【ライヴレポート】<DANGER fes 2014>、ユナイト、カメレオ、DIVの共演に「レーベルメイトとひとつ」

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ユナイト、カメレオ、DIVの3組が12月22日、CLUB CITTA'川崎にてライブイベント<DANGER fes 2014 - Christmas Party ->を開催した。お互いの楽曲カヴァーも披露したほか、バンドメンバーをシャッフルしたセッションなど、見どころ満載のステージをレポートしたい。

◆<DANGER fes 2014 - Christmas Party -> 画像

2014年はユナイト、カメレオ、DIVのそれぞれが渋谷公会堂、Zepp DiverCity、EX THEATER ROPPONGIにて大規模ワンマンライヴを行なうなど、めざましい成長を遂げている。V系シーンの中でも際立つ存在感を放っているこの若手3組は、DANGER CRUEという同じ事務所に所属していながらも、これまでステージ共演したことがない。

同イベント開催が決定した時点で、そのタイトルは<DANGER fes 2014 - Christmas Battle ->だった。これは、3組による初共演がしのぎを削る熱い“バトル”となることが予想されたことによるもの。しかし、バンド間の親交を深めて行くなかで、「バトルではなく、一丸となってイベントを作り上げていきたい」「みんなが笑顔で楽しめる“パーティー”にしたい」という想いが膨らみ、<DANGER fes 2014 - Christmas Party ->にタイトルが変更されたという経緯がある。迎えた当日は、ドレスコードである“クリスマスっぽい格好(ワンポイント可)”を身にまとったオーディエンスとステージがひとつとなって盛大な共演を繰り広げた。

また、チケットが早々にソールドアウトしたこともあり、このイベントの模様はUstreamとニコニコ生放送にて全世界に向けて中継された。ニコ生ではタイムシフトを含め4万8800人を超えるユーザーが視聴するなど、その数字からもイベントへの注目度の高さが伺える。

イベントのトップとして登場したのはDIVだ。幕が開くと、ステージ上にメンバーが既にスタンバイしている光景に大歓声が巻き起こる。ライヴは2015年にリリースされる2ndアルバム『SECRET』収録曲「STORY」でスタートした。ゆっくりと回るミラーボールや、ステージに飾られたクリスマスツリー、聖夜仕様にデコレートされたsatoshiのドラムセットが、センチメンタルなバラードに華を添える。そして、会場全体を包み込んだロマンティックな空気を切り裂くように将吾がギターを奏でると「Point of view」へ。「DEATH GAME」ではフロアにウォール・オブ・デスを発生させ、再び新曲「SECRET NIGHT」を投下する。ダーティーなヘヴィチューンの連発で、フロアのテンションを瞬く間に高めていった。

この日のイベントでは、出演バンドがお互いの楽曲をカヴァーすることが事前告知されていたが、DIVはカメレオの「ニート姫」をチョイス。ベーシストちょびの「俺をニートにしてくれ!」という叫び声からなだれ込んだ同曲では、途中でフロアにポテトチップスをバラまくという本家・カメレオの演出をしっかりと再現。「俺のポテチが食べたいか?」とヴォーカリストCHISAが客席を煽り、楽しそうにポテチをフロアへ投げ込むなど、全7曲のステージが終了した。

1組目から凄まじい熱狂に包まれたフロアをさらに盛り上げるべく行なわれたのは、各バンドのヴォーカリストを軸にくじ引きによって決定したメンバーによるスペシャルセッションだ。こちらも事前告知されていたコーナーであり、そのステージは出演バンドのライヴアクトの間に挟む形で行なわれた。

セッションバンドの1組目は、カメレオのヴォーカルHIKARU.を中心に、ユナイトからギタリストの椎名未緒とベーシストのハク、DIVから将吾とsatoshiが参加した5ピースだ。披露されたナンバーはL'Arc~en~Cielの「winter fall」。所属事務所の大先輩の楽曲ということもあり、緊張していたメンバーも多かったようだが、真摯な演奏に客席から大きな拍手が送られていた。

2番手として登場したユナイトは、オープニングナンバーの「small world order」からハイテンションで駆け抜ける。畳み掛けるように届けられた「イオ」では、「もっとはっちゃけて行こうぜ!」と、ヴォーカリストの結がフロアを激しく煽り、椎名未緒は大きくステップを踏みながらギターをかき鳴らす。ハクはフロアを見渡しながらクールなベースプレイを披露し、2014年8月の渋谷公会堂公演から加入したドラムの莎奈は、何度も頭上でスティックを華麗に回しながらパワフルなドラミングを繰り出していた。

「やっとレーベルメイトとひとつのイベントを作れる貴重な機会なので、みんなと楽しみつつ、最後まで盛り上げて行きたい」──結

というMCを交え、彼らはDIVの「LOVE IS DEAD」をカヴァー。ギタリストのLiNはイントロでのコール&レスポンスを先導するなど、骨太なバンドサウンドでオーディエンスを魅了した。そこから彼らの新境地を開拓したゴシック感溢れる「ice」でモッシュを巻き起こしたと思えば、ポップなパーティーチューン「Cocky-discuS」ではフロアにタオルが乱れ舞う。さらには、ヘヴィな「粛清とチョコレート」でヘッドバンギングを誘発するという、メリハリを効かせたセットリストを展開。「これから先もDANGER CRUEがみんなに希望を届けられますように」と、願いを込めた「starting over」で全6曲のステージを終了した。

続くコーナーは、DIVのCHISAを筆頭に、ユナイトのLiNと莎奈、カメレオのギタリストDaisukeとベーシストKouichi参加によるセッションバンドが登場。5人が選んだカヴァー曲はMUCCの「ニルヴァーナ」だ。演奏はもちろんのこと、“頭にプロペラを付けた赤色の雪男”のムックの衣装で揃えた姿もオーディエンスを沸かせた。

トリを務めたのはカメレオ。「今日集まってるみんなはアホなんでしょ? 騒ごうぜー!」というHIKARU.の煽りから、「で?」で彼らのステージがスタートした。ニコ生を見ているユーザーに「あなたは何カップですか?」と質問すれば、モニターにはたくさんのアルファベットが流れ始め、会場に来ているオーディエンスとニコ生ユーザーに、恒例の「はなげ」コールを巻き起すなど、一気に自分達のペースに引き込んでいく。

カヴァー曲はユナイトの「イオ」だ。同曲最後の大サビではメンバー全員が楽器を置いて5人ヴォーカル編成にチェンジ。そのままの編成で「↑アゲていこう歌↑」に突入すると、会場全体を踊らせまくる。ラストナンバーの「ニート姫」ではポテチをバラまくかと思いきや、オーディエンスに配り始めたのはクラッカーだった。

「クリスマスということで、これをみんなで一斉に鳴らそう!」

という説明から、「とりあえず練習してみよう」ということになったのだが、間違えてクラッカーを鳴らしてしまうオーディエンスが続出。気を取り直して行なった本番も、鳴らすタイミングがグダグダに(笑)。「お前らちゃんと話を聞けー!」というHIKARU.の絶叫に会場の大爆笑が巻き起こり、終始ハッピーな空間となった。

セッションバンドのラストは、ユナイトの結を中心に、カメレオからTakashiとTakeshi、DIVからちょびといった4人が登場して、シドの「夏恋」をカヴァー。セッションメンバー全員が、本家シドのコスプレをするという気合いの入りように、オーディエンスも声援も一際大きい。

「こうやってひとつのことをみんなで作るのは大変だけど、またやりたいなって思いました。きっとみんなが願ったら、それは叶うと思うので、そのときはまた幸せな時間を過ごしましょう! 今日の楽しかった感謝の気持ちを、お礼として届けます!」──結

最後は出演者全員がステージに登場して、L'Arc~en~Cielの「READY STEADY GO」を披露、3時間を超えるクリスマスパーティーを締め括った。夢の一夜を終え、3組はそれぞれの活動へと戻っていく。この日発表された各バンドの今後の展開を出演順にまとめると、DIVは2015年2月25日に2ndアルバム『SECRET』をリリースすることに加え、この日、アルバムのリードトラック「SECRET NIGHT」のミュージックビデオ(short ver.)公開をスタートした。夜の東京をCHISAが一人で歩く中に、意味深な演出が組み込まれた映像をチェックしていただきたい。

ユナイトは、3月18日に7thシングル「マーブル」を発売するほか、同日、中野サンプラザにて<4円でワンマン!?結フィーチャーイベントワンマン「smile makes everyone happy」>を開催する。このライヴは結成4周年にかけた“4円ワンマン”になるとのことだ。そしてカメレオは、2015年1月に3周年記念3DAYSライヴ<めちゃ×3みなさんのおかげでした!>を行う。その最終日である<~戦友バンド編~>にブジュアル系(エア)バンド・禿夢がスペシャルサポーターとして出演することに加え、ユナイトとDIVが参加することも発表となった。つまり、1月18日の渋谷公会堂では3組が再び共演するというわけだ。

撮影◎江隈麗志

■<DANGER fes 2014 - Christmas Party ->
12月22日@CLUB CITTA'川崎セットリスト
【DIV】
01. STORY
02. Point of view
03. DEATH GAME
04. SECRET NIGHT
05. ニート姫(カメレオ カヴァー)
06. 線路
07. 夏の行方
【HIKARU.セッション】
01. winter fall(L'Arc~en~Ciel カヴァー)
【ユナイト】
01. small world order
02. イオ
03. LOVE IS DEAD(DIV カヴァ―)
04. ice
05. Cocky-discuS
06. 粛清とチョコレート
07. starting over
【CHISAセッション】
01. ニルヴァーナ(MUCC カヴァ―)
【カメレオ】
01. で?
02. サンドウィッチLOVE
03. イオ(ユナイト カヴァ―)
04. ↑アゲていこう歌↑
05. ニート姫
【結セッション】
01. 夏恋(シド カヴァー)
【全員出演】
01. READY STEADY GO(L'Arc~en~Ciel カヴァー)


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