ヤマハミュージックジャパンがLine 6製品の取り扱いを11月1日から開始

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ヤマハミュージックジャパンは、アメリカの楽器・音響機器メーカーLine 6, Inc製品の日本国内における取り扱いを11月1日から開始する。

Line 6は、PODシリーズをはじめとしたギター関連の商品で知られるメーカー。1996年に設立、世界初のデジタルモデリング・ギターアンプ「AxSys212」の開発・発売にはじまり、ギターアンプの商品ラインアップを拡充すると同時にギターレコーディング用のアンプシュミレーター「POD」、モデリングギター「Variax」など、ギタリストへ向けた新たな価値を提案することで市場において高い評価を獲得してきた。その後もPA機器、ギター用ワイヤレスシステム、ワイヤレスマイクロフォンなど商品ラインアップを拡大し、ギタリストにとどまらず幅広いミュージシャンに支持されるブランドとなっている。

同社は2014年1月23日付でヤマハが完全子会社化。その手続き完了後もLine 6のブランドを活かした商品展開を継続している。日本国内での販売においては、スタインバーグ、ネキソ、マーシャル、ジルジャンなどの幅広い輸入商品を扱っているヤマハミュージックジャパンが持つ市場・顧客の知見を活かし、販売力の強化を図る。

10月1日に東京・銀座のヤマハ銀座スタジオで行われた記者発表会では、ギター関連製品、PA関連製品、ワイヤレス関連製品など多彩なLine 6製品が展示されたほか、デモ演奏も実施。また、今後国内で発売される新製品として、ステレオマイク付きのオーディオインターフェイス「Sonic Port VX」も紹介された。


▲ギターワイヤレスシステムRelay G50、コンパクトなマルチエフェクターM9 Stompbox Modeler、iOSと連携可能なエフェクターAMPLIFi FX100、PODシリーズの最新モデルPOD HD500X。


▲写真左はBluetooth対応スピーカー、iOS連携機能を備えたモデリングアンプAMPLIFI 75、モデリングアンプSpider IV 75、真空管アンプDT50 HEADとDT50 CAB、James Tyler Variaxギター。写真右はオーディオインターフェイスのPOD STUDIO UX2と今後登場するSonic Port VX。


▲デジタルワイヤレスシステムXD-Vシリーズ、タッチディスプレイで各種設定が可能なPA用ミキサーStageScape M20d。発表会のステージのスピーカーもLine 6製のStageSourceシリーズ。

ステージにはヤマハミュージックジャパンの土井好広代表取締役社長が登壇。「Line 6は前身であるFast Forward Designs社の設立から30年に渡り、ギタリストのために革新的かつユニークな商品開発をする会社として、プロミュージシャンから一般ユーザーまで非常に高い支持を受けている」「現在ではギタリストが使う楽器に加え、ミュージシャンがライブや音楽制作で必要な音響機器を数多く開発し、ソリューションプロバイダーとしてのポジションを築いている」と説明。「ヤマハミュージックジャパンでは、マーシャル、ジルジャン、スタインバーグ、ネキソなどの輸入ブランドを幅広く扱っているが、今後、このLine 6を加えて、さらにマーケティング力、販売力を強化する」「ヤマハブランドの商品とのシナジー効果も十分に期待できる」と述べた。

続いてカリフォルニア・ロスアンゼルスの本社から来日したLine 6のサイモン・ジョーンズ販売・事業開発担当副社長が登場。「Line 6のイノベーションは私達のDNAです。私達はミュージシャンにとって、本当の意味での“Next Big Thing”、つまり革新的な製品を開発することに情熱を燃やしています。私達はすばらしいサウンドを実現するようなものをミュージシャン達にて提供していきたい。そして、インスピレーションを沸き上がらせ、手軽にも使え、ミュージシャン達のクリエイティビティがかつてないほど無限に広がっていく、そんな製品をお届けしたいと常に尽力しています。そして、そのようなテクノロジーとイノベーションを通じてお客さまの問題を解決していくのです。そして、ミュージシャンが自信を持ってパフォーマンスをする、そのようなことを実現していきたく日々尽力しています。」と自社を紹介。「このような理由から私達Line 6が、ヤマハミュージックジャパンと新たな関係をスタートできることに非常に興奮しています。これらのLine 6の目標を深く、本当の意味で理解し、そして、そのメッセージを日本の市場において実現させていく力があるパートナーはほかにいないと思っています。」とした。

Line 6創業者であるマーカス・ライルCSOはビデオメッセージで登場。「ヤマハとの協力関係はこれまでも素晴らしいものでした。次のチャプターはさらにエキサイティングです。それがヤマハミュージックジャパンと行う日本市場へのダイレクトなアプローチです。我々の現在の製品ポートフォリオでも数多くのイノベーションを実現しており、将来に向けても数多くのアイディアを持っています。日本のユーザーやディーラーの皆様と密に接することで、市場のニーズに最適なものを深く理解することができます。ヤマハミュージックジャパンとの新たな関係を心より歓迎します。」とコメント。

続いてポール・フェクラーCEO兼社長もビデオメッセージで「我々はLine 6の新たな輸入代理店となるヤマハミュージックジャパンとのパートナーシップを心より歓迎します。我々はこれまでもLine 6の日本市場における継続的な成長とブランドの認知度の向上に大きな期待を寄せてきましたが、Line 6の製品とヤマハミュージックジャパンのセールス&マーケティング組織の力の強い連携は新たな時代を迎えることを意味しています。我々はこれまで日本マーケットを特に重視してきましたし、日本で始めた事業を継続することが重要だと考えてきました。ヤマハの完全子会社となった現在、それはさらに大きな意味を持つことになります。我々の製品がさらに大きな成功を収め、その革新性が多くのお客さまへ届くと確信しています。」と述べた。これを受け、サイモン・ジョーンズ氏は「ポールが申しましたとおり、私達は今までチームが築き上げてきた日本での地位を継続して高めていくつもりです。そして、今回この新たなディストリビューションのパートナーシップとともに、私達のイノベーションに溢れる製品をニューユーザーの皆様に幅広くお届けできるのを楽しにしています。明るい未来を待ちきれなく思っております」と締めた。

Line 6の子会社化について、ヤマハミュージックジャパンの小島高則LM営業部部長がその狙いを説明。「日本市場におけるLine 6の成長拡大がテーマ」とし、「PA分野ではヤマハ、NEXO、Steinberg、Line 6の4ブランドのシナジーを最大化させ、国内PA事業の成長加速を図る」「LM分野ではヤマハ、エレキギターのMarshall、エレキベースのEDEN、エレアコのFISHMAN、そしてLine 6の5つのブランドのシナジーを生かし、ギターアンプ、ギター周辺ビジネスでのビジネス拡大、マーケットシェアNo.1の獲得を目指していく」とした。また、11月19~21日に開催されるInterBEE(幕張)、11月21日~23日に開催される2014楽器フェア(東京ビッグサイト)へ出展、Line 6のブースを設け、11月からのスタートをマーケットに対して大きくアピールするとした。

Line 6のギター関連製品のデモンストレーションにはギタリストの阿部学さんが登場。アンプモデリングに加え、Bluetoothスピーカーとしての機能や、iOSと連携して曲を選ぶだけでそれに合ったギターサウンドですぐに演奏できる5スピーカー搭載のギターアンプ「AMPLIFi」、モデリングギター「James Tyler Variax」とマルチ・エフェクター「POD HD500X」、真空管アンプ「DT」から構成されるDream Rigと呼ばれるセットでの演奏を披露した。


▲「AMPLIFi」では、トーンマッチング機能により、iOSデバイスのライブラリ内の曲を選ぶと曲に最適なトーンとエフェクトのプリセットがリストアップされ、その中から選んだ気に入ったサウンドで演奏できることを実演。もちろん、サウンドメイクの細かい設定も可能。ユーザーがプリセットを作ってインターネットで共有することもできる。「とことんギターを楽しめるツール」と阿部さん。


▲Dream Rigでは、1台のギターでテレキャスやストラトのサウンド、さらにシタールやアコギの音も演奏。「ギター、弦楽器で考えられるすべてのことができる」とそのサウンドを解説。右の写真は、左からヤマハミュージックジャパンPA営業部の武田信次郎部長、土井社長、Line 6のサイモン・ジョーンズ氏、ヤマハ執行役員事業開発部の小林和徳部長、ヤマハミュージックジャパンLM営業部の小島部長。

◆ヤマハミュージックジャパン
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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