GRANRODEOがTVアニメ『黒子のバスケ』の第3期オープニング主題歌「Punky Funky Love」をリリースする。2人の写真も突き抜けまくっているが、楽曲もはじけ飛ぶようなパーティロックに仕上がった。撮影中の笑えるエピソード、間近に控えている全国ホールツアーへの意気込み、旅先での楽しみなど、KISHOWとe-ZUKAにたっぷり語ってもらった。

◆GRANRODEO~画像・映像~

■「Punky Funky Love」はパーティロックみたいなノリで
■サビでドカンと青春パンク的に開ける曲にしようと思って


▲「Punky Funky Love」初回限定盤

▲「Punky Funky Love」通常盤

▲「Punky Funky Love」アニメ盤

──TVアニメ『黒子のバスケ』第3期のOP主題歌「Punky Funky Love」は突き抜けまくったはじけた曲になりましたね。

e-ZUKA:いつもならアニメ制作サイドだったり、プロデューサーから「こんな感じの曲で」というリクエストが来るんです。でも、GRANRODEOが『黒子のバスケ』のOPテーマを手がけるのも5作目になるせいか、今回は「明るい曲であれば」ってだけで。「もう言わなくてもわかってるでしょ」的な雰囲気を感じたので、じゃあ、パーティロックみたいなノリで、サビでドカンと青春パンク的に開ける曲にしようと思って作りました。それと、'80年代に放映されていたTV番組をYou Tubeで見ていたら、PlasticsやP-MODELやヒカシューが出ていて、手弾きのシンセサウンドがカッコいいなって。そういう雰囲気が自然と「Punky Funky Love」にも入っちゃいましたね。

──それでニューウェーブの要素が盛り込まれている?

e-ZUKA:そう、そう。人力テクノ。

KISHOW:曲を初めて聴いたときは、e-ZUKAさん自由に作ったんだなと思いましたね。“好きにしていいですよ”というスタッフとGRANRODEOの信頼関係が出来ているからこそですね。

──勢いのある曲調と言葉のノリを大事にしたユーモラスな歌詞もピッタリですもんね。

KISHOW:そうですね。「じゃあ、僕も好きにさせてもらおう」と勝手に解釈したんです(笑)。はじけたメロディを極力活かすために言葉の面白さを追求しました。『黒子のバスケ』のメッセージ性はサビに盛り込んであります。優勝を目指してがんばる少年達の物語なので“てっぺん取らじ 世は常に無常 未来の良し悪しは己で決めろ”というところは未来の判断は自分で決めなさいって。あとはひたすら遊び感覚で書いた。

──歌詞の中にGRANRODEOの楽曲「Can Do」と「RIMFIRE」がさりげなく盛りこまれているのもウケました。

KISHOW:(笑)ラップの部分はもう1段階ギアを入れて、遊んじゃえって。聴き続けてくれている人も「5作目のテーマ曲ってどんな感じなの?」と思うだろうから、俯瞰で自分たちのことをいじってみたんです。「RIMFIRE」はカッコいいって言うけど、みんなが好きなのは「Can Do」なんでしょ? みたいな(笑)。“1期2期 前期後期 Punky Funky Love 3期”というラップもハマったので、まんま書きましたね。第3期のテーマなので(笑)。

──e-ZUKAさんのロックンロールなギターソロもいいですね。


▲e-ZUKA
e-ZUKA:テクノっぽいサウンドとロカビリーっぽいギターって合うんですよね。昔、布袋寅泰さんがアルバム『GUITARYTHM』(1988年)でエディ・コクランの「C'MON EVERYBODY」をカバーしましたけど、テクノのビートとロックンロールを組み合わせるという。ああいうイメージがありました。

──なるほど。曲が完成してから、MVや写真のアートワークを決めていったんでしょうか?

e-ZUKA:そうです、そうです。不思議とニューウェーブな感じの絵になったんですよ。

──確かに色使いがビビッドでポップな世界が'80年代テイストですよね。MVもカラフルで楽しめる内容なので、撮影中のおもしろエピソードがあれば教えてください。

e-ZUKA:まず、朝、早かったですよ。みんな7時集合で僕は8時ぐらいだったけど。

KISHOW:(笑)そんなゲキ早じゃないですよ。ダンサーの方たちが僕らより稼働時間が長いので大変そうでした。しかも身体に粉みたいなのを塗ってますからね。ああいう方たちのおかげで我々はヒノキ舞台に立たせてもらえているんだなと思いました。

e-ZUKA:初めての監督さんだったんだよね。いつもは頭から通して何回か撮るんですが、今回は「ここはこういうカットで行くから」ってシーンごとにキメ打ちで撮っていったから方法論からして違いましたね。

──紙吹雪は降ってくるし、めっちゃ派手な映像ですよね。


▲KISHOW
KISHOW:あれだけ監督の思想というか世界観が出たPVは、今までなかったかもしれないですね。“俗物タワー”って呼ばれているオブジェをバックに歌って演奏しているんですが、アウトロの展開は監督、ふりきったなと思いましたね。

──2人の顔から出ているケムリは何ですか?

e-ZUKA:タロイモをいっぱい食べて、苦労して出しました(笑)。KISHOWはブロッコリーの食べすぎですかね(笑)。ジャケットの写真は人間用のバルサンをたいているのかもしれない(笑)。でも、こういうシュールさがニューウェーブっぽいんですよね。それとMVの見どころのひとつは今までにない顔のキレイさ(笑)。ナチュラルメイクなのに、つるっつるに見えますからね。写真も俺、若いですよね。

──e-ZUKAさん、学生みたいですよ(笑)。

KISHOW:俺は髪が黒いぐらいでそんなにふだんと変わらないけど、e-ZUKAさんはちょっと若すぎる(笑)。

──「Punky Funky Love」のキッズ感と対照的にカップリングの「追憶の輪郭」は大人な雰囲気ですね。

KISHOW:やっちゃいましたね、これは。

e-ZUKA:「追憶の輪郭」はアルバム『カルマとラビリンス』の制作時から存在していて選考からもれた曲なんです。フタを開けてみたらコンセプチュアルなアルバムになったので、「この曲は合わないね」ということになったのと、60分を超える作品になったので「じゃあ、またの機会にとっておこう」って。みんなの思うGRANRODEOらしさからちょっと離れて、ライブでの再現性を考えずに作った曲ですね。

──KISHOWさんのヴォーカルもソウルフルで艶があって、これは新鮮でした。

KISHOW:こういうタイプの曲は5年前なら、やらせてもらえなかった気がするんですよ。10年たつと、いろんなことができるようになるんだなって。曲を聴いたときから好きだったし、いずれはこういう大人な曲も歌いこなせるヴォーカリストになりたいと思っていたので、ある種の挑戦でしたね。

──ソウルやブルースに今風のR&Bテイストも加わっていて、夜の情景が浮かぶ曲ですものね。

KISHOW:わかりやすく言うと柳ジョージさんが歌うような。だからこそ、GRANRODEOがやってみたら、どうなるんだろうって。アーバンな夜に過去に想いを馳せながら、ひとりバーでバーボンを傾けるみたいなイメージで書きました。曲調は違いますが、稲垣潤一さんの「(揺れる心に)フェード・アウト」の歌詞に通じるというか……。

──後半の展開も歌とギターが会話しているような雰囲気がムーディです。でも、ライブではやるかわからないんですよね?

e-ZUKA:わからないですね。アコースティック・ヴァージョンでやってみてもいいかな。

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