発売
LACD-0248 ¥3,024(税込)
収録曲:
1.イイナヅケブルー
2.LOOKER
3.スーパーガール
4.no datte
5.sodai ゴミの koi
6.チャンコイ
7.Mr.BEER
8.ジェンガジェンガ
9.Train HELL
10.空色will
11.ペインオフ
12.100%ブービー
13.ハッピーターン

■ライブ情報
<HE OTHER NEWEST ONE vol.1>
2014年6月4日(水) 渋谷O-EAST
<ガールズトーク>
2014年6月18日(水) 渋谷チェルシーホテル
<YATSUI FESTIVAL! 2014>
2014年6月21日(土) ※会場と出演時間は後日発表

■インストアイベント情報
2014年6月7日(土) タワーレコード新宿店
2014年6月15日(日) タワーレコードNU茶屋店
2014年6月22日(日) タワーレコード名古屋PARCO店

■ツアー情報
<DIStopping リリースツアー2014-OL JOKER->
2014年7月5日(土) 名古屋Live Hajj M.I.D
2014年7月11日(金) 大阪BIGCAT
2014年7月12日(土) 福岡Queblick
2014年7月19日(土) 仙台MACANA
2014年7月26日(土) 東京LIQUIDROOM

◆Charisma.com 『DIStopping』特設サイト
◆Charisma.com オフィシャルサイト

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