浜崎あゆみのカウントダウンライブ<ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2014-2015 A Cirque de Minuit ~真夜中のサーカス~>が、2014年12月31日の大みそか、国立代々木競技場第一体育館にて開催された。

◆<ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2014-2015 A Cirque de Minuit ~真夜中のサーカス~>画像

年末恒例の浜崎あゆみのカウントダウンライブは、15年連続15回目。これまでのayuのライブで裏テーマ的要素として存在していた“サーカス”を前面に打ち出した今回は、12月29日から3日間で3万6000人を動員した。そのステージには、シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせるようなフライングあり、LEDや映像を駆使した演出あり。また披露された楽曲も、ayuの大ヒットナンバーはもちろん、クリスマスイブにリリースとなった冬バラード3部作に、宇多田ヒカルのカバーであらためて実力を見せつけ話題となった「Movin' on without you」の初披露も。オープニングからエンディングまで全21曲、これでもかというほどayuの描き出したエンターテインメントで、オーディエンスは魅了され続けた。

開演前、真紅の幕によって完全に隠されていたカウントダウンのステージ。始まりの時を告げるブザー音とともに、客席を埋めたオーディエンスの歓声が巻き起こる。そして幕が上がると、代々木第一体育館に突如、サーカスが出現する。LEDを十二分に用いて、奥行きをも意識させる壮大なサーカスの外観を模したセットが、2014年最後の夜に1万2000人を誘っていく。

サーカス団を率いる団長をイメージしたドレスで姿を見せたayuは、ダンサーズ、パフォーマンスチームのアクロバティックなパフォーマンスとともに、「Duty」「Microphone」と、冒頭から熱唱。集まったオーディエンスは手元でピンクのペンライトを揺らしながらも、繰り広げられるショウに釘付けとなる。それは圧倒というより、見たことないエンターテインメントを目の当たりにして、一気に引きこまれてしまう感覚。

そして早くもショーガール風ドレスへと衣装替えしたayuは、先にYouTubeで壮絶な練習風景が公開されていたフライングを次々に披露していく。命綱などつけることなく、一気に8メートルの高さまで。ただ単に吊り上げられるだけというのなら、言ってしまえば誰でもできるかもしれない。しかしそれは、サーカスでいうところの空中ブランコのようなダイナミックなステージ。しかも歌いながらという、目の前で展開されている“ありえないような光景”の連続は、観ているこちら側が軽く混乱を覚えるほどの衝撃であった。

そうかと思えば「my name's WOMEN」では、白い鞭を振るいながら花道を闊歩していく、刺激的な光に染められたセクシーなayuに目を奪われる。しかし次の「1 LOVE」では、シルエットとプロジェクションマッピングを巧みに使い分けて、ayu個人というよりayu一座と映像演出が織りなす光景に再び目を奪われる。この3日間、代々木第一体育館に足を運んだ観客は、一体ここまでに何度「すごい」とつぶやいただろうか。逆に言うと「すごい」以外に表現すべき言葉が見つからないのだ。

一方、冬バラード3部作からの「Zutto...」では、満天の星空に浮かぶ月のブランコに腰を下ろして、歌詞で描かれた、雪のようにそっと降り積もっていく想いを歌い上げる。さらにこちらも新曲の「Last minute」。ayuは黒のチュールドレスで髪を振り乱し、痛いほどの感情を音にぶつけていく。冒頭からのサーカスのようなステージパフォーマンスで釘付けにしたのならば、新曲はその歌声のみでオーディエンスの心を鷲掴みにし、気持ちを揺さぶる。

ビッグトレーンドレスに衣装チェンジして、センターステージでの「Walk」。小室哲哉が紡いだメロディーに、迷い傷つき、それでも胸を張って歩いて行くという、それはまるで自身の生き様のような言葉たちを乗せたayu。メリーゴーランドのように回転するステージ上、1万2000本のピンクの光に包まれながら、そのひとつひとつから伝わるやさしさを感じたからなのか、涙で歌えなくなる一幕も。そんな時、ayuの背中をいつも押したのは、ほかでもない、その光の先にいるファンのひとりひとり。ひときわ大きな歓声は、彼女を励まし、再び浜崎あゆみに歌う力を与えるのだった。

そしていよいよ、大みそかのメインイベントとなるカウントダウンへと突入する。年またぎとなったのは、2003年のシングルから「forgiveness」。ステージ上の大型スクリーンに一座ひとりひとりからのメッセージが映しだされる。もちろん、ayuからの言葉も。

時代は変わる 
けれど変わらないものが
ここには一つある 

それは僕達から君への想い 

2014年も隣にいてくれてありがとう

そして15秒前からスタートしたカウントダウン。一秒ずつ近づいてくる未来。うっすらと涙を浮かべたayuは、ゼロと同時に「ハッピーニューイヤー!」と、新年をお祝いし、さらに続く「Progress」で「2015年もみんなで一緒にいようね」と、詰めかけた代々木のファン、テレビを通してライブを見守った大勢のファンに気持ちを伝えた。


ここからはもう、お祭り状態へと突入していく。「SURREAL~evolution~SURREAL」の“テッパン”メドレーには、新春らしく第九をもマッシュアップ。アンコールからはDJ TORAのブースが出現し、代々木を巨大なクラブにしたのち、宇多田ヒカルのカバーで大きな反響を呼んだ「Movin'on without you」や、かのRedOneプロデュースの「xoxo」で熱く盛り上げた。

終盤。「how beautiful you are」で、再び声を震わせるayu。歌えなくなりそうになっていた瞬間、どこからか歌声が聞こえてくる。それは、代々木に集まった1万2000人が歌を口ずさむ声。分け隔てなく誰もがやさしい気持ちになれるように、という想いで作られたというこの曲で、再度、代々木の空間を埋め尽くしたピンクの光の先にあるやさしさに触れた彼女は、銀テープが舞い散る中で熱唱し続ける。

カウントダウンライブ最後の曲は「Born To Be...」。ayuはもちろん、ダンサーズまで涙を浮かべてのパフォーマンスとなったのは、今回のステージを具現化することが、いかに過酷なものだったのかを物語っているようでもあり、それだけに、並々ならぬ覚悟を持って挑んでいたがゆえのようでもあった。同時に、このステージを無事にやり遂げての達成感とともに、さらにこの先の景色を見据えながら顔を上げて胸を張る彼らの姿は、どんなものにも負けない強さと美しさを放っていた。

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さて、そんな驚きと感動の2015年幕開けとなった<ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2014-2015 A Cirque de Minuit ~真夜中のサーカス~>は、“序章に過ぎなかった”ことが明らかになっている。カウントダウンライブの流れを継承した、浜崎あゆみ約1年ぶりとなる全国アリーナツアー<ayumi hamasaki ARENA TOUR 2015 A Cirque de Minuit ~真夜中のサーカス~>は、4月11日と12日にさいたまスーパーアリーナからスタートする。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)