RESPECT STAGEのトップを飾るのはインディーズ電力だ。3つのステージの中でも最も牧歌的で太陽の恵みを浴びたフェスに相応しい場所で、フェスのオーガナイザーである佐藤タイジが第一声を上げた。

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「今日は心配された天気もピーカン、<SOLAR BUDOKAN>日和となりました。真面目に開会宣言をしようと思います。3.11ですべてが変わったのです。福島第一原発では未だにメルトダウンを終わらせるために決死の作業が続けられております。放射能はダダ漏れという状況の中、この国は戦争できる国になってしまいました。その上政府は原発の再稼働に向けて加速しています。本当にこのままで良いのでしょうか? 私たちは本当に無力なのでしょうか? いえ、違うと思います。私たちは再生可能エネルギー、しかも太陽光だけでロックフェスができることを実証してきました。そう、音楽は政治を簡単に跳び越えたのです。私たちは<SOLAR BUDOKAN>をこの国にある全ての愛と自由と勇気と平和と夢と希望を凝縮したものにしたいのです。we as one,right here, right now. 中津川THE SOLAR BUDOKAN2014、ここに開会します!」──佐藤タイジ

こう高らかに宣言すると、ステージ前に詰めかけた観客から大きな歓声と拍手が起こった。改めてタイジを含むインディーズ電力の3人が登場。向かって左に専務取締役・佐藤タイジ(Vo & G)、右に常務取締役・高野哲(Vo & G)、そして中央に立つのは代表取締役社長・うつみようこ(Vo & G)。インディーズ電力にはそれぞれ役職があるのだ。さあ、待ちに待った<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>のスタートだ。

高野が「今日、晴れすぎじゃないですか!?」というように、天気はこれ以上ない秋晴れで暑いくらいだ。「ほないこか~!」とうつみが合図して「もう一度世界を変えるのさ」からライブがスタート。穏やかなアコギのストロークと3人のハーモニーは、いにしえのフォーク・ジャンボリーを思わせる響きだ。小高い丘にあるRESPECT STAGEは、観客たちも芝生の上でのんびりとライヴを観ることができ、非常にピースフルな雰囲気に満ちている。

高野のボーカルでThe Beatlesの「Get Back」に“俺は銭ゲバ”と日本語詞をつけて歌うカバー曲「ゲバ」が歌われ、曲の終わりで「仰げば尊し」が挿入されると両手を上げて左右に振る観客たち。うつみの「あちこちの街にこの曲を歌いに行きましょう!」とのMCで始まった「BIG HIT」は特定秘密保護法案、ダンス規制問題等、世の中のおかしな風潮を徹底的に歌詞に織り込んでアジテーションしていく。続いての「アナーキー」ではSex Pistols「Anarchy in the U.K.」をうつみが日本語詞で歌う。リバーブを深くかけたタイジのJ-200からのギターソロが、幻想的な味わいを聴かせていた。

「しかし、暑ない!? 本当晴れ男ですんません!」とのタイジのMCに笑いながらも拍手を送る観客たち。3人の軽妙なやりとりの後に「じゃあ、最後に清志郎さんの曲を!」とRCサクセションの問題作『COVERS』の1曲目を飾る「明日なき世界」を。“世界が破滅するなんて嘘だろ?”と何度も繰り返し歌われるこの曲で観客と1つになり、ステージを終えた。

東京都内のライヴハウスで<合同研修会>と称した対バンライヴを行うことで、“新しいエネルギー源の確保の啓蒙活動(発電活動と呼ばれている)”を広めてきたインディーズ電力。彼らの活動の根底にあるのが「シンプルに音楽を楽しむ」こと。そして音楽は何者にも妨げられるものでなく、自由に何を歌っても良いものだというミュージシャンたちの意思が伝わってくるライヴだった。

取材・文◎岡本貴之 撮影◎平野大輔

■インディーズ電力@RESPECT STAGE SETLIST
1.もう一度世界を変えるのさ
2.ATOMIC WORLD
3.ゲバ
4.BIG-HIT
5.アナーキー
6.忘れても電力
7.レッツゴー電力
8.明日なき世界

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