『仮面ライダー鎧武』の湊耀子 役、佃井皆美が初ソロライブ

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『仮面ライダー鎧武』にて仮面ライダーマリカの中の人(スーツアクター)と湊耀子を演じた佃井皆美が、初めてのソロライブ<アクションスター佃井皆美がバンドのヴォーカルとしてステージに立つ初のLIVE>を12月5日、恵比寿LIVEGATE TOKYOで開催した。

◆<アクションスター佃井皆美がバンドのヴォーカルとしてステージに立つ初のLIVE>画像

佃井皆美として初めてのソロライブ。初めてのライブの場合、名前+初ワンマンライブ、名前+ファーストライブ(たとえば、<佃井皆美 1st solo live 2014>)というようなタイトルであることが多い。にも関わらず、今回のタイトルは<アクションスター佃井皆美がバンドのヴォーカルとしてステージに立つ初のLIVE>。この長いライブタイトルにあえてすることで、佃井皆美を知らなかった人にも彼女がアクション女優であること、バンドでライブをすることが初めてであることを伝えている、と思う。

また、ファンが繋がれる場として、佃井皆美はTwitterを行なっているが、当日までどのような人たちで会場が埋まるのかわからないのがライブ。初めてのライブとなると、なおさらである。そんな状況下でステージに立つことは勇気がいることであり、覚悟が必要。もちろんそれは、オーディエンス側にとっても同じことである(演者と観客で感じ方大小は違うにせよ)。

オーディエンス側が事前に知り得たことといえば、シーガループの迫昌弘、安藤乱、ツタナオヒコと、上田洋輔、葵ミシェルのサポートメンバー。彼らをバックに従えて、佃井皆美は一体何を歌うのか……?

いよいよ幕が開き、バンドの演奏が始まる。そして、佃井皆美の登場である。

1曲目は、いきものがかりのカバーで「笑ってたいんだ」から。その歌の出だしはというと、「ヒーローなんていらないよ♪」。それはまるで、この日は、アクションスターではなく、生身の佃井皆美を見て……という思いがあったかどうかは定かでないが、そんなことを感じさせる選曲だった。

続く2曲目に歌われたのは、「生まれてはじめて」。そう、大ヒット映画『アナと雪の女王』の劇中歌だ。バンドで「生まれてはじめて」をもってくるところが実にユニークだ。

最初のMCで、「初めてということで持ち歌とかもないので、私の好きな曲だったりとか、私が選んだ曲を中心に選曲させていただきました。それをカバーして……聴いていただきたいなと思っております。」と、笑顔を見せる佃井。実際、バンドをバックに歌うことは想像する以上に音が取りにくく難しいのだが、彼女は難なくこなしている様子。それは、影での努力や舞台度胸を存分に発揮できているようにも見えた。

次の演奏曲はシーガループから「少年の手」。演奏するバンドとの一体感がまたひとつ上がる選曲である。そしてONE OK ROCKの「ケムリ」、安室奈美恵の「Get Myself Back」。この2曲での表情は、女優そのもの。怒りと憂い。そして、柔らかな表情がオーディエンスを惹きつけていく。

「この業界を目指すきっかけとなったのが安室さんで、小学校2年生の時に安室さんをテレビで見て運命的な出会いをしたと思って。「私も絶対テレビに出て歌って踊る歌手になる」と思って、最初は歌って踊れる歌手。それから方向が変わって今に。それでもこうやって歌えてるというのは奇跡のようなことだな、と。だから安室さんの曲も歌いたい。」── 佃井皆美

MC途中に付けていたイヤリングが落ちたことを客席から伝えられ、付けながら話をしていると、もう片方が落ちるというライブならではのハプニングもありつつ、ライブは後半戦に突入する。

「LOVEマシーン」から「キスしてほしい」と続き、オーディエンスの盛り上がりも最高潮に達したところで、本編最後の曲になる。客席内からは、「朝まで」コールがあがるほど、熱い空気が流れる、この曲で場内が静寂に包まれることになる。

「強い気持ちで前を向いていくんだぞという意味を込めてこの曲を歌いたいと思います。」語って歌うのは、「Go the Distance」・ディズニーアニメ映画『ヘラクレス』の主題歌だ。“Go the Distance”には、“最後までやり抜く。野球で投手が完投する。”という意味がある。つまりそれは、佃井がライブに臨むにあたり、強い気持ちが詰まった選曲だった。

そして、鳴り止まない拍手の中、アンコールでTシャツに着替えて登場。

「アンコール、きてくださると信じてました。着替えてました。」「歌って……新たな扉を開いたなと。」そんなトークとともに、メンバー紹介を行なった後、アンコールはシーガループ「3969」から始まる。ここで初めて歌詞が飛ぶのだが、結果として会場全体をひとつにする効果をもたらすこととなったのは、佃井皆美の魅力なのかもしれない。

「出会いというものを改めて考えさせてくれるというか……全然知らない人たちだったのに一つの場所に集まれるのは、奇跡的なことだなと……足を運んでくださるのは……宝物だなと。」── 佃井皆美

そして、ラストソングは、「糸」。これを歌い切り、温かな拍手に包まれて、初のソロライブは幕を閉じた。


アクションスター佃井皆美がバンドのヴォーカルとしてステージに立つ初のLIVE セットリスト

01.笑ってたいんだ
02.生まれてはじめて
03.少年の手
04.ケムリ
05.Get Myself Back
06.LOVEマシーン
07.キスしてほしい
08.Go the Distance
(encore)
09.3969
10.糸

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