ニッキー・シックス、ジーン・シモンズの「死ねばいい」発言を非難

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キッスのジーン・シモンズが鬱に悩む人達に対し「死にたければ死ね」と発言したことに、モトリー・クルーのニッキー・シックスが反論した。シックスは鬱を経験しているだけに、ジーン・シモンズの意見には真っ向から反対している。

◆ニッキー・シックス、ジーン・シモンズ画像

ジーン・シモンズは先日、Songfacts.comのインタビューで「オリジナル・メンバーとはいまでもいい関係にある?」と質問されると、こう返した。「いいや、俺はヤク中や、暗雲を漂わせ自分らのこと犠牲者だって考えているような奴とはいい関係なんて築かない。ヤク中やアル中はいつだって“世界は苛酷な場所だ”って思っているだろ。俺の母親はナチの強制収容所にいたことがある。“世界は苛酷だ”なんてたわ言聞きたくねえんだよ。うちの母親は毎日、いまを楽しみ人生を愛している。それがアホどもは、20歳の野郎が“鬱だ。シアトルに住んでる”なんてこと言うんだろ。バカ野郎、だったら死ね」

「俺にはわかんねえよ。そんなのハッタリだって思っているからな。ビルの屋上で“もう終わりだ。もうたくさんだ。飛び降りる”とか言ってる奴には、俺は“飛び降りろ!”って言うよ。冗談なのか?なんで宣言するんだ?黙れ。威厳を持って飛び降りろ!観客がいるだろ」

これに対し、依存症から立ち直った経験を持つニッキー・シックスは、鬱に悩まされる人達は「なに喋ってるのか自覚してない連中の言うことは聞かないように」と、自身のラジオ番組『Sixx Sense With Nikki Sixx』の中で警告した。

「正直言って、俺はジーンのことは好きだが、この状況においては好きじゃない。ジーンの言ったことは好きじゃない。だって、20歳のキッス・ファンがこれを読んだら、“そうか、彼の言うことは正しい。俺は自殺すべきだ”って考えるだろ」

「俺はドラッグとアルコールと手を切った。人生で一番大変なことだった。ヘロインは止められないって思っていたからね。ヘロイン止めたら家から出られなかった。社交術なんかなくて、どうやって人と接したらいいかわからなかったんだ。どんどん、どんどん鬱がひどくなっていったよ。それで、セラピストのとこへ行ったんだ。セラピストなんて初めてだった。そこで“絶望してる”って言った。もし、ジーン・シモンズのとこへ行ってたら、“ニッキー、鬱なんだったら自ら命を絶つべきだ”って言われてたんだろうな。でも、セラピストはこう言ったよ。“出口はある”って。そして、当時は試薬だったプロザック(抗鬱剤)をくれて、俺は正しい方向へ進みだした。その薬も止め、鬱からも抜け出せた。それで、4人のビューティフルな子供を持つことも『ドクター・フィールグッド』を作ることもできたんだ」

「俺が鬱に悩む人達に言いたいのは、脱出方法はあるってことだ。出口はものすごくたくさんある。そして、唯一の方法がいなくなることだなんて言うロック・スターのインタビューに耳を傾けて欲しくない」「アメリカ人の10人に1人は、人生のどこかで鬱に見舞われいる。このことも考えてみるべきだ。人生のどこかってことは、来るけど去る…。全ての悪いことは変化するって言うだろ。全ての悪いことが一過性のものなんだよ。落ち込んだら、それを心の奥にとどめ、自分が何言ってるのかわかってないような連中の話は聞くな」

Ako Suzuki, London
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