MUCCが2014年3月より、全55本におよぶライヴプロジェクト<SIX NINE WARS –ぼくらの七ヶ月間戦争->を開催中だ。七ヶ月間連続で毎月異なる全6種類のツアーを各9公演ずつ行なっていくこのプロジェクトは9月23日、国立代々木競技場第一体育館にてファイナルを迎える。ここでは200日を超える戦いの日々を3章に分け、総括していく。

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ツアー『SIX NINE WARS~ぼくらの七ヶ月間戦争~』がスタートして約5ヶ月。彼らは最終決戦へと歩みを進めた。これまで、どんなアウェイ戦にも怯むことなく立ち向かい、様々な強敵たちと戦ってきたMUCCは、終着点へと向うため、最後に大きな戦いを自らに課したのである。それは、“最終決戦”と名付けられた、Alexandros、氣志團、GRANRODEO、BUCK-TICK、シド、D’ERLANGER、ゴールデンボンバー、MICHAEL、geek sleep sheepといった強敵を迎えての戦い<Episode 6.「ARMAGEDDON」>。国立代々木競技場第一体育館に立つために、乗り越えなければならない試練。MUCCはこの試練をどのように乗り越えたのか!? そして今、彼らはどんな想いで終着点・国立代々木競技場第一体育館に向おうとしているのだろうか。

そして8月。いよいよ最終決戦のときがやってきた。最終章となった<Episode 6.>は、まさに、最終決戦を意味する「ARMAGEDDON」と題された対バンライヴツアーとなった。[Alexandros]、氣志團、GRANRODEO、BUCK-TICK、シド、D’ERLANGER、ゴールデンボンバー、MICHAEL、geek sleep sheepといった強敵を迎えての異種格闘技戦は、どれも見応えのあるモノだった。

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まず、この最終決戦の初日を飾ってくれた[Alexandros]との対バンは、このツアーの対バン相手の中では、特に異種格闘技と言えたであろう。MUCCにはないリズムパターンと、UKロックをルーツとする音楽性は、立ち向かうMUCCに火をつけ、いつも以上に個性を押出した“MUCC”で挑んでいくことになったのだ。両者とも構えることなくアウェイ戦を受け入れ、自らに挑戦状を叩き付けるバンド故に、そこには躊躇なく互いの個性をぶつけあった遠慮のない戦いが生まれていた。

戦いのためのリサーチでもあったのだろうか? MUCCのリハーサルを真剣な眼差しで見つめていた[Alexandros]の4人の表情はとても印象的だった。また、楽屋では、とても穏やかに時間を過ごしていた4人であったが、本番ではその表情を一変させ、挨拶がわりにインストをかまし、1曲目に置いた最新シングル曲に繋げ、自らのペースを最後まで乱すことなく、実にクールなライヴをみせた。ライヴ中盤では、隙間のないリズムを押し進めていく上に弦楽器隊が凄まじいユニゾンリフを重ね合せ、圧巻のサウンドでオーディエンスを引き込んでいった。そんな圧巻のパワー感は、MUCCというバンドの新たな肥となったに違いない。

そして、8月9日。MUCCは新木場STUDEO COASTの地で氣志團と戦った。対バン慣れしている氣志團にどう打ち勝つべきか。「ARMAGEDDON」2戦目とあって、闘志が剥き出しになっていたMUCCは、氣志團の代表曲である「One Night Carnival」に、短ラン・3タックボンタン姿でミヤをギターで参戦させようという作戦に出た。その要望を承知し、受け入れてくれた氣志團は、ラストに届けられた「One Night Carnival」で、約束どおりミヤをステージへと呼び込んだ。と、そのとき。ギターで参加するはずだったミヤが、イントロで翔と光を左右に従えた状態で躍り始めたのである! 寡黙でクールな印象がデフォルトなミヤだけに、そのキャラを知るフロアの夢鳥たちは、笑いと困惑の入り交じった大きな歓声を上げた。これには、いつも相手を楽しませることを1番の目的としている氣志團もビックリ(※【対談】逹瑯(MUCC) × 綾小路 翔(氣志團)参照)。普段、MUCCの単独ライヴでは活かすことの出来ない発想とみせ方の振り幅を、本人たち自身が客観視出来た貴重な時間となったと言える。

8月17日。京都KBS HALLで行われたGRANRODEOとの戦いも、実に新鮮な組み合わせであった。ヴォーカルのKISHOWが声優という職業を持っていることから、普段はMUCCと縁のないファン層を取り込んでのライヴとなった。圧倒的なハイトーンヴォーカルのKISHOWと、メタルをルーツに感じる絶対のスキルを誇るe-ZUKAのギタープレイと、完璧なまでのトーク。すべてに置いてプロフェッショナルを感じさせてくれたGRANRODEOからも、学ぶことは多かった様子。

e-ZUKAが、MUCCとの対バンが決まってから過去に遡ってMUCCの音を聴き返し、「昔は歌謡テイストなメロを持つバンドだったんだね」とMCでトークをしたことと、e-ZUKAのギタープレイを受け、ルーツはメタルだと察したミヤは、この日のセットリストにあったパンク要素の強い「ハニー」を「娼婦」に急遽変更して彼らに応えるという粋な絡みを見せたのだった。また、この日はムックルーが発信した咄嗟の企みが、ライヴに大きな感動を与えていたのも印象的だったのだ。KBS HALLのステージの背景がステンドグラスだったこともあり、ムックルーがこの日のラストに「MOTHER」をやってほしいとメンバーに提案し、ミヤがその意向に共感し、急遽セットリストを「MOTHER」へと変更したのだ。この「ARMAGEDDON」ツアーでは、一貫してバックに“ARMAGEDDON”という逹瑯が殴り描きしたというツアータイトルのロゴがプリントされた、大きな幕が一面に掲げられていたのだが、この日、その大きな幕が「MOTHER」のイントロと共に一気に落ち、巨大なステンドグラスがそこに出現したのである。背景一面に広がったステンドグラスをバックに届けられた「MOTHER」は、素晴しく神秘的だった。

翌日、京都からバスで大阪に向ったMUCCとムックルーは、翌日のBUCK-TICKとの対戦のために体を整えた。

そして迎えた当日、8月19日。楽屋には、いつにない神聖な空気が流れていた。これは、明らかにBUCK-TICKというバンドが醸し出していたカリスマ性であったに違いない。そこに威圧感はまったくなかったのだが、開演前にヴォーカルの櫻井敦司との対談をした逹瑯は、自分達のライヴにBUCK-TICKを招き、自分達よりも前にBUCK-TICKがステージを踏むという、喜びを超越した止めどない緊張に押しつぶされそうになっていたのだった(※【対談】逹瑯(MUCC) × 櫻井敦司(BUCK-TICK)参照)。

正直に書くとするならば、この日の逹瑯は珍しくペースを乱されていた。終演後のコメントで本人も語っているが、何をしていても櫻井の影がちらつき、何やっても自分が子供に見え、それを必死でカバーしようと頑張れば頑張るほど空回りしてしまったと言うのだ。ミヤ、YUKKE、SATOちはいつもどおり自らの力を満足いく形で提示出来ていたと思うが、それ故にバランスを崩した逹瑯が浮き彫りになって見えたのかもしれない。逹瑯自身、こんな経験はそうそうないこと。しかし、MUCCの出番前に全員が廊下の両脇に立ち、ステージへと向うMUCCを激励の言葉と拍手で送り出すという紳士的な対応でそっと背中を押してくれていたBUCK-TICK。なんと素晴しい気遣いだろう。そんな大きな人間力と大きな愛を受け、自分の存在が小さく見えてしまったのだろう。逹瑯がバランスを崩してしまうのも無理はない。だがしかし、今はBUCK-TICKに憧れていた“少年逹瑯”ではなく、“MUCC逹瑯”になったのである。彼はおこがましいと言うかもしれないが、今、MUCC逹瑯は、BUCK-TICK櫻井敦司と同じ場所に立っているのだ。今は、この経験を代々木のステージにどう活かしてくれるのかが実に楽しみなところである。

そしてその翌日の8月20日。同じくZepp Nambaの地で、同じ事務所に所属する同世代バンドのシドと対戦した。MUCCの楽曲「葬ラ謳」をSEに登場したシドは、MUCCとの対バンを考え、敢えて旧曲と激しめな曲を多めに選曲したセットリストで挑んできたのである。この日は『ニコニコ動画』での生中継が入っていたこともあり、両者とも対バンという戦いももちろんのこと、不特定多数のユーザーに自分達の存在をアピール出来る場が設けられていたこともあり、さらなる気合いを持ってライヴに向った。

まったく異なるスタイルのヴォーカリストであるマオと逹瑯の唄に、改めてこのジャンルの振り幅の広さを突きつけられた気がした。この日の逹瑯は、前日の無念もあってか、素晴しい挽回を見せた。そんな逹瑯の唄の変化もあってか、彼らMUCCはこの日、このツアーでも3本の指に入る最高のライヴをした。そこには、同世代バンドとして、良きライバルである対戦相手だったからこその熱い闘志が存在していたように思う。そして最後に、対バンツアーでは初となったアンコールを設け、全員ステージに登場し、互いの楽曲をセッションし、唄い合うというリクリエーションタイムをファン達にプレゼントしたのだった。意識してのことではなく、ごくごく自然に向き合ったことで生まれたライヴであったと思うが、MUCCの4人には、この日のライヴの感覚を、是が非とも代々木第一のステージへ持ち込んでもらいたい。

東京に戻ったMUCCは8月22日、彼らが“兄貴”と慕うD’ERLANGERと対戦した。ここでは、このツアーでは異例の光景が実に印象的だった。それは、お互いの持ち時間の中で、いきなり1曲だけ互いの曲を持ち込み、ヴォーカリストだけ入れ替わって楽曲を届けるという、前代未聞の構成でライヴが行われたのだ。D’ERLANGERのライヴといえば、言わずもがな絶対である。プレイ面のスキルは言うまでもなく、そのサウンドの重厚感と言ったら半端ない。そんな爆音の中に埋もれることなく絶対的な存在感を放つkyoのヴォーカルは素晴しく個性的である。もちろん、この日もそう。その揺ぎないさすがのキャリアを見せつけてきたD’ERLANGERに対し、MUCCはどのように戦いを挑むのか。しかし。心配は無用だった。MUCCは躊躇することなく、見事にその戦いに真っ向から挑んでいったのだ。絶対的なポテンシャルを叩き付けながらも、どこかで大きく包み込んでくれるような空気感を漂わせていたD’ERLANGERの懐にすっぽりと飛び込みながらも、培ってきた17年間の全てを吐き出すかのような、実に生っぽいライヴで戦った。

逹瑯はこのツアーで歴代の衣装を復活させていたのだが、この日は、幕張で行われた15周年記念ライヴの2部の『密室』で着用した包帯を身体中に巻き付けた過去の姿であったこともあり、彼らがD’ERLANGERと出逢った2002年のMUCCを彷彿とさせる景色が、そこにリアルに蘇ってきたのも印象的だった。そんな過去の衣装で現在のMUCCの楽曲が唄われたとき、彼らのヴィジュアルは音と共に自然と変化してきての今なのだと再確認。そこも含め、改めて彼らの歩んできた17年間という歳月の重さを感じた時間となった。

8月24日、彼らは再び大阪の地を訪れゴールデンボンバーと戦った。この戦いは、このツアーで唯一の野外ライヴだったのだが、天気はあいにくの雨。しかも、その雨は小雨ではなく、台風なみの豪雨とあり、かなり深く記憶に残るライヴとなった。

ゴールデンボンバーとは同じステージに立ったことのある同士ではあるが(※【対談】逹瑯(MUCC) × 鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)参照)、2バンドでの対バン形式は初とあって、MUCCの4人は、ライヴにかけるゴールデンボンバーの余念のない下準備に度肝を抜かれることとなったのだ。鬼龍院いわく、ライヴギリギリまでネタを煮詰めるということだが、この日もいったい何が行われるのか?と思うほど会場中にビニールシートが敷き詰められ、念入りにリハーサルを重ねていた。しかし、彼らは、ライヴ本番まで絶対にそのネタが外部に漏れないように徹底していたのである。“オーディエンスはもちろん、対バン相手をも楽しませる”という徹底したエンタテイメント性は、氣志團と通ずるモノを感じる。自分達のエゴを押し付けるだけではライヴが成り立たないことを誰よりも知っていることや、身を粉にして全力でライヴに挑む彼らの姿に深く胸を打たれていた様子だったMUCCの4人は、ライヴというエンタテイメントについて見つめ直せる機会を得たことだろう。まさに、代々木第一体育館という広い場所でのライヴは、ライヴハウスでのみせ方に、エンタテイメント性を加えていかなければならない。スタイルは大きく違えど、ここでのゴールデンボンバーとの戦いは、彼らの意識を変える大きなきっかけとなったに違いない。

この日、ライヴの最後にゴールデンボンバーの4人が真っ赤なペンキを頭から被り、金爆ファンにお馴染みのムックー(MUCC)になったことは言うまでもなくとても印象的だったのだが、捨て身でこの最終決戦を盛り上げてくれたゴールデンボンバーの4人をステージ脇で待ち構え、拍手と労いの言葉をかけていたMUCCの4人の心遣いも、実に印象的な光景であった。きっと彼らはここに新たに生まれた関係性に感謝し、“人を楽しませるということの重要さ”を改めて心に刻んだことだろう。

地方ファイナルでもあった8月24日。メンバーは大阪の地で、ムックルーと水いらずの夜を過ごした。終着点である代々木を目の前に、気持ちを確かめ合う時間でもあったと言えるだろう。そして、彼らはその場で、ムックルーたちからの率直な意見を受け取ることとなったのである。それは、日々ムックルーたちが感じていた“より良い状態でMUCCにライヴをさせたい”と願う期待が込められたモノだった。その言葉たちは、鋭く厳しかった。しかし、それは、深い愛が存在するが故の厳しさであることが伝わってきた、とてもあたたかな時間でもあった。彼らは、真っ直ぐにクルーたちの目を見つめ、クルーたちが発するその言葉を真摯に受け止め、しっかりと肝に命じていたようだった。

そこから2日後の8月26日。MUCCは、Zepp Diver Cityの地でMICHAELと戦ったのである。松岡(Vo)の圧巻の歌唱力で歌われた「Amazing Grace」からスタートしたMICHAELのライヴは、確実にこの「ARMAGEDDON」という対戦の中で異色の幕開けとなった。しかし、彼らは、そんな幕開けから一気にハンドルを切り返し、逹瑯やYUKKEが憧れた当時の景色を色褪せさせることなく、SOPHIAとはまた別の世界観を放つMICHAELのステージを繰り広げていった。

そしてこの日松岡は、MCでSOPHIAへの想いとファンへの想いを素直な言葉で届けた。その松岡の言葉は、自らのバンド人生を語ったモノであったが、それはどこか、バンドという人生を選んだ先輩として、MUCCに向けられたリアルなメッセージだったと感じた。リスペクトを胸に、ステージに立ったMUCCにとって、この時間はとても意味のある時間だったことだろう。さらに終演後、松岡にこの日の感想を求めると、彼はこんな言葉を返してくれた。「最初、“最終決戦”なんてタイトルを付けてるから、“え!? これで解散するの!?”って思ったりもしたんだけど、今日、彼らと戦ってみて、なるほどなって(微笑)。彼らはここからまた新たに創り上げていきたいんだなと。いままでの自分達に“最終決戦”をして、彼らはさらに高見を目指していく覚悟をしていたんだって」。素晴しい言葉だと思った。それはまさしく彼らがこの『SIX NINE WARS~ぼくらの七ヶ月間戦争~』に掲げた想いそのものなのである。そしてそれは、彼らが6月25日にリリースされたニューアルバム『THE END OF THE WORLD』に込めた想いなのである。終わりからの始まり。それは、より高く飛び立つための試練だったのである。

そして。8月28日。彼らは最終決戦の最後の相手として選んだgeek sleep sheepと、このツアーのスタートを切った恵比寿LIQUIDROOMで戦った。この決戦の中で唯一の女性アーティストであった345が籍を置くgeek sleep sheepは、他に類を見ない世界観を描き出した。それは柔らかくも激しい唯一無二な世界。「こんな戦いの形もあったんだなってことを教えてもらいました」と逹瑯にMCで言わしめたほど、それは実に“静かに熱い”エモーショナルな戦いだった。L’Arc~en~Cielのドラマーであり、事務所の直属の先輩であるyukihiroとの対談で、音(ドラム)に向き合う姿勢を興味深く訊ねていた逹瑯(※【対談】逹瑯(MUCC) × yukihiro(geek sleep sheep)参照)だったが、ストイックに音楽と向き合うが故のgeek sleep sheepの純粋な感性を、その言葉からも、音からもダイレクトに感じ取ったことだろう。内に秘めた激しさが、実に心地良い空間を描き出していたgeek sleep sheepの堂々としたたたずまいに、MUCCは、これ以上にない赤裸々な姿でぶつかっていった。“明日”という日に余力を残すことを必要としないこの日に、彼らは、自らに宿る力の全てをそこに吐き出したのである。

この日、MUCCは1曲目に「THE END OF THE WORLD」を置いていたのだが、これは、初日であった3月6日の恵比寿LIQUIDROOMの始まりと同じであった。初日と同じ場所に帰って来ることになったのは偶然だったと言うが、今は、ここに帰って来たことは偶然ではなく必然だったと思える。そして、そこに同じ始まりを用意していたのも、彼らの意思はもちろん、やはり、導かれるべくして導かれた、目に見えぬ大きな力が動いたように思えてならない。それは、逆説的な終わりであった「HELO」から、“世界の終わり”という未来の無いタイトルを掲げた「World’s End」へと流れ、“始まりという意味の終わり”が描かれた「ENDER ENDER」へと繋がれたシングルたちが、導かれるべくして『THE END OF THE WORLD』というアルバムへと辿り着いたように、そして、最新シングル曲である「故に、摩天楼」が、『THE END OF THE WORLD』からのその先の世界を照らすことになったのも、偶然ではなく必然であったように(※「故に、摩天楼」が作られたのは、2013年の9月頃。テレビアニメ『金田一少年の事件簿R』のオープニングテーマとして作っていた曲の中にあった、アルバムよりも前に作られた曲だったと言う)、やはり、偶然ではなく必然であったに違いない。そこは、まさに、“終わりからの始まり”というテーマに沿うもの。このツアーの意味そのものに繋がっていた、とても深い意味を含む選曲だったことだろう。初日に届けられた「THE END OF THE WORLD」は、まっさらな新曲としてオーディエンスに届けられ、オーディエンスはそこに込められた意味を必死に掴み取ろうとしていたが、長い戦いを経てこの日、ここに響きわたったこの曲は、“この曲が示す景色”をより深めていたのである。「THE END OF THE WORLD」。その音も、その唄も、これ以上にないMUCCらしいMUCCであることを、これこそが、“今のMUCCであること”を、この日、彼らがこの曲を始まりに置いていたことで、改めて見せつけられた気がした。

8月28日21時30分。MUCCは最終決戦「ARMAGEDDON」の幕を下ろした。この日、彼らがステージを降りた後、集まった夢鳥たちはステージに向かい、無事にツアーが終わったことへの労いと、代々木に向けての激励を込めた大きな拍手を贈った。その拍手は、終演後のアナウンスが流れる中も、長い時間止むことはなかった。素晴しい愛だと思った。あとは迷うことなく終着地である国立代々木競技場第一体育館を目指すのみである。

「このツアーに関わって下さったすべてのみなさんと、対バンしてもらったすべてのバンドに感謝します。とにかく学ぶことの多かったツアーでした。現在、本当の最終決戦である代々木を残していますが、その終着点に、このツアーで学んだこと感じたことを、自分達の納得いく形で活かせていけたらと思ってます。今回、代々木というバンド史上最高キャパのハコに挑むにあたり、自分達が思う以上に、スタッフやムックルーたちがMUCCというバンドに対して強い想いを持って接してくれていることを知りました。今、その気持ちに全力で応えたいと思っています。観に来てくれるお客さんたちのためにも、MUCCを支えてくれるスタッフやムックルーのためにも、代々木を最高の景色にしたいと思います」──ミヤ

ミヤは、『SIX NINE WARS~ぼくらの七ヶ月間戦争~』を通して経験した全てを糧とし、“いかなる時もMUCCで在り続けること”を強く心に刻み、国立代々木競技場第一体育館のステージに立ちたいと意気込んだ。そして今。彼らはこの7ヶ月間を共にしたムックルーと共に、この戦いの終着点である国立代々木競技場第一体育館へと向う。“終わりからの始まり”が描かれたアルバム『THE END OF THE WORLD』を受け、次のステップに向うための光が描かれていると言っても過言ではない「故に、摩天楼」(2014年9月10日リリース)をニューシングルとして放った彼ら。彼らは、この曲をどんな景色の中で響かせてくれるのだろう? 2014年9月23日。国立代々木競技場第一体育館の地で、MUCCという無限の力が、“その先”の世界を、最高の景色の中で魅せてくれることを心から願っている。

取材・文◎武市尚子


■SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争- Final Episode「THE END」
2014年9月23日(火・祝)国立代々木競技場第一体育館
OPEN 16:00 START 17:00
前売券¥5,569(税込) 当日券¥6,500(税込)
※全席指定、3歳以上のお子様はチケットが必要です。
チケットぴあ http://bit.ly/UXHMR1 
イープラス http://bit.ly/1sWeGhW 
ローソンチケット http://bit.ly/1mhghcC 

◆チケット詳細&購入ページ
◆MUCC オフィシャルサイト
◆SIX NINE WARS -ぼくらの七ヶ月間戦争- 特設サイト