【密着レポ】BREAKERZ、<ソロ報告会>リハに浮かぶ三者三様のキャラ「俺、ベーシストじゃないよね?」

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BREAKERZが7月26日、Zepp Tokyoにて<BATTLE ROYAL ZEPP 2014~第1回ソロ報告会~>を開催した。同ステージの模様は先ごろ速報レポートをお届けしたばかりだが、実はこの当日、BARKSは3人が約1年半ぶりに同じステージへ立つこととなるリハーサルに密着させてもらった。DAIGO、AKIHIDE、SHNPEIによる3つのソロプロジェクトのサウンド構築に迫りつつ、その素顔を公開したい。

◆BREAKERZ 拡大画像

このイベントライブは7月25日にデビュー7周年を迎えた彼らが、それぞれのソロプロジェクトにて対バン形式のステージを披露するというもの。そのリハーサル現場に密着することで個々の音楽的アプローチの違いを浮き彫りにしつつ、ステージ本編の詳細レポートではソロ活動によって成長した3人の姿をご紹介したい。リハーサルはまず、ギタリストSHINPEI率いる“MUSCLE ATTACK”からスタートした。

   ◆   ◆   ◆

【12:26】
SHINPEI率いるMUSCLE ATTACKのサウンド・チェックが始まった。ドラムとベースの音決めが終わり、Shunpのギターに移ったところで、SHINPEIがステージ袖から登場。ギターを手にするかと思いきや、そのまま客席フロアに降りてステージやメンバー達の写真を撮っている。笑顔を浮かべて撮影するSHINPEIと、同じく笑顔でカメラに向けてポーズを取るメンバー達。ピリピリしたムードは一切ない。バンドの状態の良さが伝わってきた。

音決めの順番がまわってきたSHINPEIはステージに上がり、マイクを通して「おはようございます。よろしくお願いします!」と明るい声で挨拶。場内の空気が一気に和んだ。周りを明るくするオーラを持った人だなと改めて思わずにいられなかった。

【12:45 】
SHINPEIのギターの音決めとマイク・チェックが終わり、リハーサルがスタート。

「リハの時間が30分もあるんでね。本番通りに全曲通そうか(笑)」というジョークに続いて、「Who I am」が演奏された。肉感的かつメロディアスな楽曲を轟音で響かせながら、ホットにプレイするメンバー達。1曲目からテンションを上げて、パワフル&タイトなサウンドを聴かせたことに圧倒された。

「Who I am」を演奏した後、SHINPEIの「自分の声をもう少しください」というリクエストに続いて、メンバーそれぞれがモニターに関する指示を出し始める。ステージ上のモニタニング環境を整える大事な作業だけに、ここで時間が掛かることも多いが、MUSCLE ATTACKの場合はすぐに済み、「SPREE」や「クライボーイ」などが演奏された。とにかくメンバー全員が熱い。それぞれがステージ上に散って激しいステージングでプレイする姿を見ていると、リハーサルではなくて本番のような錯覚が起きてくる。“本番に向けた肩慣らし”という雰囲気は微塵もない。気合の入ったリハーサルから、MUSCLE ATTACKというバンドの体質をうかがうことができた。

「My BLOODY BUNNY」のエンディングの確認なども行ないつつ、「じゃあ、最後に頭をやりますか」というSHINPEIの言葉に続けて、オープニングSEから「MUSCLE PARTY」に至る流れを本番同様の形でリハーサル。「問題ないですね。じゃあ、本番よろしくお願いします!」というSHINPEIの声と共にリハーサルは終了。驚くほどリハーサルの進行がスムーズだったことも含めて、本番への期待が一層高まった。

【13:22 】
ステージ上の機材の入れ替えが終わり、AKIHIDEのサウンド・チェックがスタート。同時に、黒いハットを被ったAKIHIDEがステージに姿を現した。ステージ中央にセットされたライザーに腰を掛けたAKIHIDEは各メンバーの音決めを見守りつつ、穏やかな表情でスタッフと言葉を交わしている。リハーサル特有のバタバタした空気の中で、彼の周りだけは爽やかな風が吹いているように感じさせる。

バック陣の音決めが終わると、AKIHIDEは愛機ギブソン製SGを抱えてステージ中央へ。軽くギターを弾いた後、「じゃあ、お願いします」という言葉に続けて、AKIHIDEの音決めが始まった。ディレイを掛けたリード・プレイやファットなドライブ・トーンのコード弾きなどをして、「まぁ、こんな感じです」と一言。やたらと弾きまくったりしないところに貫録が滲む。

【13:42 】
「今日2番目にやらせていただくAKIHIDEです。よろしくお願いします」という丁寧な言葉からリハーサルが始まり、「DEVIL’S TRUMPET」が場内に鳴り響いた。柔らかなタッチのピッキングでエモーショナルなリード・プレイを決めつつ、スタッフにモニターの指示を出すAKIHIDE。上質なプレイと息の合ったアンサンブルでトリオピース・バックとは思えない厚みのあるサウンドを聴かせるバック陣。MUSCLE ATTACK同様、リハーサルの1曲目からスクエアなサウンドを聴かせたのはさすがといえる。

「DEVIL’S TRUMPET」に続いて、「YELLOW BOOTS」の頭でAKIHIDEが行なう、ちょっとしたパフォーマンスのチェックが行なわれた。暗転に近い暗さでいながらキーボードの杉直樹がAKIHIDEの姿を視認できる状態にする必要があるらしく、ライティングを細かく決め込んでいる。さすがに少し時間が掛かったが、その間もAKIHIDEは変わらず、終始リラックスしていることが印象的だった。

「世界は踊る(インストVer.)」をプレイした後、最後にオープニングの確認と併せて1曲目の「HUMAN MAZE」が演奏された。リハーサルといえども曲が始まるとメンバー全員スイッチが入るらしく、彼らはリハーサルを通して本番を思わせるハイ・クオリティーなサウンドを披露。もう一つ、メンバー全員がモニターに関する注文を一切つけないことにも驚かされた。MUSCLE ATTACK同様、本番が楽しみになる余韻を残してAKIHIDEのリハーサルは終了した。

【14:20 】
DAIGOのサウンド・チェックがスタート。女性ダンサー4人がステージ上の立ち位置や振り付けの最終的な確認をするという慌ただしい雰囲気の中で、各楽器の音決めが進んでいく。バック陣の音決めが終わったところで、スタッフの「オケのみでバランスをチェックしまーす!」という声が場内に響き、「無限∞REBIRTH」と「REVOLUTION EVOLUTION」が演奏された。

「REVOLUTION EVOLUTION」が終わると、ステージにDAIGOが登場。黒いTシャツにジーンズというラフな姿にも拘わらず華やかなオーラを発しているのは、さすがDAIGO。一瞬にして場内が華やかになったように感じさせることが印象的だった。

「よろしくお願いします。なにから、やろうかな。なにか、ある? ない? じゃあ、リハしなくていいか(笑)」──DAIGO
「いや、一応やっておいたほうが…」──Matsu(B)

という会話に続いて、DAIGOは「REVOLUTION EVOLUTION」からリハーサルを開始。場内はパワフル&アッパーなサウンドとDAIGOの力強い歌声に満たされた。

その後は「Realize」と「CHANGE !!」をプレイ。DAIGOは本番と同じようなステージングを交えて歌い、ステージの様々な場所に立ち位置を変えているが、本番さながらのリハーサルを行なったSHINPEIとAKIHIDEとは異なり、“確認しつつ”という雰囲気が色濃い。この辺りからもそれぞれのスタンスの違いを感じることができて楽しめた。

「CHANGE !!」を終えたところで、DAIGOは「ちょっとベースの音、大きくない? ローがすごくて、自分がベーシストかと思った(笑)。違うよね? 俺、ベーシストじゃないよね?」と笑顔で発言。「分かった。じゃあ、ちょっと音下げるわ(笑)」というMatsuに向けて、「ゴメン。でも、ベースを下げて外音がショボくなったら戻してもらうから」と声をかけるDAIGO。いつも相手に細やかな気遣いをする彼らしさが伝わってくるヒトコマだった。

女性ダンサーと着ぐるみの“ステイダイゴールド”が登場する着替えセクションの確認なども行なって、最後にオープニングSEから1曲目の「BUTTERFLY」に至る流れをチェック。「では、本番よろしくお願いします」という声とともにリハーサルは無事終了。DAIGOならではのエンターテイメント性と上質な音楽を味わえるステージなることを予感せずにいられなかった。

リハーサルが終わり、場内が開場準備に入ったことを受けて、BARKS取材班は一旦会場の外へ。ZEPP TOKYOの周りにはすでに大勢のファンが集まり、夏の強い陽射しに引けを取らない熱気を放出していた。今夜の<BATTLE ROYALE ZEPP 2014>がすごいライブになることは間違いなさそうだ。

   ◆   ◆   ◆

そして本番。デビュー7周年を迎えた翌日の7月26日にBREAKERZのメンバーが集結した<BATTLE ROYALE ZEPP 2014 ~第1回BREAKERZソロ報告会~>は、結論から言えば今後のBREAKERZをも予告するものとなった。

3組のこれからの戦いぶりを伺わせるようなナレーションとともに大歓声の中、SHINPEI、AKIHIDE、DAIGOの順に3人がステージ上に並び、BREAKERZ内バトルライヴの幕は切って落とされた。

最初のアクトはSHINPEI率いるMUSCLE ATTACKだ。タフなパーティチューン「MUSCLE PARTY」で幕を明け、ライヴで進化させてきたナンバー「RUNNER’S HIGH」ではコール&レスポンスでオーディエンスを盛り上げる。バンド名どおり、筋肉を感じさせる骨太でエモいナンバーがたて続けに披露された。

「オマエら、筋肉動かす準備できてますか!? 汗かく準備できてますか!? 全力でついてこいよ!」

とMCも男気たっぷりだ。黒のタンクトップでギターをかき鳴らしながら歌い、シャウトするSHINPEIの姿に頼もしさを感じた人は多かったに違いない。未音源化のナンバーの「Who I am」と「クライボーイ」も盛り込まれたライヴは連日30度越えの猛暑と張り合える熱さだった。

AKIHIDEのライヴは最新アルバム『RAIN STORY』収録曲の「HUMAN MAZE」からスタート。SHINPEIがフロントを背負って立つヴォーカリストとして活動してきたのに対し、AKIHIDEは自身の想いやメッセージをギターという楽器に置き換えてステージに立ってきた。

「今日はバトルということで僕はギターを武器に戦おうと思ってます。MUSCLE ATTACKが熱い風なら僕はここに涼やかな風を送りこもうと思います」

とAKIHIDE。まさにそのサウンドは涼しげでエキゾティックでジャジー。演奏のみならず、パフォーマンスでも楽しませ、鍵盤に合わせてステップを踏んだり、ステージに寝ころがってギターを弾く場面も飛び出した。「せっかく、こういう機会なのでBREAKERZの中で好きな曲を」と「世界は踊る」をインストゥルメンタルヴァージョンで披露し、オーディエンスを喜ばせたのもこの日ならではのスペシャルプレゼント。「ソロ活動に刺激を受けながら何よりみなさまの支援があり、僕自身、気づいたら3枚もアルバムをリリースして、秋にはジャズクラブでツアーをやります」と今後の報告も場内を沸かせた。

そして最後に登場したのは巨大な蝶の羽根を背負ったDAIGO、もちろんオープニングナンバーはダンサーを従えての「BUTTERFLY」だ。

「第1回ソロ報告会ということで僕もちょいちょい見せてもらいましたけど、さすがBREAKERZのメンバーだなって。今日はいつもは平和主義な俺でも、このバトルは絶対、勝ちてえんだよ! 勝つために必要なのはみんなの声かな!?」

と煽るとDAIGOコールの嵐。エンターティメントなステージといい、華やかな存在感といい、さすがはBREAKERZのフロントマンである。着替えタイムでは、ゆるキャラ風着ぐるみ「ステイダイゴールド」とダンサーたちによる振り付けレッスンをはさみ、「ジェラルミン」へ。テクノ風ポップチューン「POP☆CORN」では踊って歌ったあとに「15分、休憩とっていい? ツアー、春だったのよ。夏にこの曲、キツい」とみんなを笑わせると、得意のモノマネでさらに爆笑させる。この日は「世界に一つだけの花」を得意の歌真似でメドレーするというもの。ファン大喝采のクオリティだった。

また、後半では9月10日にリリースされる新曲「CHANGE !!」も披露。「人生で初めてギター弾いてPVを撮った」と話していたが、DAIGOがレスポールを弾きながら歌うこの曲は疾走感たっぷりのポジティブなナンバー。ネクストDAIGOを予感させてくれた。

それぞれのステージが終了し、「本日のバトルロワイヤル、無事、終了したぜ! 今日、出演した3組にもう1回、会いたくないか?」というナレーションが流れ、拍手喝采の中、全員が集合。会場がいっせいに声援を送ることによって、勝者を決めることになったのだが、結果は負けず劣らずのそれぞれの名前が叫ばれ、勝負は引き分けに。

「引き分け!? 正直、納得いかないよね。だって戦って勝者が残るのがバトルロワイヤルでしょ? それだったら申し訳ないから、せっかく久しぶりに集まってるし、ちょっとBREAKERZやっちゃおうか!?」

DAIGOからのサプライズ提案に場内が「マジで~!!」の大歓声に包まれたのは言うまでもなく、サポートメンバーのMAKOTOも登場し、まさかの約1年半ぶりのBREAKERZ! 灼けつく季節にピッタリの「灼熱」、「SUMMER PARTY」、「NO SEX NO LIFE」とBREAKERZのライヴに欠かせないキラーチューンが披露され、オーディエンスの暴れっぷりは夏バテなんか軽く吹き飛ばす勢いだ。DAIGOとAKIHIDEがセンターで絡んだり、すべて網膜に焼きつけたい場面ばかり。3曲を演奏しても、アンコールの声がやむわけはなく、DAIGOも「その気持ちわかるよ」と嬉しそうな笑顔。

「俺たちも久しぶりにやってよかったし、BREAKERZって改めて自分たちにとって誇らしく思えるバンドだと思います。久しぶりにライヴやっちゃおうかな。さっき決まったんだけど、ハコおさえちゃいました! 場所はパシフィコ横浜! 2014年12月31日! BREAKERZ初カウントダウンライヴやります! 絶対、来いよ!!」

もちろん、場内は大、大、大歓声。次にいつBREAKERZが始動するかわからない状況下でのこの発表を信じられないという気持ちでみんなが受け止めていることがダイレクトに伝わってきた。3時間以上に及んだ第1回BREAKERZソロ報告会の幕は閉じたが、新たなBREAKERZを垣間見せてくれたこの日のライヴはソロプロジェクトの充実っぷりとともにそれがバンドのエンジンをより高性能にするためのものだと感じさせてくれたという意味でも最高の一夜となった。

取材・文◎村上孝之(リハーサル)/山本弘子(ライブ本番)

■<BATTLE ROYAL ZEPP 2014~ 第1回ソロ報告会~>
2014年7月26日@ZEPP TOKYOセットリスト
【MUSCLE ATTACK】
1.MUSCLE PARTY
2.RUNNER’S HIGH
3.Who I am(未音源化)
4.SPREE
5.クライボーイ(未音源化)
6.My BLOODY BUNNY
7.BYGONES
【AKIHIDE】
1.HUMAN MAZE
2.LIGHTNING QUARTZ
3.DEVIL’S TRUMPET
4.YELLOW BOOTS
5.AMAOTO QUARTET
6.世界は踊る ~instrument version~(BREAKERZ)
7.BLUES & REE
【DAIGO】
1.BUTTERFLY
2.REVOLUTION EVOLUTION
3.Realize
4.ジェラルミン
5.POP☆CORN
6.CHANGE !!(新曲・9/10リリース)
7.無限∞REBIRTH
【BREAKERZ】
1.灼熱
2.SUMMER PARTY
3.NO SEX NO LIFE



■<BREAKERZ COUNTDOWN LIVE 2014-2015>
2014年12月31日(水) パシフィコ横浜 国立大ホール
開場20:30/開演22:30 ※開場開演時間は変更になる場合がございます。予めご了承下さい。
¥7,980+税(全席指定)
チケット一般発売日:2014年11月29日(土)
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
※深夜公演のため、18歳未満のお客様は保護者の同意が必要となります。
※中学生以下の方は来場時と帰宅時に保護者の引率が必要になります。
※4歳以下は入場不可となります。予めご了承下さい。

■DAIGO 3rd Single「CHANGE !!/心配症な彼女」
2014年9月10日発売
「CHANGE !!」タイアップ
「劇場版カードファイト!! ヴァンガード『3つのゲーム』」主題歌
「カードファイト!! ヴァンガード」公式イメージソング
【初回限定盤A:CD+DVD】ZACL-6031 \1,600+税
1.CHANGE !! Words & Music:DAIGO Arrangement:SHINPEI
2.心配症な彼女 Words & Music:DAIGO Arrangement:Masahiko Iida
DVD収録:「CHANGE !!」MV+Off Shot
封入特典:「カードファイト!! ヴァンガード」PRカー ド1枚封入
【初回限定盤B:CD+DVD】ZACL-6032 \1,600+税
1.心配症な彼女
2.CHANGE !!
DVD収録:「心配症な彼女」MV+Off Shot
【通常盤:CD】ZACL-4045 \1,200+税
1.CHANGE !!
2.心配症な彼女
3.SUPER JOY 2014 Words & Music:DAIGO Arrangement:Jun Abe
※通常盤のみボーナストラック「SUPER JOY 2014」収録
※初回生産分のみ「DAIGOカード(全4種の内ランダムで1枚封入)」

◆BREAKERZ オフィシャルサイト
◆DAIGO オフィシャルサイト
◆AKIHIDE オフィシャルサイト
◆MUSCLE ATTACK オフィシャルサイト
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