【インタビュー】geek sleep sheep、ライヴ<confusion bedroom>直前「すごい暴投でも、全部打ち返してくれる」

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L'Arc~en~Cielのドラマーyukihiro、凛として時雨のヴォーカル&ベース345、MO'SOME TONEBENDERのヴォーカル&ギターmomoからなるトリオバンドgeek sleep sheepが10月3日、ワンマンライヴ<confusion bedroom vol.3>をLIQUIDROOMにて開催する。同ライヴは2013年2月18日の東京初ワンマン<confusion bedroom vol.1>、1stアルバム『nightporter』リリース直後に行われた2013年12月24日の<confusion bedroom vol.2>に続いて開催されるもの。ある意味では、geek sleep sheepの活動の節目に開催されてきたワンマンといってもいいだろう。

◆geek sleep sheep 拡大画像

デビューシングル「hitsuji」リリースから約1年、geek sleep sheepは着実な制作/ライヴ活動を重ね、バンドとして確実な成長を遂げてきた。当初、90年代のオルタナ/グランジをキーワードにスタートしたサウンドは、メンバー個々の高度な演奏力と彼ら本来が持つカラフルなポップセンスを武器にした、しなやかな変化も見受けられる。BARKSは結成当初から現在に至るまで、彼らがこれまでカヴァーしてきた楽曲リストを入手。ワンマンや自身主宰イベントで披露されてきた洋楽カヴァーをもとに、geek sleep sheepサウンドを改めて検証してみたい。インタビュー中の3人の雰囲気はゆるやかでおだやか。バンドの状態の良さが伝わってくるロングインタビューとなった。

   ◆   ◆   ◆

■いざバンドがスタートするともっと自由度が高いというか
■オルタナ/グランジにこだわって作るというものでもなくなってきました

▲2013.2.18@渋谷CLUB QUATTRO<confusion bedroom vol.1>
──ちょうどデビューから丸一年を迎えようとしているところですが、アルバムのリリースやツアーを経験して、バンドとしてどんな手応え、実感がありますか。

momo:それぞれバンドがあった上で集まった3人なので、コンスタントには続けているんですけど、ライヴの本数でいくとまだまだそんなにやってなくて。でも印象としては、ライヴがどんどん楽しくなってきていますね。これだけキャリアがある3人が集まっても、最初は手探り状態ではじめて。バンドってやっぱりそういうもんだよなっていうのを、改めて感じながらやってる印象ですかね。

──最初は企画的なプロジェクトとでもいうか、こんな3人が集まって作品を出しましたというものだと思っていたんですが、yukihiroさんは最初からこうしてパーマネントなバンドにしたいと思っていたんでしょうか。

yukihiro:そうですね、集まって、ライヴだけやったら終わりとか、アルバム一枚出したら終わりじゃなくて。続けていけるものになるなら、ずっとやっていきたいということは、最初から思ってました。

──この3人でやっていて、面白さを見出したのは初期の頃からですか。

yukihiro:最初にスタジオに入って3人で音を出した時から、面白くなりそうだなっていうのはすぐに思いました。その時に合わせた曲をちゃんとアレンジしてカヴァーしたら面白くなるかもなって思ったので。

──345さんは、キャリアから言えば先輩おふたりと一緒にバンドをやるということで、気持ちとしては緊張感があったかもしれませんが、デビューから一年を経て変わってきたことはありますか。

345:最初はもう、緊張感しかなかったんですけど(笑)。でもふたりが褒めてくれるので。

yukihiro・momo:はははは。

345:褒められて伸びました(笑)。

momo:まあ、僕らも3人とも緊張はしていたんですけど、特に345ちゃんはその度合いが強かったので(笑)。

345:自分のバンド以外で楽器を弾くということはやったことがなかったので。ベース自体も、凛として時雨で始めたので、他の人と音楽を作るというのがよくわかってなかったんです。

▲2013.2.18@渋谷CLUB QUATTRO<confusion bedroom vol.1>
──そういうことで3人の関係性でも、よりこういうことが言えるようになってきたなど変化はありますか。

yukihiro:345ちゃんは、はじめたときには違うバンドをやるのが初めてで、とは言ってましたけど、その分、腹が括れていたのかもしれない(笑)。考え方もしっかりしていてはっきり言ってくれるので、こっちも迷わなくて済むし。やれるやれないじゃなくて、とりあえず「やってみます」という姿勢を出してくれるので(笑)。

345:ふふふ。

──345さんは新しい体験としての面白さとか、プレイヤーとしての発見はありますか。

345:普段は、激しい感じの曲をやっているので、geek sleep sheepみたいな音楽のテンポ感とか雰囲気の曲のベース・ラインとかって、逆に難しくて。ゆっくりの曲だったりすると、何をしていいかわからないんです。速い曲なら詰め込めるんですけど。そうじゃない曲で、何をすればいいんだろうっていうのが(笑)。そこは悩みましたけど……「いいね」って言ってくれるので(笑)。

momo:でも悩んでるとは言いながら結構すぐに出てきますよね、フレーズとか。

yukihiro:うん。

momo:そこは、すごいなと。

──それでは今回は、これまでgeek sleep sheepがカヴァーしてきた楽曲に着目して、全カヴァーリストをみながら、geek sleep sheepのサウンドや変遷をひも解いていこうと思います。洋楽カヴァーは主に80年代、90年代のオルタナ/グランジの曲が中心となっていますが、それがこのバンドのサウンドでインスパイアされている部分も大きいのかなと。その時代に目がいっているのはなぜなんですか。

momo:スタート地点としては、yukihiroさんの鶴の一声で(笑)。コンセプト的なところで言うと90年代のオルタナ/グランジあたりの感じを3人でやれたらっていうものだったんです。ただ実際、最初は自分たちの曲がないから、その感じでカヴァー曲をチョイスしてスタジオでセッションしましょうかというので入ったんですよね。それで、コンセプチュアルに、そういうのありきで決め込んでやっていくふうになるかなあと思っていたんですけど、いざやり出すともっと自由度が高いというか。メンバーとコミュニケーションをとるなかで、空気感とかを取り入れていって、そんなにオルタナ/グランジにこだわって作るというものでもなくなってきましたね。

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