【BARKS編集部レビュー】ファイナルオーディオデザイン<イヤホン組立体験>で、非売品ニューモデルを作ってきた

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▲予め用意されたイヤホンとケーブル、イヤーチップにフィルター類。
▲ハウジングはコンパクトな真鍮製。高級感たっぷり。
▲ネジ式なので開け閉めが簡単。
▲ドライバーを引っ張りだして…
▲テープを用意して…
▲ケーブルがねじれるのを未然に防ぐためテープを貼っておく。
▲ドライバー先端の円形プレートに貼られた両面テープのシートを剥がして…
▲筐体に突っ込みペタリと接着。
▲ばっちり固定された!
▲ネリケシ登場。
▲ちょっとずつドライバーの周りをネリケシで埋めていく。
▲こんな感じ。
▲埋めたらボディのフタをする。蓋のネジを回すときにケーブルをねじ切って断線させてしまうことを防ぐため、貼っておいたテープを持って蓋だけを丁寧にまわすのだ。
▲イヤチップはLL、L、M、S、SSの5種類。私はMサイズを使用。
▲さて、どのフィルターを詰めてみようか。
▲長めの黄色フィルターを入れてみた。
▲お気に入りの音が決まったら、フィルター欠落を防ぐために黒いダストフィルタで蓋をして完成。
▲できた!
8月23日(土)、いまではすっかりお馴染みとなった、ファイナルオーディオデザインによる<自作イヤホンで音のチューニングを楽しもう!~イヤホン組立体験~>に参加してきた。

◆<自作イヤホンで音のチューニングを楽しもう!~イヤホン組立体験~>画像

8月23日(土)~24日(日)@ヨドバシ新宿西口本店にて開催の当<イヤホン組立体験>では、この組立イベントの為に新開発したという新しい筐体のイヤホンが用意されていた。

ファイナルオーディオデザインのどのモデルとも似ていない全くの新モデルだが、手抜き一切なしの高品質な点はファイナルならではのポイントだ。“金属大好きFAD”の真骨頂といえる真鍮削り出しヘアライン仕上げのハウジングとなっており、heaven V Aging同様に使い込むほどに自然な経年変化が楽しめるものだという。これまでにない非常にコンパクトなサイズで、耳の収まりも良くイヤーチップをピッタリと合わせれば非常に密閉度も高い使いやすいものとなっている。

これまで3回の<イヤホン組立体験>に参加してきたけれど、最初の頃はダイナミックドライバーへのハンダ付けやスポンジリングの装着といった器用さを求められるシーンもあり、四苦八苦する参加者も見受けられたものだが、今ではイベント自体も洗練され、手に負えないような難易度の高い作業は割愛され、最小限の作業で失敗なく組み立てられる内容となっていた。

参加者の手に委ねられているのは、バランスド・アーマチュアの周りのネリケシで埋める作業と、音導管へのフィルターのセットで、いずれもサウンドのチューニングにまつわるポイントとなる。ネリケシで埋めるのはドライバーユニットを固定する目的ではなく、空気の抜けを防ぐためだが、ここの作業によっても低域の量感が変化するようだ。イベントは1時間弱という時間制限があるために、何度でもやり直しがききトラブルの少ないネリケシが用意されていたわけだが、このあたりは、自宅へ持ち帰った後、接着剤やボンドセメントなどできっちりと固定しなおすことで、さらなるハイクオリティな音色調整も可能となる。

音導管のフィルターも3タイプ6種類のスポンジが用意されているが、好みのサウンドを求めて色んな物を詰めてみるのも楽しい。ティッシュや布切れ、噂によれば化粧用のコットンなどもうってつけのフィルターになるとか。もしかしたら髪の毛とかもいいフィルターになるかもしれない…ちょっと気持ち悪いけど。愛犬、愛猫の抜け毛とかどう? <イヤホン組立体験>の最大の楽しみは、1時間弱の体験のみにあらず、音作りの試行錯誤を自宅に持ち帰り、じっくりと楽しみ尽くすことができる点にある。そして、メーカー市販商品では用いることのできない素材を自由に試すことができるのも、<イヤホン組立体験>ならではの可能性だ。先の髪の毛やペットの抜け毛も自作でこそのアイディアだし、セレブであれば金粉をまぶしたり、内側にダイヤを敷き詰めるなんてことも、常人では生み出せないチューニングができあがる秘策かもしれない。もちろん全て自己責任の範囲だけれど、だからこそメーカーには真似の出来ない可能性が転がっている。

現在私の手元にあるものは、控えめなフィルターがひとつ入っているだけのシンプルな状態だが、今回のオリジナルイヤホンがコンパクトな真鍮製ということもあるのか、これまで制作してきたスティール筐体+ダイナミック・ドライバー、ABSアダージョ筐体+BAドライバーと比べ、素晴らしく明瞭で鮮やかなサウンドを叩き出している。ネリケシのような柔らかい素材ではなく、エポキシ系ボンドでがっちりと固定すればもっと引き締まった硬質な低音が引き出せそうだし、フィルターの工夫次第で、簡単に好みのサウンドが作れそうな素直さがある。ケーブルも耳に掛けるいわゆるSHURE掛けをしやすいようにと、フラットケーブルではなく細めのケーブルが使用されており、実用度も高い素晴らしいイヤホンだ。

私が参加した回は若い方から40代と思しき方まで全て男性だったが、これまでの<イヤホン組立体験>では女性参加者も多く、過去の最年少参加者は8歳の女の子だった。写真付きの分かりやすいマニュアルも用意されており、モノづくりとサウンドチューニングの面白さが気軽に体感できる素晴らしいプログラムだ。機会あれば、ぜひ一度チャレンジを。自分のための自分のイヤホン…楽しいです。

text by BARKS編集長 烏丸哲也

<自作イヤホンで音のチューニングを楽しもう!~イヤホン組立体験~>
@ヨドバシ新宿西口本店4階 オーディオコーナー
8月23日(土)-24日(日) 10:00-21:00 ※入れ替え制(1回50分×10回)
(1)10:00-10:50
(2)11:00-11:50
(3)12:00-12:50
(4)14:00-14:50
(5)15:00-15:50
(6)16:00-16:50
(7)17:00-17:50
(8)18:00-18:50
(9)19:00-19:50
(10)20:00-20:50
※募集人数:各回先着10名様、2日間合計200名様予定
※参加費:6,980円(部材費込み)
※申込方法:当日、会場にて9:30より受付を開始します。
※事前予約は承っておりません。当日会場受付にて、先着順にご希望の時間帯をお伺いします。
※参加はお一人様につき一回のみとさせて頂きます。
※組立キットのみの販売は行っておりません。

◆【BARKS編集部レビュー】<イヤホン組立体験>雨模様の中、ヨドバシカメラでイヤホンを作ってきた
◆【BARKS編集部レビュー】手作りイヤホン、その魅力とは?
◆<イヤホン組立体験>オフィシャルサイト

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