【ライブレポート】新山詩織、デビュー2周年ライブで「目を閉じたくなっても前に」

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シンガーソングライター新山詩織が12月12日、代官山UNITにてアーティストデビュ-2周年記念ライブ<しおりごと~acoustic version~>を開催した。ワンマンライブとしては4月に行なわれた1stライブツアー<しおりごと>以来、アーティストデビューからちょうど2年の節目ということもあって、フロアは多くの歓客で埋め尽くされていた。

◆新山詩織 拡大画像

開演時刻の18時30分を迎え、ステージに現れた新山はアコースティック・ギターを持ってスタンバイ。「だからさ」でライブがスタートした。ピンスポットに照らされる彼女は白の半袖シャツにパンツという出で立ち。会場が静寂に包まれる中、まっすぐ前を見つめ歌い上げていく。

「<しおりごと~acoustic version~>へようこそ。アーティストデビュー2周年という記念の日を、いつも応援してくださっている皆さんと一緒に過ごすことができて幸せです。ありとうございます」

最初の挨拶はシンプルに。続けて「Looking to the sky」が届けられた。この日はアコースティックスタイルのライブということで、サポートメンバーにギターとキーボードを迎えた3人編成での演奏がメインとなった。解放感のある楽曲の登場に、会場の空気が少しずつ和んでいく。張り詰めた切なさの中に強さがにじみ出ている「ひとりごと」では、凛とした歌声に頼もしさを感じさせる。「今 ここにいる」では自然と手拍子が起こってフロアに一体感が生まれ、優しい歌声に花を添える形になった。

ここで新山1人がステージに。「2012年12月12日に「だからさ~acoustic version~」でアーティストデビューして、ちょうど2年経ったんですね」と、はにかみながら話すと会場からは、「おめでとう」の声と大きな拍手が。そして、この2年間を振り返り、「壁にぶち当たることもあれば、その壁を突き破って踏み出すことの繰り返しでした。歌詞が書けなくて目を閉じたくなっても前に進めたのは、皆さんからのメッセージやお手紙のお陰です」と感謝の気持ちを述べた。

2014年は高校卒業という大きな出来事を経て、新たなフィールドに進んだ新山だが、ライブ中盤では学生生活の風景が詰まった3曲を届けてくれた。ぽつりぽつりと歌う言葉と優しいメロディが心を温めてくれる「午後3時」「きらきら」では可愛らしさ、そして最新シングル収録曲「分かってるよ」では、不安に押しつぶされそうになる心情を吐き出し、新山の中にある感情の振り幅を突き付けられた。再びサポートメンバーを呼び入れ、これまで彼女がカバーしてきた楽曲の1つ「ピアノ」を披露。ライプで弾くのは初めてという12弦ギターの音色による深みを帯びたサウンドとヴォーカルが観客を引き込んでいく。続いて届けられた「たんぽぽ」は、何気ない風景の中に潜む心の動きが鮮明に紡ぎ出された。

ライブ後半では、NACK5のレギュラー番組『新山詩織のふたりごと』で年代別にピックアップした曲をカバーするコーナーで歌った曲を披露、という嬉しい試みも用意されていた。彼女のライブではお馴染みの「I feel the earth move」(Carole King)をはじめ、世代を超えて愛されている「デイ・ドリーム・ビリーバー」(ザ・タイマーズ)では観客の手拍子も大きく、一緒に口ずさむ人も。「Raining」(Cocco)と「サヨナラCOLOR」(SUPER BUTTER DOG)では高めのキー設定にしていることもあってか、いつもとは違う艶やかな歌声が観客を魅了していた。この2年間で経験してきたライブによって高められた表現力は、カバー曲のパフォーマンスにも変化をもらたしていることを実感した一幕だった。

本編終盤は力強いナンバーが登場。イントロで観客の手拍子がボリュームアップした「Don’t Cry」は勢いに乗せて歌い切るカッコよさ、最新シングル「絶対」では、楽曲の柱になっている彼女の揺るぎない強さをダイレクトに感じることができた。

アンコールではサポートメンバーが演奏する「White Christmas」をBGMにライブTシャツに着替えた新山が登場。ギターを持たずに両手を上げて大きく手拍子しながら観客を煽り「「大丈夫」だって」を披露した。軽快なテンポに乗せて嬉しそうに歌う姿からはライブを楽しんでいることが伝わって来て、観客の表情も自然と晴やかに。ラストの「ゆれるユレル」でも観客の手拍子は途切れることなく、大盛況で幕を下ろした。

彼女の楽曲はシリアスな部分を切り取ったものが多いが、楽曲の細部まで堪能できる全編アコースティックのライブを通して、楽曲の中にある光の部分を鮮明に感じられた。着実に独自の世界観を構築している新山詩織の2015年の展開に期待が高まる。

取材・文◎EMI MORI



■New Single「絶対」

2014年12月3日Release
【初回限定盤(CD+DVD)】JBCZ-6012 1,404円(税込) 1,300円(税抜)
※特典DVD:「絶対」ミュージックビデオ収録
【LIVE盤(CD+DVD)】※初回生産限定 JBCZ-6013 1,620円(税込) 1,500円(税抜)
【通常盤(CD)】JBCZ-6014 1,080円(税込) 1,000円(税抜)
・絶対 作詞&作曲 新山詩織
・分かってるよ 作詞&作曲 新山詩織
・絶対 -instrumental-
LIVE盤特典DVD(新山詩織1stライブツアー「しおりごと」2014.4.26@渋谷WWW)
・ゆれるユレル
・Don’t Cry
・ひとりごと
・今 ここにいる
・だからさ
※収録順は異なります。

■5thシングル「絶対」参加型カバー企画 『絶対宣言~キミは絶対に絶対に「絶対」を演奏出来る~』実施決定

※シングル「絶対」のリリースに伴い、新山詩織のファンの皆さんや、日頃音楽を演奏する全ての皆さんを対象とした企画の実施が決定しました! 
ギターを始めたばかりの人、また、日頃、仲間や同じ部活動で日々練習をしている人たちにも、今回の新曲「絶対」を通じて音楽を楽しんでもらいたい、
また音楽で自分たちを表現してもらいたいと、立ち上げられた企画です。
是非「絶対」を演奏してみて、お気軽にご応募ください!
●部門
・弾き語り部門(※ギター弾き語りのみ)
・グループ部門(※バンド、ブラスバンド、ボイスハーモニー等、形態問わず)
※弾き語り部門でのご参加は下記サイトにて歌詞、コード符をご確認頂けます。
http://www.ufret.jp/song.php?data=2053
●各賞
・最優秀賞 ― 総合1位
・詩織賞 ― 弾き語り部門優秀者
・絶対賞 ― グループ部門優秀者
●賞品
・最優秀賞
新山詩織使用モデルのアコースティックギター(GA-45SCE W/HC NAT)とアコースティックギター用アンプ(ACOUSTASONIC™ 90)※Fender 協賛
・詩織賞
ヘッドフォン&新山詩織ライブへご招待
・絶対賞
新山詩織サイン入りグッズ&新山詩織ライブへご招待
●エントリー方法
参加者それぞれ撮影したカバー動画をYouTube上にUPして頂きます。その際、動画タイトルは「絶対演奏してみた」から始めたものに限ります。その動画URLと必要事項を12月8日(月)午前0時からオープンする特設サイト上のエントリーフォームに記載し、応募下さい。なお、エントリー受付は2015年1月11日(日)24時までとなっており、その後に1次審査通過者を発表(2015年1月下旬)。最終審査は動画サイトの再生数および一般投票などの結果により、入賞者を決定します。
※楽曲の尺は問いません。(1番のみやフルサイズ等は自由)

■ライブ&イベント情報

■<rockin'on presents「COUNTDOWN JAPAN 14/15」>
2014年12月31日(水)幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール
開場:14:00 開演:15:00
※新山詩織は、21:20-22:55のASTRO ARENA/ASTRO SPECIAL枠に出演します。
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)

■<フラカン25周年記念トリビュートparty「WE ♥ FC MORE THAN EVER」>
2015年1月15日(木)赤坂BLITZ
開場:18:00 開演:19:00
出演:フラワーカンパニーズ、奥野真哉、うつみようこ、増子直純(怒髪天)、真心ブラザーズ、山田将司(THE BACK HORN)、コヤマシュウ(SCOOBIE DO)、新山詩織、牧達弥(go!go!vanillas)、ハルカトミユキ (順不同)
¥4,800(税込 / 1Fスタンド / ドリンク代別途必要)
[問]ネクストロード 03-5712-5232 (14:00~18:00)

◆新山詩織 オフィシャルサイト
◆新山詩織 オフィシャルYouTubeチャンネル
◆新山詩織 オフィシャルTwitter
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