【ライブレポート】東京女子流、挫折を乗り越えた4thツアーファイナル。日比谷野音は晴天なり

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東京女子流の全国ツアー<4th JAPAN TOUR 2014>のファイナル公演が6月15日に日比谷野外音楽堂で開催された。

◆東京女子流 画像

今回のツアーはサブタイトルに「Royal Mirrorball Discotheque」と冠し、東京女子流の大人っぽくダンサブルな側面をフルに魅せた内容だ。この野音のステージのみ、生バンドでの構成がなされていた。バックバンドには普段より東京女子流のレコーディングに参加しているギタリスト土方隆行を始めとし、ドラム渡嘉敷祐一、キーボード松田真人、ベース湯浅崇と、東京女子流の重厚なサウンドを支えられる実力派が揃う。

雲ひとつない青空の下、野音ならではのリハーサルのバンドの音漏れからすでにファンは興奮。この日は立見の当日券が出るという情報もあり、チケットを持っていなかったファンも場外まで駆けつけた。

定刻になると東京女子流メンバーの掛け声から、一曲目「ヒマワリと星屑」でライブがスタート。この「ヒマワリと星屑」は代表曲ながら、小西彩乃が2013年より歌の調子を崩したことで、2013年の武道館公演よりその歌唱パートを別のメンバーが担当していた。この日、ライブ内で小西彩乃がオリジナル通りに歌い出しパフォーマンスを見せたことでファンからは喝采が沸き起こっていた。

3曲目「W.M.A.D」まで昼間の野外ライブにふさわしい健康的なチューンが繰り出される中、4曲目「Liar」からはセッティングがより生きる大人びたアクトが飛び出してくる。日中の野外ステージ、そして生バンドというパフォーマンスに誤魔化しのきかないシチュエーションの中で、東京女子流は一糸乱れぬハイレベルなダンスパフォーマンスとレベルアップした歌唱を披露。それまでまとっていたパステルカラーのロングスカートを脱ぎ捨て、ショートパンツ姿に背中の十字架カットが色っぽい衣装へとチェンジしてみせた。

この日、東京女子流メンバーは全員ダンスも歌も好調。リハーサル時期のメンバーのブログ等でも触れていた「バンドさんがすごすぎて、女子流も負けないようにしたい」というコメント通り、どの曲のパフォーマンスも“大人”なバンド隊の生み出すサウンドに絶妙にマッチする。結成当時はローティーンだった彼女たちだが、個人としてもグループとしても成長するのに伴い、過去の持ち曲がグラデーションのように色彩を変えていく様はこの数年間ずっとファンを魅了してやまないところだろう。

そんな東京女子流だが、中盤のMCではこの日のために作った“巨大てるてる坊主”も披露。「女子流って(この手のネタが)クオリティ低いじゃないですか。でも今回はそんなこと言わせません」という中江友梨のぶっちゃけたトークに会場が笑いに包まれる中、紹介されたてるてる坊主の頭にはハチマキと赤いひまわりが。これはサッカー日本代表への応援と女子流のトレードマークである花を掛けあわせたものとのことだ。

中盤には野音での初披露となった「ずっと 忘れない。」、4thアルバムのリード曲となった「十字架」やデビュー曲「キラリ☆」などを交え、2012年の野音公演の際に1曲目で披露された「Rock you!」などをパフォーマンス。歌いながら2012年の野音を思い出していたという小西彩乃は直後のMCで「昨日、前の野音の映像を何回見たか……」と思い出しトークをし、小休止のコーナーで前回野音のメンバーお気に入り写真を披露した。

夜も更け、野音の観客席にピンクのペンライトが満ち溢れてくる光景にメンバーは口々に「きれい」と感動した様子。ライブ終盤では「Limited addiction」でまたもや小西彩乃が元パートを歌い上げ、そこから楽曲が別のアレンジバージョン「Limited addiction -Unlimited addiction Mirrorball Royal Mix-」に変化。オーディエンスの熱狂も最高潮に達した。

ライブ本編最後の曲の前には、この4thツアーよりメンバー内の役割変更で新リーダーとなった庄司芽生から、今回ツアーへの思いが語られた。

「(昨年の)3rdツアーでは体調不良などもあり自分達のメンタルの弱さを思い知らされました。(今回の)4thツアーでは自分達でステージを作らせてもらい、東京女子流とはどういうものなのかというのを改めて考え直すことができるツアーとなりました」──庄司芽生

メンバーの相次ぐ体調不良というアクシデントで、それぞれが自らの弱さと直面せざるをえなかった2013年の3rdツアー。その試練を乗り越え今回の4thツアーに立った東京女子流は、以前より一回り大きな存在感を手にしたように見える。「そして今ここまできて、新たなスタートを切ろうというメンバーの想いが詰まった曲です」という庄司のMCで本編ラストは3rdツアーのタイトル曲「約束」で締めくくられた。

アンコールには女子流のメンバーがライブTシャツ姿で登場。野外ライブでの手持ちサーチライトが楽しい「Attack Hyper Beat POP」が披露されたあと、様々な告知がなされた。7月6日(日)に開催調整中のラゾーナ川崎プラザでのフリーライブでのまだ披露できてないアルバム曲「恋愛エチュード」の初パフォーマンス告知、7月13日スタートで5ヶ月連続で赤坂BLITZにて開催されるワンマン<TGS Discography><HARDBOILED NIGHT 全5夜>、新曲のアナログレコードリリースなど、盛りだくさんな今後の予定に期待が高まるところだ。

なお、今回の日比谷野音限定で発売されたツアーTシャツはライブ当日の6月15日より、KawaiiSTOREにて国内・海外向けに通販を開始している。

Set List
<東京女子流 4th JAPAN TOUR 2014 CONCERT*04 ~野音Again~ with 土方隆行バンド (bonsai.)>
6月15日(日)【東京】日比谷野外音楽堂
01.ヒマワリと星屑
02.頑張って いつだって 信じてる
03.W.M.A.D
04.Liar
05.Don't be Cruel
06.おんなじキモチ
07.大切な言葉
08.ちいさな奇跡
09.それでいいじゃん
10.ふたりきり
11.ずっと 忘れない。
12.十字架
13.キラリ☆
14.孤独の果て ~月が泣いている~
15.Rock you!
16.pain
17.Limited addiction
18.運命
19.鼓動の秘密
20.約束
EN1.Attach Hyper Beat POP
EN2.Killing Me Softly

☆6月15日(日)より、KawaiiSTORE(BARKS×ARTIST DELI SHOPPING内)でのグッズ販売が開始!

●商品情報
KawaiiSTOREでは下記2タイトルを販売致します。
・野音限定Tシャツ【SIZE:M】¥3,000
・野音限定Tシャツ【SIZE:L】¥3,000
※ご注文にはBARKS×ARTIST DELI SHOPPINGへの会員登録(無料)が必要です。
※詳しい購入方法・利用規約などはBARKS×ARTIST DELI SHOPPINGのご利用ガイドをご確認ください。
●BARKS x ARTIST DELI 国内・海外とも販売となります

◆Kawaii STORE 東京女子流 武道館グッズ販売ページ(BARKS×ARTIST DELI SHOPPING内)
◆東京女子流 オフィシャルサイト
◆Kawaii girl Japan
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