【インタビュー】Asriel、復活と再生という意味を込めた第二章が始まるアルバム『Resurrection』

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現在までに、シングル3枚、アルバム16枚、リメイクアルバム2枚をリリースしてきたAsriel(アズリエル)は、コンポーザーである黒瀬圭亮とボーカリストKOKOMIの2人からなるユニット。“シンフォニック・メタル”を基調とする、その深みのある激しいサウンドは実に大きな存在感を残す。コンポーザーである黒瀬がミュージックビデオにも出演するという最新アルバム『Resurrection』には、PANTHER(the CYCLE)、村井研次郎(the CYCLE・cali=gari)、Tomoi(C4)、Junji(C4・HALATION)、MiA(MEJIBRAY)、ササブチヒロシ(CQ)、海野真(VIGILANTE)といった実力派ミュージシャンがサポートとして参加しているのも聴きどころだ。

◆Asriel『Resurrection』~拡大画像~

■特に暗くて深くて毒要素がいっぱい詰まった曲調が好きだった
■Asrielの音のルーツとして感じてもらえるんじゃないかな


 ▲『Resurrection』初回限定盤
 ▲『Resurrection』通常盤
──圧倒されました。

黒瀬圭亮(以下、黒瀬)&KOKOMI:あははは。ありがとうございます!

KOKOMI:主にこちらが(黒瀬をたてる)。

黒瀬:いやいや、やはりAsrielはKOKOMIの声あってのモノですから。

──そうだね。あの重厚なサウンドに打ち勝てるヴォーカリストはなかなか居ないからね。

黒瀬:そうなんです。負けちゃいますからね。

KOKOMI:ありがとうございますぅ?。

──やはり、Asrielを結成したきっかけは、KOKOMIちゃんの声に惹かれたから?

黒瀬:そうです。Asrielを始めたのは、8、9年くらい前になるんですが、僕も彼女も自分の音楽と唄を発信していたというところが出逢いだったんです。

KOKOMI:当時はまだニコニコ動画がなかったので、映像とかはなく、ただただ音と唄だけを投稿していたという感じだったんです。カラオケマイクをパソコンに挿して歌った状態のモノを投稿していました。それを黒瀬さんが偶然聴いてくれたのが出逢いのきっかけなんです。

黒瀬:僕は僕で、ヴィジュアル系と呼ばれるジャンルの音楽とゲーム音楽がすごく好きだったんです。自分でバンドを組んだことはなかったんですが、ヴィジュアル系の音楽とゲーム音楽を融合させた音を作りたくて、自分で楽曲制作をするようになり、ネットに投稿するようになったんです。ヴィジュアル系の中でも、特に暗くて深くて毒要素がいっぱい詰まった曲調が好きだった。そこを中心に、MALICE MIZERみたいなゴシックな要素やメタル系も好きだったので、そのあたりがAsrielの音のルーツとして感じてもらえるんじゃないかなと思います。

──KOKOMIちゃんの音楽ルーツは?

KOKOMI:私は、王道のJ-POPばかりを聴いていました。黒瀬と出逢ってから、ヴィジュアル系というジャンルを知り、いろいろと教えてもらって遡って勉強したって感じだったんです。

──なるほどね。黒瀬くんはバンドを組んだことがないということは、作曲は全て打込みってこと?

黒瀬:はい。そうです。僕は譜面が書けないし、楽器が出来る訳でもないので、パソコン上で作るんです。だから難解なフレーズが多くて難しいみたいです。ギターもベースもドラムも歌メロも全部打込みで作ってました。そんな中で、KOKOMIの唄を聴いて、そのハイトーンの綺麗な声にすごく惹かれたんです。自分の作る楽曲に合う声質の人だなって思って。

──まさに、音楽が繋いだ出逢いだったんだね。

KOKOMI:そうなんです。それから音源を一緒に作るようになっていったんです。ネットで公開するだけじゃもったいないってことで、それを自分たちでCDにプレスして、コミケとかで売るようになったんです。

──なるほど。しかし、Asrielは2人なのに、黒瀬さんはこれまでステージとか表には出たことないんですよね?

黒瀬:そうなんです。僕は今で言うP(プロデューサー)な役割りなので、あまり表舞台には立つ必要性を感じていなかったし、個人的には、人里離れたところで曲だけ作って生きていたいんです(笑)。

──でも、今作『Resurrection』からは、表舞台にも立っていくということで。リード曲のPVにも登場されてますよね。

黒瀬:そうなんです。黒に真っ赤な薔薇という耽美な世界観で、まさしく僕の好きな世界のど真ん中でもあるんです。

KOKOMI:バンドサウンドが前面に押出された楽曲にもすごく合っていると思います。

──なぜ、このタイミングで表舞台に?

黒瀬:インディーズシーンでは、だいたいやりたいと思うことはできたと思っていて。次なる壁を越えたくて今回メジャーというフィールドで新たなるチャレンジをするにあたり、サポートメンバーの方々をご紹介いただいたのもあって、いいタイミングかなと。

KOKOMI:今回のアルバムをリリースする前に、これまでの楽曲を集めたボックス音源をポニーキャニオンさんからリリースさせてもらったこともあって、Asrielの第一章は完結したのかなと。『Resurrection』という今回のアルバムタイトルは、“復活”とか“再生”という意味でもありますし、Asrielの第二章の始まりでもあるのかなと感じているんです。そこで、新たなAsrielの始まりという意味も込め、黒瀬もAsrielとしてちゃんと顔を見せていこう! ということになったんです。

──新たなる始まりということになるのかな?

黒瀬:そうなんです。いままで支えてきてくれたファンのみんなに、ちゃんと変わったところを見せていきたいなと。

KOKOMI:これまで、手売りで音源を売っていたときも、“この人が黒瀬です”って言っていた訳ではないので、ファンの人たちも、“この人が黒瀬さん?”って半信半疑だったんです。なので、今回が本当に初ということになります。

──本当にベールに包まれていたんだね。

黒瀬:そうですね。今回、やっとそのベールを脱ぐ時がきたという感じです。

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