【ライブレポート】浜崎あゆみ、ショーケースライブで魅せる。危険と隣り合わせのフライング

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浜崎あゆみが東名阪の3都市11公演で行なうプレミアムショーケースライブ<ayumi hamasaki PREMIUM SHOWCASE ~Feel the love~>。その東京公演が、7月3日、国立代々木競技場 第一体育館でスタートした。

◆逆さ吊りのayuほか <ayumi hamasaki PREMIUM SHOWCASE ~Feel the love~>東京公演 初日 画像

2000年から14年にわたって全国ツアーを行なってきたayu。2013年に15周年ツアーを終えて、16年目はいつものayuのライブを壊していくという意味で、初の代々木第一体育館4日連続という日程での開催となった。

「今年のLIVEは、最先端の技術や演出が数多く取り入れられ、こだわりにこだわった、まさにプレミアムなステージになっています。この代々木公演も最高のステージがみなさんに届けられるよう、私自身も楽しんでやりきる気持ちとともに、ラスト4日間全力で駆け抜けていきたいと思います。」── 浜崎あゆみ(代々木公演にむけて)

山手線の車両故障によって開演時間が30分送れたこの日の公演。集まった1万1500人は、始まりを待ちきれず、「ayuコール」で、その瞬間を待つ。

今回のショーケースライブは、会場を限定したことで実現できた大掛かりなセットとともに展開される。幾つもの可動領域を持つ、幅5.5メートル、高さ約7メートルという跳ね上げリフター(女性アーティストとして日本初)が動き出し、逆光の中に浮かび上がるayuのシルエット。もうそれだけで、これから約2時間ちょっとの、一夜の夢のような公演への気持ちが昂ぶるというものである。

「行くぜ代々木!」のシャウトからの「WHATEVER」。ピンクのペンライトが代々木第一体育館を埋め尽くし、大歓声とともにビートに合わせて揺れ動く。ayuも思わず、歌終わりに天を仰ぎながら笑顔が溢れる。

さらに高さ2.5メートル、直径4.5メートルの真紅の大型ドレスを着たayuが、少しはにかんだように歌う「Hello new me」。そのスケールを目の当たりにして驚く観客の声に手を振って応えてみせる。そして、それ以上に観客を驚かせたのは「Angel」。「ティッシュ」と呼ばれる地上6メートルのフライングパフォーマンスをayuが披露したのだ。

昨今のayuのライブではおなじみの、このパフォーマンス。しかし、これまでダンサー(Yossy)が行なうことはあっても、ayu自身がこれを見せたのは初めて。そして、途中にステージに降り立った時にもわかったように、命綱はなし。過去、ダンサーの練習風景を映し出していたライブのメイキング映像を見た、というファンもいるかもしれないが、このパフォーマンスは、ダンサー並みの筋肉とバランス感覚が要求されるだけでなく、相当の練習も必要。さらにayuの場合、歌唱も同時に行なわなければならない。ステージ上で繰り広げられた美しいステージングの裏側には、危険と隣り合わせだとしても、命をかけてでも具現化、視覚化させたかったayuの熱意と覚悟があったに違いない。

そして「Feel the love」では、ayuとダンサー陣の真上から大雨が振り、みんなずぶ濡れ。客席を巻き込んでのプレミアムショーケースの最後にふさわしいお祭り騒ぎとなった。ちなみに、ayuが代々木第一体育館に雨を降らせたのは、2006年の<ARENA TOUR 2006 A(miss) understood>以来。使用された水の量は、1公演あたり20トンだそうだ。

型にはまった浜崎あゆみのライブを一新し、純粋にステージ、演出、パフォーマンスを楽しんでもらいたいという想いから、MC、アンコールともになし。全25曲を次々披露して1万1500人を魅了してみせた浜崎あゆみは、今後、8月31日には<a-nation stadium fes. powered by inゼリー>最終公演に出演する。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKSライブレポート
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