【ライヴレポート】VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2014>、幕張二日目に「仮装は“ディズニー縛り”」

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幕張連続3DAYSの二日目、VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2014>が10月18日、幕張メッセ国際展示場9~11ホールにて行なわれた。

◆<HALLOWEEN PARTY 2014>幕張二日目 拡大画像

すっかり恒例となった国内最大規模の<HALLOWEEN PARTY>に集結する約14,000人のオーディエンスたちは思い思いの仮装に身を包んでいる。洋装も和装も何でもアリ。ドラキュラはもちろん不思議の国のアリスもいれば、ゆるキャラもいるし、血だらけの包帯女子やゾンビもいて、会場全体がちょっとしたカオス。見ているだけでワクワクさせられる。

開演10分前の16時50分。左右のスクリーンにカボチャのキャラクターが映し出され、甲高い笑い声が響きわたった。「実に不気味なハロウィンの夜だな。よく見たら今夜もたくさんの妖怪が集まってるな」。

▲DAIGO
そんなナレーションと共にイタズラ心たっぷりのサプライズが用意され、いよいよ何が飛び出すかわからない妖しい宴の始まりだ。トップバッターは<HALLOWEEN PARTY>ではすっかりおなじみで、神戸公演を含め2014年のイベントにすべて出演するDAIGOだ。が、最初にステージに登場したのはDAIGOではなくピーターパン。「みんなをネバーランドに連れていってあげる」と宣言すると、フック船長に扮したDAIGOが現れ、歓声の中、ピーターパンとフック船長のバトルが繰り広げられるという演劇的展開。ピーターパンを倒したDAIGOが「野郎共、勝利の宴だ! 今日は飲んで騒いで暴れるぞ!」と叫んでライヴに突入し、勝利のフラッグを振ってのダンスナンバー「REVOLUTION EVOLUTION」が披露された。

「始まりました! <HALLOWEEN PARTY>2日目! みなさん、今日もいい感じで仮装してますけど、盛り上がる準備はできてますか? 僕が1年でいちばん楽しみにしている行事と言っても過言ではなくて、正直、これが終わったら2014年は終わったようなものだから。今回はフック船長がピーターパンに勝ってしまうというストーリーを作ってみたんですけど、脚本/演出をDAIGOが担当させてもらいました。全ヵ所VAMPSのめっちゃカッコいいHYDEさんを堪能すること、そしてどれだけHYDEさんと会話できるかが僕の最高の楽しみになってます。今日も最高の宴にしたいと思うので、みんな盛り上がって行こうか!」──DAIGO

瞬時にしてオーディエンスの心を掴んでしまうMCはさすがでダンサーたちを従えてランウェイで煽る「BUTTERFLY」など華やかでエンターティンメントなステージングが繰り広げられた。ラストナンバーは「無限∞REBIRTH」。突き抜けた明るさで最後はお約束の“うぃっしゅ!”で締めた。

転換時はやまだひさし司会のもと、HALLOWEEN PARTYのひとつの名物である仮装ファッションショー“HALLOWEEN COLLECTION”が開催された。選ばれた個性的な出演者に混ざってシドの明希(「101匹わんちゃん」のクルエラおばさん)と、「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」の悪ガキに仮装したYUKI(DUSTER-3、Rayflower)が登場し、歓声を浴びていたが、こんなサプライズも本イベントの醍醐味だ。このあたりで鋭い人は気がついたのかもしれないが、2日目の<HALLOWEEN PARTY 2014>出演者の仮装は“ディズニー縛り”だったのである。

▲May J.
2番手は電飾の馬車に乗ってステージ後方から通路を通って登場した初出演のMay J.だ。ペパーミントグリーンの美しい衣装をまとった彼女が扮しているのはアラジンのヒロイン、ジャスミンで、映画の挿入歌「A Whole New World」がその浄化作用のある美声で歌われると、場内の妖怪たちも思わず陶酔。エキゾティックな衣装のダンサーたちも華を添え、<HALLOWEEN PARTY>に新鮮な空気を送りこんだ。

「今日はこんな素晴らしいイベントに出演させていただいたんですけど、私、小さい頃から毎年ハロウィンで仮装したり、パーティしたりと楽しんでいたので、大好きなハロウィンをみなさんとステージで過ごせることができて、とても嬉しいです。今回は“アラジン”がテーマで、バンドのメンバーも1人1人キャラが違うのを、みなさんお気づきでしょうか?」──May J.

イベント初出演に臨むに当たっての想いをこう語り、リリースしたばかりのアルバム『Imperfection』から、人生に1度しかない恋を信じて飛び込んでいきたいという気持ちを歌った「本当の恋」を披露した。そして、悩んでいた頃の思い出を振り返り、「長く続けて踏ん張っていれば、誰かが見てくれているんだなと思いました。私の人生を変えてくれたこの曲を歌います」という言葉とともに最後に贈られたのは「アナと雪の女王」で大ヒットとなった「Let It Go」。場内は感動に包まれた。

転換中には“THE ROAD TO HALLOWEEN PARTY 2014”にて選ばれたアイドル、Ange☆Reveがステージに登場した。この企画は2014年からの新たな試みで、<HALLOWEEN PARTY>に出場できるチャンスがまた広がったというわけだ。

▲Tommy heavenly6
3番手はもはや常連のTommy heavenly6だ。馬車に乗った彼女がダークサイドなミニーのコスチュームでステージに上がると大歓声。耳付き白塗りメイクでドット柄のスカートをはいたバンドのメンバーも見ているだけでテンションが上がる出で立ちで、ブラッディでハードな吸血ソング「I WANT YOUR BLOOD†」はまさにこんな宴にピッタリだ。

会場の女子から「かわいい!!」という歓声が多数上がる中、「I WANT YOUR BLOOD†」にコーラスを入れる確認をリハーサルでし忘れたことを後悔し、「超ショック」と正直なMCも彼女らしい。

「馬車で着いて、(ステージへの)階段を上がるときに、もうしんどいなって。で、コーラスがなかったことにパニックで。<HALLOWEEN PARTY>ということで、次はハロウィンをテーマにした曲を3曲連続でやるので楽しんでください!」──Tommy heavenly6

と「I’M YOUR DEVIL」など、キュートでゴシックで踊れるナンバーに大盛り上がり。HYDEに「ハロウィンの女王」と言われるだけのことはあるステージを繰り広げ、ヒット曲「Hey my friend」を歌うと声援&ハンドクラッピングで盛り上がり、「お疲れさまです! 失礼します~!」と最後まで自由な空気で沸かせ、ステージを去っていった。

転換は恒例の“From KARAOKE to the STAGE”で、HYDE似のヴォーカリストが歌ったりする中、「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」のジャックに扮したMUCCの逹瑯が表れると、客席から「逹瑯!」と声が上がり、即効で正体がバレバレ。しかし意表を付いて「ガッチャマンの歌」を朗々と歌い上げ、みんな爆笑だ。こういうサプライズがまた楽しいのが本イベントである。

▲VAMPS
そして、いよいよ、お待ちかねのVAMPSがステージに登場した。邪悪なメイクで次々にステージに上がるメンバー(K.A.Zは『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ)。しかしそこにHYDEの姿はなく、オープニングナンバー「HALLOWEEN PARTY」のジャズ・ヴァージョンがピアノで幕を明け、スポットライトがHYDEに当たると、驚きの“ウォーッ!”という歓声が飛ぶ。何とHYDEは「眠れる森の美女」の意地悪な妃でおなじみのマレフィセント(映画でアンジェリーナ・ジョリーが演じた役)に扮していたのである。

この日のステージは、ひとことで言うと“ド迫力”であった。杖を持ったHYDEがランウェイからステージ先端へと移動し、ニュー・アルバムの中から披露されたナンバーは「EVIL」だ。同曲ではHYDEのまわりを炎が包み、両手を上げると火柱が上がる演出の中で歌われた。まるで、邪悪なものを呼び起こす儀式さながら。マレフィンセントの仮装とも、あまりにハマりすぎである。

「かわい子ちゃんたち。そんな恰好してるんだから、何しても恥ずかしくないでしょ? どうせ誰だかわからないんだから。はっちゃけようぜ! はっちゃけようぜ! 腹減ってきた! 食っちゃっていいかな!?」──HYDE

とHYDEが叫び、舌なめずりをするとVAMPSのライヴに欠かせない「HUNTING」ヘ突入する合図だ。客席を囲むようなダイナミックなメインステージをメンバーが歩きまわりながら煽るステージングにも目を奪われるが、K.A.Zのエキサイティングなギターで始まる「AHEAD」「ANGEL TRIP」と空気をどんどん解放していくセットリストもオーディエンスをとりこにしていく。

この日のVAMPSのライヴの演出には驚かされっぱなしだった。後ろの席の人たちの近くまでフロートで移動して熱気を加速させていった「TROUBLE」、幻想的なシチュエーションの中、披露された「VAMPIRE’S LOVE」、HYDEの歌が圧巻だったラストナンバー「DAMNED」は幕が降りてからの演出もオーディエンスの度肝を抜いた。新曲が加わったことによりVAMPSのステージはさらに深みを増したようだ。

▲HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
異次元に連れていかれるようなVAMPSのステージが終了した後は、HYDEが指揮をとる恒例のHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAのコーナー。2日目の参加メンバーは前述の出演者に加え、MUCCの逹瑯、シドの明希、分島花音、Shinya(DIR EN GREY)、Ains(MONORAL)、YUKI(DUSTAR-3/Rayflower)といった面々。

HYDEとDAIGOのトークではHYDEがMay J.の歌を聴いて「初めてHALLOWEEN PARTY で心が洗われたね。みんな泣いてた」と感想を話したり、Tommy heavenly6にHYDEが「ハロウィンの女王だね」と言うと「HYDEちゃんこそ女王じゃん」と返し、DAIGOが「こんなかっこう、似合う人いないですよね」とひとこと。当日のリハーサルに遅刻したという明希はHYDEとDAIGOに責められ、みんな大爆笑。セクシーなAnis(美脚に逹瑯が釘づけとからかわれていた)が音頭をとるアフリカの子供たちのゲーム“Rhythm Game”や、間違えた人が秘密の箱の中に手を突っ込まなければならない罰ゲームなど、このコーナーは終始和気あいあいとしたムードで繰り広げられた。

騒がしい宴を締めくくる曲はもちろん「HALLOWEEN PARTY」だ。全員がランウェイを練り歩き、ステージに降りてお菓子を投げ、消えていくように去っていくパレード。約4時間にわたった宴の幕は二日目も大盛況のうちに閉じた。

取材・文◎山本弘子
撮影◎今元秀明/緒車寿一

■<HALLOWEEN PARTY 2014>
2014.10.18 (Sat) 幕張メッセ国際展示場SET LIST
【DAIGO】
M1:REVOLUTION EVOLUTION
M2:CHANGE !!
M3:BUTTERFLY
M4:無限∞REBIRTH
【May J.】
M1:A Whole New World
M2:Garden
M3:Sunshine Baby!
M4:本当の恋
M5:Let It Go
【Tommy heavenly6】
M1:Wait till I can dream
M2:I WANT YOUR BLOOD†
M3:I’M YOUR DEVIL
M4:Lollipop Candy BAD girl
M5:Hey my friend
【VAMPS】
M1:HALLOWEEN PARTY –JAZZ ver.-
M2:EVIL
M3:HUNTING
M4:AHEAD
M5:ANGEL TRIP
M6:TROUBLE
M7:VAMPIRE’S LOVE
M8:DAMNED
【HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA】
M1:Penalty Waltz
M2:Rhythm Game
M3:HALLOWEEN PARTY
※HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
VAMPS / DAIGO / Tommy heavenly6 / May J. / 逹瑯(MUCC) / 明希(シド) / 分島花音 / Shinya(DIR EN GREY) / Anis(MONORAL) / YUKI (DUSTAR-3,Rayflower)

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