怒髪天、グッドモーニングアメリカらが繰り広げた<熱狂の宴>

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10月7日に新宿LOFTにてイベント<スペースシャワー列伝~第103巻 熱狂の宴~>が開催された。オフィシャルからのレポートをお届けする。

◆<スペースシャワー列伝~第103巻 熱狂の宴~> 出演者画像

このイベントは、スペースシャワーTVの開局25周年と、同局主催イベント<スペースシャワー列伝>が100巻に到達したことを記念して実施されたメモリアル公演の第4夜。増子直純(Vo)のMC出演を含めて歴代最多出演を果たしている怒髪天や、2013年の<JAPAN TOUR>ファイナルのトリを飾ったグッドモーニングアメリカら5組が、文字通り“熱狂”の競演を繰り広げた。


まず、この日最初の熱狂を新宿LOFTにもたらしたのは、エモーショナルロックの若手バンド、BLUE ENCOUNT。6月の<快翔の宴>出演時に勝手に『ウォール・オブ・金八』なる芝居を行った彼らは、MCで「もう呼ばれないかと思ってました」と笑いを誘いつつ、「JUST AWAKE」や「HALO」、新曲「MEMENTO」と、重厚で激しいキラーナンバーを連発し、何度もフロアにモッシュを起こす。最後は、バンドにとって最も大切な曲のひとつ「HANDS」でフィニッシュ。声を枯らしながらも、<いつだって君のその手は いつでも世界を変えれるよ>と歌い切った。


続くircleも、同じ九州出身のBLUE ENCOUNTや、古くからの盟友であるグッドモーニングアメリカとの競演とあって、いつも以上に気合いが入っている。キレのある幾何学的なギターのリフ、頭から突っ込んでいくようなドラム、ギラギラとその闘志を隠そうとしない河内健悟のボーカルが一体となって攻め込んでくる。途中、勢い余って走り過ぎる場面も何度かあったが、それも気合いの表れだと思えば微笑ましい。他のバンドに負けな熱いライブをやり切り、残響が響く中、河内が中島みゆきの「ファイト」を1フレーズ口ずさんでステージを後にした。


3組目に登場したのは、この日のラインナップの中で紅一点バンドとなるtricot。彼女たちは、男も顔負けの激しさと熱量で圧巻のパフォーマンスを披露していく。ずっしりと腹に響くビートとゴリゴリのベース、変拍子や急展開の多い楽曲をさらに切り刻むような切れ味の鋭いギター。スリリングなアンサンブルは、決して客にとってノリやすいビートや構成とは言えないが、それでも羽ばたくようなメロディと強力なビートが観客の身体を揺らし、フロアを虜にしていった。


イベント終盤に登場したのは、グッドモーニングアメリカ。しかし、現れたのはステージではなく、フロア後方。会場が新宿LOFTということで、椎名林檎の「歌舞伎町の女王」のSEにあわせ、女装したたなしん(B&Cho)が客に自らを担がせながらフロアを縦断するという“女王様プレイ”を敢行。出オチがきっちりと決まったところで、「キャッチアンドリリース」からライブをスタートさせ、瞬く間にフロア中央に大きなサークルモッシュを作り上げた。そして彼らは、「13年前は高校生だった僕らが、長い年月で巡り合えた機会に感謝したい。200巻も300巻も一緒に祝えるような関係でありたい。」というMCから「コールアップ」へ。わかり合える友とのかけがえのない絆を歌ったこの曲を列伝に捧げた。


トリを務めたのは、前述の通り、列伝歴代最多出演を誇る怒髪天。「場違いな出演でごめんな。お互いなんか違うと思ってるよな。」とうそぶきながらも、ライブは完全なる横綱相撲そのもの。若手バンドのような、あからさまな気合いの入り方というよりも、どっしり構えた安定のパフォーマンスでフロアに熱狂と笑いを伝播していく。ライブ後半、100巻メモリアルへのお祝いとして披露したのは、「ビール・オア・ダイ」、「ヘベレ・ケレレ・ヨー」、「酒燃料爆進曲」という、まさかのビール3連発! おかわりに次ぐおかわりの祝杯で列伝とスペシャへの愛をぶちまけた。

新宿LOFTを舞台にした列伝シリーズは、第124巻が開催される11月28日(金)まで、まだまだ続く。引き続き、素晴らしい競演の数々をお楽しみに。

Text by Hiroyuki Terada(MUSICA)

■<スペースシャワー列伝~第103巻 熱狂の宴~>セットリスト
BLUE ENCOUNT
1.JUST AWAKE
2.HALO
3.NEVER ENDING STORY
4.ロストジンクス
5.MEMENTO
6.HANDS

ircle
1.呼吸を忘れて
2.ノーリタイア
3.セブンティーン
4.失敗作
5.本当の事

tricot
1.POOL
2.おもてなし
3.Break
4.爆裂パニエさん
5.99.974℃

グッドモーニングアメリカ
1.キャッチアンドリリース
2.イチ、ニッ、サンでジャンプ
3.inトーキョーシティ
4.拝啓、ツラツストラ
5.コールアップ
6.未来へのスパイラル

怒髪天
1.一番星ブルース
2.押忍讃歌
3.己 DANCE
4.ビール・オア・ダイ
5.ヘベレ・ケレレ・ヨー
6.酒燃料爆進曲
7.オトナノススメ

◆スペースシャワー列伝 公式サイト
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