【速報レポート】<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>さかいゆう×中津川JAM、大自然に囲まれたソウルショー

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RESPECT STAGEの2番手として登場したのは、気鋭のシンガー・ソングライターさかいゆう。念入りなサウンドチェック(※Marvin Gayeの「What's going on」を披露)を終えると1人、センターに置かれたキーボードの前に座った。

◆さかいゆう 拡大画像

黄色いシャツに黒のネクタイ姿が、大きなヒマワリを中央にあしらったRESPECT STAGEのセットの一部のようにマッチしている。

「凄く出たかったんですよ。ミュージシャンとして一人前と言われたみたいで嬉しい」──さかいゆう

と喜びと感謝の第一声から歌い出した1曲目は「Life is」。起伏に富んだ鍵盤プレイと透き通っていながら力強い歌声に、一気に惹きつけられる。そのまま曲は「夏のラフマニノフ」へ。寂しげでありながら艶やかな歌声は、ピアノと寄り添うように中津川の風景に溶けていく。

そして、「彼のおかげで僕は音楽をやっています」とのMCから、事故で亡くなったという友人に向けて歌われた「君と僕の挽歌」の熱唱は、穏やかに流れていた風が少し強く吹いたような気がした。歌い終えると大きな拍手が起こるハイライトシーンだった。

「ここからは中津川スーパーJAMセッションだぜ~!」と呼び込んだのはシアターブルックのリズム・セクション中條卓(B)、沼澤尚(Dr)、そしてギタリストの田中義人だ。ベース、ドラム、ギターの順に音を重ねていき、「僕はヘッドフォンをしている女性が凄く好きなんですけど……それだけの歌です(笑)」と、そのまま「Headphone Girl」へ突入。無駄な音が一切ないストレートなキレのある3人の演奏に乗り、先程とは打って変わって軽快に歌う。時折織り交ぜるファルセットがソウル・マニアなボーカリストの色を濃くしている。

「今日は夏がぶり返したような天気ですね。そんな曲やります。「サマーアゲイン」!」と16ビートのダンスナンバーが始まると、立ち上がり体をくねらせ踊る観客続出。「中津川、声を聴かせてくれ~!」とさかいが叫ぶと、観客も声をかえし、バンドはますますヒートアップするグルーヴを客席へ。日中に大自然に囲まれた野外で行われるソウルショー、最高だ。

「今日しかできないことをやります。名曲中の名曲。曲紹介は敢えてしません」と始まったのは、重たくシンプルなアレンジによるStevie Wonderの「Superstition」。ギターもキーボードも敢えて有名なあのリフを弾かずに淡々と、しかし確実に熱を帯びてくる演奏の最中、ブレイクして各パートが見せ場を作ると観客から嬌声が上がる。Stevie WonderというよりはJamiroquaiのJay Kayの雰囲気に近いボーカル、ファンキーでありながらも日本人らしい緻密さを兼ね備えた演奏に思い切り興奮させられた。

最後は「みんなの声が聴きたいな」とのMCから観客とコール&レスポンスしてからの「薔薇とローズ」。ゆったりと体を揺らす観客たちに、「愛してま~す! 大好きだ~!」と叫んで清々しい表情で、ソウルフルな熱気が残るステージを降りた。

取材・文◎岡本貴之 撮影◎平野大輔

■さかいゆう×中津川JAM@RESPECT STAGE SETLIST
1.Life is
2.夏のラフマニノフ
3.君と僕の挽歌
4.Headphone Girl
5.サマーアゲイン
6.Superstition
7.薔薇とローズ

◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>オフィシャルサイト
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