【インタビュー】geek sleep sheep、ライヴ<confusion bedroom>直前「すごい暴投でも、全部打ち返してくれる」

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■え? 私はヒネクレてないです(笑)
■ストレートに自分を出したつもりなんですけど(笑)

▲2013.2.18@渋谷CLUB QUATTRO<confusion bedroom vol.1>
──カヴァー曲は今、それぞれのバンドであまりやらないことだと思いますが、カヴァーすることでみえてきた面白さもありますか。

yukihiro:もともとは持ち曲が少ないので、ライヴで曲が足りないからということでやっていたら、洋楽カヴァーが定番になっていったのもあるんですけど。やっぱり自分が聴いてきた音楽を演奏するっていうのは、楽しいですよね。あとは、避けちゃう部分があるじゃないですか、ちょっと恥ずかしくてやれないなみたいな(笑)。まずNIRVANAは普通やれないよっていう(笑)。それがgeek sleep sheepでは楽しくやれたというのはあるかもしれないですね。

momo:それはデカかったですね。「Smells like teen spirits」を今やるという(笑)。

──バンドやりたての高校生がやる感じでもありますからね。

momo:それも、アレンジをかますとかじゃなくて(笑)。ただ単にデカイ音でそのままやるっていう。

345:ふふふ。

momo:しかもこのメンバーで、っていう。

──アレンジしようというのでなく、ドカンとコピーしちゃおうと?

momo:これはライヴのなかでのカヴァー・コーナーという位置づけでやる楽しみの部分がデカかったので。それは純粋にメンバーで楽しんでやれるのが一番っていうところがあったんですよね。

──「Smells like teen spirits」をカヴァーしたのも東京初ワンマンのときでしたね。

momo:そう。まだgeek sleep sheepの音源が出てない時で。お客さんにライヴを楽しんでもらうためにはド定番の曲をやらないと、って。知らない曲ばかりやってもしょうがないだろうって。そういうことからやってみる?って感じでNIRVANAをカヴァーすることになったんですけど(笑)。ほんと、チャレンジでしたよね?

yukihiro:チャレンジでしたね。

momo:半分ぐらいはギャグっていうか(笑)。絶対、以前の自分ならやってないなって思いながらも、いやこの3人だからできるってやってみて。逆にライヴで披露してみると、これだけの名曲でも知らないお客さんが結構いたっていうのがびっくりして。新鮮に感じる人がいれば、あとはMAN WITH A MISSIONが「Smells like teen spirits」をカヴァーをしてたとかで、MAN WITH A MISSIONの曲をgeek sleep sheepがカヴァーしたと思った子さえもいたという。

──それは衝撃ですが、「Smells like teen spirits」が世に出てから20年経ってしまっているというのもありますしね。

momo:そうですね、それでびっくりして。グランジ/オルタナを今やることがちょっと恥ずかしいと思っていた自分が(笑)、そこで崩れたっていう。

▲2013.2.18@渋谷CLUB QUATTRO<confusion bedroom vol.1>
──ほかにこれまでカヴァーした曲は、My Bloody ValentineやSmashing Pumpkinsなどメジャーなバンドも多い。でも曲のセレクト自体は、“これをやるか!?”というツボを突いてくる曲も多く感じたのですが、そのあたりは趣味的な部分が強いんですかね。

momo:どうですかね。まあ、ライヴでやって楽しいのがひとつと、あとはどうしても時代的にyukihiroさんと僕は知ってるけど、345ちゃんは聴いてなかったとかも多いので。3人で聴いてやれそうだなっていうのは、多いですね。

──Strawberry Switchbladeの「Since Yesterday」は、女性ヴォーカルということを意識しての選曲だとか。

momo:「Since Yesterday」は初期の初期にやってみたカヴァーなんですけど、345ちゃんの歌ってる感じを聴いてみたくてやってみたら、すごいよかったんですよね。この時はバンドとしての方向性も決まっていなかったから、ちょっとアレンジしてみましょうっていうので、yukihiroさんがアレンジを考えてくれたんですけど。

yukihiro:この曲は最初にスタジオに入った時に、いちばんアレンジしやすいかもな、と思って。それで、345ちゃんを呼び出して(笑)。僕が適当に作ったオケで、とりあえず歌ってもらいました。その歌を入れたものと、ちょっとアレンジをしたデモ音源をmomo君に送って。それでギターを入れてみてもらえませんかっていうのではじまっていますね。

──あとは意外なバンドとしては、yukihiroさんが挙げているMansunですが。彼らの曲をピックアップしたのは。

yukihiro:Mansunは曲がいいじゃないですか。やってみたいなと思って。僕も演奏したことなかったので。

──なかなかカヴァーをするということで挙がるバンドではないかもしれないですね。

yukihiro:その後、イギリスでもMansunみたいなバンドって、なかなかないよなと思って。だから、もったいない感じがしたんですよ(笑)。それで、ちょっと演奏してみたいなと。

──そうですね、耽美な匂いのするバンドですよね。

yukihiro:それでもギター・ロックっていうのが、かっこいいなと思っていたので。

──かなりヒネクレたバンドでもありますが、実際に曲をやってみて面白さはありましたか。

yukihiro:やっぱりMansunはヒネクレてましたね。構成とかが分かりづらくて(笑)。ここでそこに戻ってるのか!?とか、この小節がここでなくなるのか!?とか。6小節進行とか、なるほどなっていう。そういうアレンジが面白かったですね、演奏していても。

──そういうふうにヒネクレているということでは、3人にも通じるところはありますかね。

345:え? 私はヒネクレてないです(笑)。

──作る曲に現われる気もしますが(笑)。

momo:ヒネクレてますか(笑)?

345:そうですか?

──はは。ただこのバンドでやると、そこをカラッと面白く聴かせることができていて。3人が楽しくこのバンドをやっているんだなっていうのが、リスナーとしては面白いところでもあるんですよね。まさか交わらないと思っていた3人が一緒にバンドをはじめて、なおかつ、すごくポップなものを作り上げてくるっていう。でもヒネクレているんだろうなっていうのは、底辺で脈々と流れているような(笑)。

345:ふふふ。

momo:でもね、結構、真っ直ぐやってみたつもりなんですけどね(笑)。

345:わたしもストレートに自分を出したつもりなんですけど(笑)。

momo:どこか抜けないんでしょうね。

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