【ライブレポート】<a-nation>開幕。初日はAAAが新曲「さよならの前に」初披露

ツイート

初日の<Asia Progress ~from a-nation~>も気づけば後半戦。割れんばかりの声援を受けて代々木のステージに登場したのは、橘 慶太、千葉涼平、緒方龍一の3人。そう、w-inds.だった。「まだまだ楽しんでいこう!」「みんなちょっと疲れてるんじゃないの?」と慶太が会場を煽っていく。そして代々木第一体育館の隅々まで響き渡るようなハイトーンボイスで、スキマスイッチが楽曲提供した「キレイだ」を披露。さらに4人のバックダンサーを呼び込んでの「SUPER LOVER~I need you tonight~」で、魅せるステージを展開する。なお、<Asia Progress ~from a-nation~>には、TEAM HやWilber Pan、U-KISSらが出演しており、アジア圏からも観客が足を運んでいた。そんなファンにとっても、アジア圏で絶大な人気を誇るこの3人の登場にボルテージが上がったことだろう。気づけばほかの出演者のファンをも巻き込んで会場総立ちである。

「夏は始まったばかりですからね。<a-nation>ほんとにいいね。今日一日、僕たちと楽しんでいきましょう。」と、緒方龍一と千葉涼平が笑顔を見せる。さらに最新アルバム『Timeless』からリード曲「Make you mine」を息のあったパフォーマンスを披露すれば、「夢で逢えるのに~Sometimes I Cry~」では慶太がメロウに熱唱。数年前に扁桃腺の手術をして、声の出し方が変わったと過去インタビューで言っていたが、そのボーカルは年々パワーアップしているかのよう。そうかと思えば、「ごめんね、盛り上がってるところでバラード歌っちゃって。」と、はにかむ一面も。さらに龍一は「こんな素敵な景色をみせてくれてありがとう。僕はこの景色、一生忘れません。もう1回このステージに立たせてくれてありがとう。」と、2008年の代々木第一体育館での出来事を思い出したのか、苦笑いをしながら感謝の気持ちを述べた。

その後もw-inds.は、涼平と龍一のキレのあるダンスが光る「K.O.」に「Stereo」と会場を魅了。「ありがとう。また会いましょう!」と、慶太が最後に客席へタオルを投げ込んで、w-inds.のステージを締めくくった。

DJ 2-YANが盛り上げる転換タイム。暗転したステージにDJセットが設置されて、オーディエンスは次のアーティストを知ることになる。引き締まった上腕二頭筋がノースリーブからのぞくチャン・グンソクとBIG BROTHERのTEAM H。彼らのライブは、オープニングの「Open the door」からラストの「take me」まで、クラブのような盛り上がり。「代々木、熱くない?」「楽しいですか?」「いろんないろんなコンサートをしてきたけど、今日、代々木は初めてなんだよ。今日、僕たちの音楽でどんなふうに遊べるかと思ったけど、たくさん助けてくれたね。ありがとう。」「TEAM Hは、このふたりです。この筋肉アホ(BIG BROTHER)と、グンちゃん。」と、チャン・グンソクが一言発するたびに、女性ファンは年齢関係なく一斉に大熱狂となっていた。

そして<a-nation island>初日の代々木第一体育館に集まった観客誰もが待ち望んだ瞬間へ。この日のトリを務めるAAAの時間がやってきた。これまでの9組とは違うオープニング映像に、西島隆弘、宇野実彩子、浦田直也、日高光啓、伊藤千晃、與真司郎、末吉秀太のソロ映像が流され、逆光の中、7人が悲鳴に似た大歓声の中、ステージ中央に歩みを進める。

AAAのライブは、メンバーがフレーズを歌い繋いでいく「恋音と雨空」から。大人なAAAをじっくり聴かせた後は「SHOW TIME」で一気に歓声をさらっていく。ステップを踏む千晃の大胆に出した両肩にも汗が浮かび、焼けた肌をセクシーに煌めかせる。

「体力使い切る準備はできてるかい?」と日高光啓が観客に向けて叫べば、そのまま「STILL LOVE YOU」へ。歌唱中は強い眼差しを向ける宇野ちゃんも、マイクから口を離す瞬間に、代々木第一体育館の一面を照らすペンライトの海を目にして、思わずニコリと微笑む。流れる汗もそのままに熱唱する西島と浦田に、日高のラップが切れ味鋭く絡む。そして與と末吉のダンスがステージを彩る。

「<a-nation>代々木楽しんでますか? 夏がきました。僕ら<a-nation>は10年目ということで、10年出させてもらってありがとうございます。」

浦田がオーディエンスに語りかける。一方、下手側では何人もの女の子ファンが、客席から宇野ちゃんに向けて大きく手を振っている。それに対して、体を斜めに傾けながら、あの実彩子スマイルで大きく手を振って返す宇野ちゃん。

「最高っす! 最高っす! スイカ、スイカ。すごーい初めてみた、ドン引き!」と、“西子”もついつい出てくるよくわからないテンションで、西島も絶好調。「西島、お前、踏み込んではいけないテンションになってないか?」と、もっともなツッコミを入れた日高も、友人でもあるw-inds.橘 慶太の歌マネをして会場を沸かせた。

AAAがトリとして出演できたことへの感謝として、「僕たち9月17日に、新曲をリリースするんですけど、ここで初披露したいと思います。」と、浦田が次に新曲を歌うことを予告すると、会場からは、この日一番ともいえる大きな歓声が巻き起こる。恋が終わっていく瞬間の後悔や葛藤を越えて、大切な人に伝えたいメッセージソングである新曲「さよならの前に」が初お披露目されると、客席には、指と指を絡めて祈るような仕草で、初めて聴く歌を聞き漏らさないように耳を傾ける女の子の姿も見られた。

新曲披露の後は、夏のAAA全開へ。「777」で会場の熱量を一気にぶち上げると、「みなさん、アニメ『ワンピース』って知ってますか!」と西島が絶叫して「wake up!」。さらに「ハリケーン・リリ、ボストン・マリ」で1万人が一斉にタオル回せば、その圧巻の光景とともに、代々木第一体育館には大きな気流の渦が発生する。そして最後はクールに「PARTY IT UP」。ハンドクラップが鳴り響く中、AAAは、初日「Asia Progress ~from a-nation~」のトリにふさわしい熱狂のステージで締めくくった。

なお、初日終了後、AAA「さよならの前に」(Words : 森月キャス / music : 丸山真由子 / arrangement : 清水武仁 / rap lyrics : Mitsuhiro Hidaka)のミュージックビデオとジャケット写真も解禁となっている。ミュージックビデオのテーマは、オルゴールの中の設定というファンタジックでメルヘンな森にいる7人が繰り広げる「恋のすれ違い」。オルゴール内のセットは、幻のような美しい恋の想い出をイメージしており、その中で7人がそれぞれ、心が離れてしまった恋人への想いや恋の後悔・葛藤する姿を表現している。歌声に重なるメンバーの表情は、恋の儚さや恋の終わりを感じとってしまったときの悲しい気持ちを物語っているが、その表情がかなりリアルで、思わず守ってあげたくなるような映像となっている。注目はなんといっても、伊藤×西島、宇野×浦田の背中合わせのシーン。せつなくもキュンとしてしまう、映画のようなカップルたちは必見だ。

また、ジャケット写真は「美しく愛しい想い出と化した7人」というテーマのもと、ポラロイド写真風のジャケットとなっている。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)


◆BARKSライブレポート
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス