2014年のグラミー賞。ダフトパンクとスティービー・ワンダーとファレル・ウィリアムスの共演も相当ヤバかったですが、やはりハイライトはマックルモア&ライアンルイスのパフォーマンスにマドンナが登場したとこでしょ。同性愛者や皮膚の色の違うカップル達の結婚式には、マドンナの闘いの歴史、アメリカの社会の変貌と成熟、そしてポップミュージックがそれにもたらしたものを思い返し、号泣しました。

◆テイラー・スウィフト画像

ずばり、2015年のグラミー賞のテーマは多様性です。

いいと悪いの二元だけでなく、沢山の正解がある。マイノリティもマジョリティも個人をまずは尊重し合う、そんなシーンになるのではと思ってます。価値観が多様化するときに柔軟に対応できるのは女性アーティストです。

それまでジャニス・ジョップリンやジョニ・ミッチェルやパティ・スミスのような女性シンガーが記号化されていた時代、80年代にマドンナやシンディー・ローパーの登場は衝撃だったでしょう。シンプルなブルーズ、ロックからカラフルなシンセサウンドにアレルギーを感じながら底知れないエネルギーを感じてしまう自分がいたでしょ。

それと同じことが、テイラー・スウィフトの『1989』のメガヒットで起きているように思います。このポップアルバムがもたらす意味を基準に今年は注目したい。


そして、テイラーがそこを引き受けることで、カウンターとなるアーティスト達がどう躍進するか。昨年のロードのようなアーティストの出現に期待したいです。男性ならファレル・ウィリアムスへのカウンターですね。ここが出てきて欲しいかなと。結果的にみんな大丈夫だよ、そこにいていいんだよ!って言ってるように聴こえる。イッツオールライッ!ってやつです。

色々な価値感を認めていこうというグラミー賞にやっと社会が追いついた

マムフォード・アンド・サンズがカントリーをフックアップしたからアヴィーチがEDMでありながらあぁいうアプローチをしたように、ポップミュージックは必ず線でできとります。

文脈込みで楽しむものです。
アメリカがどうなっているのか?
アカデミー賞やグラミー賞にはそれが確実に反映されます。

人を攻撃したり、揚げ足をとったりするのでなく、ハッピーと恥ずかしげもなく歌うこと、外野の声に気にすることないわと歌うことがクールな時代、それは間違いなくいろんな価値感を認めていこうという現れです。自作自演至上主義でなく、楽曲そのものと楽曲制作者それぞれに賞を与えるグラミー賞にとっては、やっと社会が追い付いてきた感もあるのかもしれません。

そういう意味では伝統的なカントリー、更にはR&Bやヒップホップの隆盛も楽しいのですが、EDMサウンドなんかもノミネーションされないかなぁなんて思ってます。

まぁ、グラミー賞の魅力を芸人がコラムで書くなんて多様性の極みですけどね。
それでいいのだ!

Text:ダイノジ 大谷ノブ彦

◆WOWOW『生中継!グラミー賞ノミネーションコンサート』サイト
◆WOWOW×BARKS2014年グラミー特集チャンネル