【ライヴレポート】 VAMPS 、<LIVE 2014 BEAST PARTY>初日に「ありがとうはこっちの台詞だよ」

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会場を新潟越後国営丘陵公園に移し、3年目に突入した<VAMPS LIVE 2014 BEAST PARTY>。8月23日および24日と2日間にわたって行なわれたライヴは、いつ雨に見舞われてもおかしくない空模様だったのにも関わらずライヴの最中だけはこの真夏のパーティを祝福するかのように雲の切れ間から太陽が顔を覗かせていた。先日公開した速報レポートに続いて、初日23日の詳細レポをお届けしよう。

◆<VAMPS LIVE 2014 BEAST PARTY>初日 拡大画像

16時40分、オープニングアクトとして登場したのは2013年の同イベントにもサプライズゲストとして出演、会場を沸かせたDAIGOだ。期待を裏切らず、蝶の巨大な羽根を背負った派手なコスチュームで登場したDAIGOは、オープニングナンバー「BUTTERFLY」で振りを混じえて歌い、ダンサーたちと花道へ。これに大歓声&ハンドクラップで歓迎するオーディエンス。ハッピーなオーラが会場に満ちていく。

「オープニングアクトのDAIGOです。俺のこと知ってる人? 知ってるからには、みなさん俺の名前を呼べますよね!?」とDAIGOコール。<BEAST PARTY>に招いてもらったことに感謝の言葉を述べて「せっかくなのでオープニングアクトとして、VAMPSさんが出てくるまでみんなのウォーミングアップの時間にしたいと思います。楽しんでいってくださいね」と疾走感たっぷりのナンバー「無限∞REBIRTH」で盛り上げた。

そして、いったんステージからはけて、代わりに登場したのはDAIGOのライヴではおなじみのマスコットキャラクター、ステイダイゴールドくんだ。この時間はDAIGOのお召しかえタイム&振り付けのレッスンタイム。はじけたナンバー「ジェラルミン」のノリ方をみんなで練習した後、戻ってきたDAIGOはピンクのファーにコートという季節に逆らうようなゴージャス衣装をまとっている。夏の野外ライヴに重い羽根を付けてきて、衣装を間違えたと前半のMCで言っていたにも関わらず、さらにヴァージョンアップ。しかしながら、これもDAIGOならではのエンターティメント精神なのかもしれない。いつのまにか、そのペースに巻きこまれ、会場の後ろのほうまで振り付けで盛り上がっていた。

「“今日よろしくお願いします”ってメールさせてもらったら、HYDEさんから5文字で“待ってるお”って来ました(笑)。“なんで俺、まだ新幹線の中なんだろう”って後悔しましたけど(笑)。ホントにみなさんと楽しい時間を過ごせて嬉しいです。ありがとうございます! オープニングアクトなのにまさか着替えてくるとは思わなかったと思うんですけど、俺らしさをふんだんに出して、みんなを楽しませたらなと思ってます」とさらにサービス精神を発揮。「世界に一つだけの花」をいろんなヴァージョンのモノマネで歌い、最後にHYDEの歌マネも披露。大ウケの中、「僕、ライヴが終わったら全速力で土下座しに行きます!」と会場を爆笑させた。

ラストナンバーは9月10日にリリースされるニューシングル「CHANGE !!」をエレキギターを弾きながら披露。全4曲ながらオーディエンスを全力で楽しませた。

17時30分。いよいよVAMPSの登場だ。場内に映画音楽のような壮大な曲が鳴り響く中、バギーに乗ってステージ裏手からあらわれたのはHYDE、K.A.Zを始めとする海賊軍団、いや、VAMPSのメンバーだ。真っ白な衣装に身を包み、芝生を走り回りながらオーディエンスを見渡して笑顔を見せるHYDE、ステージ前の通路を全員で走っていき、このワイルドな演出にもちろん、みんな大興奮で声援を送る。バギーを降りたメンバーが花道にのぼり、幕開けにふさわしい「I GOTTA KICK START NOW」が演奏された。花道でギターをかき鳴らし、右手を高く掲げるK.A.ZとステージセンターのHYDEが向き合うポジショニングもオーディエンスを興奮させ、ビートのキレが小気味いい「HELLO」が緑豊かな自然の中に響きわたっていく。

「よく来たね。みんな。暑いでしょう? 喉渇いた? 欲しいか?」と煽るHYDEは花道に移動して、叫ぶみんなの声に耳を傾けるジェスチャーで、大量の水を噴射。VAMPSのライヴに欠かせないカバー「TROUBLE」ではコール&レスポンス。ジャンプして踊りながら歌うHYDEにパーティ気分はUPし、会場は野外のダンスフロアに。下手でHYDEが煽り、上手でK.A.Zが、センターでJu-kenがベースを鳴らし、突き抜ける演奏とパフォーマンスで聴かせて魅了する。

マイクを通してセクシーな吐息を聞かせるHYDEは「昨日は雷とか鳴ってるし、キレイだったんだよ。でも、今日はすごく晴れて……予報では雨でちょっと心配だったんだけど、やっぱり持ってるね(笑)。朝起きて、雨だろうなと思ってカーテン開けたんだけど、ピーカンだった。気持ちよくない? 今日、楽しもうぜ! BLOODSUCKERS! この3年でいちばん熱い夏にしようぜ!」と叫び、「大きい声出したら、お腹すいてきちゃった。食っちゃっていいかい!? 一番イカレたやつを!」とJu-kenのベースがフィーチャリングされるワイルドなナンバー「HUNTING」へと移行。「AHEAD」ではイントロのK.A.Zのアグレッシブなギターリフに大歓声。凄まじく熱い演奏が繰り広げられた。

場内を見渡し、友人に話しかけるような親密さで開演前にヴァンプロテインバーガーとかき氷を食べたことを明かし、「昼の内にやっておかなきゃならない曲があるんで」と披露されたのはリリースされたばかりの新曲「THE JOLLY ROGER」だった。「LOVE ADDICT」はOiコールで盛り上がり、ARIMATSUのパワフルなドラムソロで第1部が終了。そして第2部ではシルクハットをかぶり、衣装替えしたHYDEが花道へと。<BEAST PARTY>恒例の真夏のアコースティックタイムだ。

「このパーティーやり出してから、夏が楽しいね」と微笑み、会場からの「ありがとう!」という声に「ありがとうはこっちの台詞だよ」と返す。「曲、考えたんですけど、これをやらないことには僕の夏が始まらない。っていうか、終わらない」とJINのキーボードをバックに井上陽水のカバー「少年時代」を夕暮れ時の会場で披露。続いてメンバーを呼びこみ、矢沢永吉のカバー「時間よ止まれ」をハープを吹いて気持ちよさそうに歌い、大歓声が。「大自然の香りがする」と野外ならではの感想を漏らしたHYDEは、「Ju-kenの匂いじゃないよね」とジョークを続けた。

メンバーとのトークタイムでは、夏にちなんでの怖い話をみんなで披露することになったのだが、予想以上にみんなの話が怪談でリアル。ゾクッとする体験談や友人のエピソードが話され、みんなからも驚きの声が上がり、気がついたときにはすっかり会場は闇に包まれていた。

ホラーパーティになりかかっていた空気を変えたのは名曲、「SEASON’S CALL」、そして浮遊感が心地いいHYDEのソロ曲「UNEXPECTED」だった。同曲を歌う前にはHYDEがコーラスを指南。「きっとこういうところで歌うとUFOが来るんじゃないかな」と説明し、宇宙について熱く語る場面も。「東京と長岡の距離なんか目じゃない。銀河系ってもっともっとスゴイんだよ」と少年のように話すと、みんなが歌う声が夜空に響き渡った。

夢のようなひとときが過ぎ、第3部では両脇のスクリーンに蝙蝠が映し出され、照明に照らし出されたステージは怪しい海賊たちの宴の空間へと姿を変えて、「DEVIL SIDE」から後半戦へと。アコースティックセットとはうってかわり、不埒で野生的なステージを展開するVAMPSにオーディエンスもためらいを脱ぎ捨てたかのような声を上げて応戦する。HYDEがギターを弾きながら煽る新曲「GET AWAY」ではK.A.Zが鳥肌モノのソロを響かせたほか、火柱が上がり、レーザーが飛び交う演出に加え、躍動感たっぷりのグルーヴで真夏の夜のパーティを盛り上げる。

「今、曲作りをしててあと2週間で全部、終わるんですよ。ラストスパートなんですけど。けっこう盛り上がる曲ばっかりなので、たぶん今日みたいなメニューはもう2度とできないと思うんですよ。ガラッと変わると思う。どんどん新しい曲が入っているからね」。そんなHYDEからの心ザワめく報告も。「ずっと制作してるから、こうやって夏を感じられるのはみんなのおかげ。ありがたいですね。K.A.Zさん」と振るとK.A.Zは「ありがたいです」とひとこと。

終盤戦ではステージにDAIGOがに呼び込まれ、「GLAMOROUS SKY」と「ANGEL TRIP」をセッション。HYDEとDAIGOのやりとりも会場を沸かせる。HYDEが“うぃっしゅ”のポーズをするとDAIGOが「HYDEさん、それキツネですよ」と返し、HYDEが「明日も来る?」と問いかけると「めっちゃ来たいんですけど、広島でトークショーがあって」と答え、HYDEが「あの曲、何だっけ? エビフライ?」と聞けば、「いえ、バタフライです」という具合だった。

最後の最後まで楽しませ、ラストは本能を解き放つ「SEX BLOOD ROCK’N ROLL」で爆発。夜空に打ち上げられた何十発もの花火がパーティの終焉を告げ、華やかな初日のパーティは幕を閉じた。

取材・文◎山本弘子 撮影◎今元秀明/岡田貴之

■<VAMPS LIVE 2014 BEAST PARTY>
2014年8月23日@新潟県 新潟県国営越後丘陵公園野外特設ステージSETLIST
【OPENING ACT:DAIGO】
01.BUTTERFLY
02.無限∞REBIRTH
03.ジェラルミン
04.CHANGE !!
【VAMPS】
01. I GOTTA KICK START NOW
02. HELLO
03. TROUBLE
04. HUNTING
05. AHEAD
06. COSMOS
07. THE JOLLY ROGER
08. LOVE ADDICT
09. 少年時代
10. 時間よ止まれ
11. SEASON'S CALL
12. UNEXPECTED
13. DEVIL SIDE
14. REPLAY
15. THE PAST
16. GET AWAY
17. REVOLUTION II
18. MEMORIES
19. GLAMOROUS SKY
20. ANGEL TRIP
21. SEX BLOOD ROCK N' ROLL

◆VAMPS オフィシャルサイト
◆VAMPS レーベルサイト
◆VAMPS オフィシャルFacebook
◆VAMPS オフィシャルTwitter
◆<VAMPS LIVE 2014 BEAST PARTY>特設サイト
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