デビュー20周年で、通算50枚目のニューシングル。振り返れば膨大な楽曲のひとつひとつに、その時代の背景、バンドの意志、ファンの思いがすべて詰め込まれているが、50枚目の記念シングル『BLEEZE~G4・III~』に収められた4曲は、これまで以上に強い思いを感じる特別な曲ばかりだ。中でも、9月20日にひとめぼれスタジアム宮城(宮城スタジアム)で行われる“GLAY EXPO 2014 TOHOKU”のテーマソングとなった「BLEEZE」は、GLAYのシングル史上初めてTERUの作詞作曲によるリード曲で、爽やかなサマーチューンの中に深いメッセージのにじむ曲。今回はTERUの単独インタビューで、『BLEEZE~G4・III~』に込めた思い、<GLAY EXPO>への意気込み、そしてGLAYの未来について、たっぷり語ってもらった。

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■僕らにとって音楽が職業なのか趣味なのか、わからないですけど、20年続けてこれたことは素晴らしいなと思います

──まずは20周年おめでとうございます。“20”という数字を聞いて、どう思いますか。

TERU:普通の趣味でも、20年続けるのは相当気合を入れないと無理だなと思うんですよ。僕らにとって音楽が職業なのか趣味なのか、わからないですけど、20年続けてこれたことは素晴らしいなと思います。

──バンドの成長とともに、音楽を取り巻く時代背景も、どんどん変わってきましたよね。90年代、2000年代、2010年代と。

TERU:僕らの世代はみんなそうだと思うんですけど、レコーディングに関しても、20年間の変動を感じてきたバンドだと思うんですよ。最初はオープンリールから始まって、DATになったりMDになったり、ハードディスクになったりして、レコーディング機材の流れをずっと見てきたと思うので。今はPro Toolsですけども、昔の良き日のオープンリールの時代も知っているので、なんとなく得した20年間なのかなとは思います。

──得した感じ(笑)。いいです、その考え方。

TERU:今の時代、昔の機材でやりたいと思っても、揃えるだけで大変ですから。僕らの世代は、ドラムを録る時には大きなスタジオを借りて、部屋の鳴りごと全部録るという手法でやってきたので、いまだにドラムを録る時は広いスタジオを使うんですよ。小さなスタジオだと、どうしても物足りなくて。昔はそれが普通だったんですけどね。

──でもそこはずっと、譲れない?

TERU:そうですね。Pro Toolsの良さもあるので、いくらでもダビングできるという意味では、ギタリストはやりやすいと思いますけど、僕の場合は、いまだに5~6テイクぐらいしか録らないんですよ。昔ながらのレコーディングの仕方ですね。今の時代、1サビを作ってそのまま貼り付けて、という感じでやる事もできるわけじゃないですか。それがどうしてもできないんです。

──いやー、それが絶対いいですよ。今回もそうですか。

TERU:そうです。まず喉をあたためて、頭から最後まで全部歌って、という感じで。なんか、罪悪感を感じるんですよ。いいところだけ切って貼って……ということに。普通に何も感じずにできる人もいると思うんですけど。

──そして今回、シングルはなんと50枚目。20年で50枚という区切りの良さは、かなり前から考えていたんですか。

TERU:いや、自然にです。だいたいリリースの半年前にはレコーディングをするという流れでやっていて、去年の夏に49枚目のシングルが終わって、“次、50枚目だね”という話になった時に、“50枚目はTERUの作詞作曲で行きたい”ってTAKUROに言われたんですよ。

──あ、そうなんですね。

TERU:20周年で、50枚目で、<GLAY EXPO>のテーマソングになるということで、相当なプレッシャーを感じていたので。なかなかYESと言えずにいたんですけど、去年の年末にまた話し合いがあって、“50枚目のシングルがTERUの曲になるのは、すごくドラマチックじゃないか”という話をされて、そこまで思ってくれるなら頑張ってみようかということで、去年の暮れから作曲を始めて、今年の頭にはひとりでプリプロに入って……という感じですね。

──その曲「BLEEZE」は、どんなイメージで作っていったんですか。

TERU:<GLAY EXPO>のテーマソングになることが決まっていたので、スタジアム、青空、ファンの子たちの手振り、それを自分の中のテーマにして、手振りをする時の一番気持ちのいいテンポはどれだろう?というところから曲を作り始めて。青空が似合うような疾走感と、爽快感があって……というふうに作っていきました。

──案外、さくっとできたような?

TERU:そうですね。ただ過去の自分の楽曲は、歌を歌うという視点で作っていくので、スリーコードか、せいぜい5個ぐらいのコードで、要はアコースティックで歌えるような曲をバンドとして形にしていくことが多かったんですよ。今回は、それほど複雑なコードではないですけど、その中でもいろんな聴こえ方ができるようなコード感をテーマに作っていったので、そこはちょっと違いますね。それをプロデューサーの亀田(誠治)さんに聴いてもらって、さらに味付けを加えてもらったんですけど、たとえばイントロがサビ始まりなのも亀田さんのアイディアです。

──亀田さんとの作業、どうでした?

TERU:よかったですね。自分たちのアレンジだと、どこかしらロックへのこだわりがあって、TAKUROが持ってくるポップな曲でも、ロック路線に作りこんでしまうんですよ。でも亀田さんにアレンジをお願いすると、絶妙なバランスでポップスとロックの中間でアレンジしてくれるので、すごく新鮮です。キーになるストリングスのフレーズも、亀田さんがそれぞれのプレーに合わせて、一番目立つように作ってくれたりとか。楽曲の中で一番印象的なフレーズを、亀田さんが作ってくれるんですよね。

──この歌詞は、本当に幸せな風景のラブソングです。

TERU:東北で<GLAY EXPO>をやることが決まって、東日本大震災からもう何年も過ぎてしまいましたけど、少しでも音楽で楽しい気持ちになってほしいという思いで、歌いやすい歌詞をチョイスした感じです。

──あえて言うと、もっと直接的に“みんな頑張ろう”的な歌詞ではないところに、逆に深い思いを感じたんですよ。

TERU:そうなんですよ。頑張っていこうぜという言葉は、時に説教くさかったり、無理やりな感じがするかな?と思ったので。応援ソングにはしたくないという気持ちは、自分の中にありました。

──その中に“帰る場所を探して”とか、“互いを感じて眠る温もり”とか、印象的なフレーズがいくつもあって。

TERU:そこで生活してる人には、何か感じられるかなと思ったんですよ。“互いを感じて眠る温もり”というのは、僕らと、そこに住む人たちとの関係性が、いつまでもつながっていたいという思いを言葉にできないかな?と思って書いたものです。恋がテーマの曲ですけど、ただ恋愛ではなくて、ファンの子たち、東北に住む人たち、そして僕らという大きな関係性を、なんとなく感じてほしい歌詞にしたいなと思いました。

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