【イベントレポート】「どん底」だった時期を笑いに変えてみせたアンジュルム

ツイート

アンジュルムが、スマイレージからの改名後第1弾シングル「大器晩成 / 乙女の逆襲」を2015年2月4日(にょんの日!)にリリースした。これを記念し、同日午後、“大器晩成”にちなんで“出世の石段”がある愛宕神社にてヒット祈願を行なった。

◆アンジュルム 愛宕神社「大器晩成 / 乙女の逆襲」ヒット祈願 画像

愛宕神社は、天然の山として23区内で一番の高さという愛宕山にある。参拝するために上がらなければならない、86段の石段が「出世の石段」。麓に姿を見せたアンジュルムの9人は、半袖ミニスカートのステージ衣装で、手を取り合って元気に上っていく。もっとも、祈祷後に行なわれた囲み取材で福田花音が口にしたように、序盤こそ元気だったが、足がもつれそうになったりと、中盤以降はなかなか大変だったようだ。

そして、火産霊命(ほむすびのみこと)」を祀っている社殿にて、「大器晩成 / 乙女の逆襲」のヒットとアンジュルムの飛躍を祈願した後、報道陣からの取材に応じた。

まずは、今回のようなヒット祈願を行なっての感想から。「こういう機会を設けて頂けるのはとても嬉しいなと思います。これを機にヒットさせたいなと思います。出世の階段ということなので。出世というとちょっとアレですけどね。大きく、ビッグになっていけたらいいなと思います。」と、初期メンバーにしてリーダーの和田彩花。同じく初期メンバーの福田花音は「私は、そうですね階段を登る前はすっごく「あ、これを上ったらヒットできる」って楽しみにしてルンルンで登ってたんですけど、途中から年齢を感じて、カメラが近づくにつれて表情が険しくなってきているのを自分でひしひし感じました。」と、笑いを含めたさすがのトークを披露する。

一方、加入して最初の作品で、この激坂の石段を上ることになったのが3期メンバー。室田瑞希は「初めての階段を登るのもこんなに長いと思わなかったし、こんなに急だと思わなかったです。よくヒット祈願ってあるじゃないですか。でもこうやって自分たちがやるって思わなかったので、すごく楽しかったのと、ウキウキしました。」と、本当に楽しかったことが伝わってくる身振り手振り、そして笑顔でコメント。佐々木莉佳子は、「私はこういう階段を登ったこともないし、こういうお寺……神社で……(手振りしながら)お祓い?(周り笑)ヒット祈願やってもらうのも初めてだったので、やってもらったからこそビッグになって売れたいなって思います。」と、天然の可愛さで魅せていく。相川茉穂は、「私たち3人が入ってヒット祈願のこういう日を作ってもらえてすごく嬉しいので、せっかくこんなことをしてもらったんだからヒットして、アンジュルムの名を知ってもらいたいなって思います。」と、しっかりしたコメントを残した。

「名前も変わって心機一転、新体制になっていかがですか……“後ろの方々”は?」という報道陣からの大変ざっくりとした問いかけに、後列に並んでいた2期メンバーは「2期メンバーでーす!(勝田里奈)」「ここ4、5年やってます。(竹内朱莉)」と、笑いへと変えていく。もっとも、3期が入ったことで、2期としてもしっかりと存在感をアピールしていこうとするたくましさや姿勢も、新体制になってからの彼女たちの好調さ、高評価につながっているのは明らかである。

「新体制になって、ですよね。今までこういう機会を設けていただくことがなくて、新体制になって本当に景色が変わって、いろいろなところに看板を出させていただいたりとかして、もう本当に今までとは間逆で。自分たちで「どん底」って言うほどの時期もありましたし、ハロー!プロジェクトのグループの中で、私たち6人だった時は先生に怒られることがすごい多かったグループだったので、こういう機会を設けていただくのは本当に夢のようで。私はずっとヒット祈願をしていただいてる時も涙が出そうになっちゃって。この機会は絶対、逃がさないようにしたいと思ってます。」── 田村芽実

「私はこの曲で売れる気満々なので、最初からこの曲いただいた時に「この曲は売れるな」と。というかまあ売れてもらわなきゃ困るなと思っているので、そうですねヒット祈願もやらせていただいたので、渋谷にはアンジュルム……(おじさんが会見を眺めながらゆっくりとメンバーと報道陣の間を横切っていく。竹内以外のメンバー、報道陣、スタッフ全員の注目がこのおじさんに集まる)……全部持ってかれた(笑)。渋谷は“アンジュルムの街”と言っていいくらいに今たくさんアンジュルムの看板だったり音楽だったりが流れているので、一日も早く売れたいなと思っております。」── 竹内朱莉

「大器晩成っていうのは、もともと才能を持った人が後々評価される感じっていう風に昨日調べたんですけれども、もともと私たちは才能があるって思っていただいて「大器晩成」って曲をいただいて、そんな大器晩成な、人生をひっくり返して今掴み取ろうっていう曲なんですけど、そんな曲をいただいたので、私たちもっともっと頑張って、早く私たちの才能を見つけたいなと思います。」── 中西香菜

「さっき登ってきた階段のようにとても長い道のりだったんですけど、でもこうしてヒット祈願する機会をくださって、こうやってみんな揃ってヒット祈願をすることができて本当に嬉しいですし、私も「大器晩成/乙女の逆襲」で売れる気満々なのでぜひたくさんの方に聞いてもらえたら嬉しいなと思います。」── 勝田里奈

「どん底」というワードが出たことで、アンジュルムがスマイレージだった頃のどん底だった話にも及ぶ。「今は恵まれているんですけど、それなりなんですけどどん底な時もありまして。今日とかすごいたくさんの方(報道陣)が、来ていただいているんですけど、囲み取材って書いてあるのに(記者が)3人しかいないときもあって。」と竹内が話せば、田村は「私たちが取材の方を囲んじゃう時もあったので。」と上手いこと言って、そして「今日は囲まれてる!」「やったー!」と手を叩く勝田と中西。そんな自然な2期の連携で、境内には大きな笑い声が響く。

「ビッグとか成功するとか出世とか、ビッグになったらやってみたいことは?」という質問に、福田花音は、「自家用ジェットがほしいです。」と一言。そして「昔はタクシーとかで移動させていただいてた時期もあったんですけど、どん底になってからほぼ電車移動で、徒歩移動の時なんかもあるんですよ。なのでジェット機をみんなで1台ゲットしたら移動も楽になって、もっとたくさん隙間を縫って仕事ができるんじゃないかなって思います。」と説明し、「ビッグとはつまり何がどうなること?」という問いには、「いろんな意味があると思うんですけど、まずは皆が「アイドルは?」って聞かれたら全員で口を揃えて「アンジュルム」って言ってもらえるような存在になりたいです。」と瞳を輝かせた。

最後に、ファンに向けて各メンバーからのメッセージを紹介しておこう。

「ファンの皆さんが、私たちがどん底だとか言ってる時からずっと応援してくださって、ファンのみなさんにも辛い思いさせたり悔しい思いだったり、もちろん嬉しい事もいっぱいあったんですけれども、そういう思いを一緒に分かち合ってきたので、これからはファンの皆さんに素敵な夢を見せてあげられたらいいなと思いますし、一緒にこれからもいろんな夢を追いかけて、そして私たちの音楽で楽しんでいただけたら一番嬉しいなって思います。」── 和田彩花

「私たち3人が入って、名前もアンジュルムに改名して、「スマイレージさんって改名する前は知ってても改名した後は知らない」っていう人も、もしかしたらいるかもしれないので、私たちが入っていろいろ変わったので、「大器晩成/乙女の逆襲」を聞いてアンジュルムいいねって思ってもらえるようにたくさん知ってもらいたいなって思いました。」── 相川茉穂

「私たち新メンバーは、新メンバーなので大変なこともたくさんあると思うんですけど、メンバーが入って良くなったねって言ってもらえるように、これからもっともっと成長して頑張っていきたいなって思うので、これからも応援よろしくお願いします。」── 佐々木莉佳子

「これから初めてなこともまだまだたくさんあると思うので、それも楽しみだし、それをファンの方とたくさんできるっていうのも楽しみだし、あとたくさんの方にアンジュルムの心のこもった歌声を届けていきたいなって思うので、これからも応援よろしくお願いします。」── 室田瑞希

「私はアンジュルムとしては、こうやってヒット祈願をやらせて頂いたりとか、たくさん看板を貼っていただいたりとかして、どんどんどんどん上に行っていると思うんですけど、個人的にはアンジュルムになってソロパートが0個になったりとか、下がってる部分もだいぶあるので、そこをもっともっと自分でアピールしていけるように、今度はひとりでヒット祈願に来たいと思います(笑)。なのでみなさんの力も必要なので、応援よろしくお願い致します。」── 福田花音

「アンジュルムに変わって、看板が渋谷とかアンジュルムだらけになってるんですけど、ファンの方から「嬉しすぎて泣きそうになったよ」とか、そういうことを言ってもらえるんですけど、そういう風に嬉しい涙をファンの方に流してもらいたいな、というのと、あとやっぱりいい意味で変わっていけるようになりたいなと思いますし、こうやって人数が増えてやっぱり埋もれちゃう部分とかもあると思うので、私はどんどん個性を出して頑張っていけたらもっともっと良くなるんじゃないかなと思います。」── 勝田里奈

「私もアンジュルムという名前の通り、天使のようなやさしい心を持ってたくさんの涙を、悔し涙よりも嬉しい涙をたくさんの方と流していきたいなと思いますし、個人的には、私、メンバーの中で唯一の大阪出身なんですけど、関西弁を最近忘れちゃったりとか、関西のノリが最近わかんなくなっちゃったりとかするので、もっともっと関西魂をアピールしていって、もっと熱くなっていけたらいいなと思います。」── 中西香菜

「私はさっきも言ったんですけど、今すぐにでも売れたい気分で、この曲で売れる気満々なんですけど、やっぱファンの方はもちろん知っている方もいると思うんですけど、知らない方に、今後、私たち売れるので、今から知っといたほうがいいよっていうのをオススメしておいてほしいなっていうのがありますね。「アンジュルムは今後売れるらしいから、今から見ておいたほうがいいよ」っていう口コミをたくさんの方にやっておいてもらえたら嬉しいなって思います。来年あたりには結構ボーンと行ってるんじゃないかなって(笑)はい。来年、再来年あたりにはドカンと街中アンジュルムだらけになってるんじゃないかと思います。」── 竹内朱莉

「私は、アンジュルムの新曲に「乙女の逆襲」って曲があるんですけれども、さっき言ってたようにどん底って自分たちが言っていた時期を逆襲できる年にしたいと思っているので、いっぱい逆襲をして、たくさんの人達に今のアンジュルムのことをいっぱい見て頂きたいなって気持ちが一番の願いです。」── 田村芽実

  ◆  ◆  ◆

なお、会見中、まろは近くを飛んでいた虫を猫パンチのような鋭い右フックで捕獲してみせて、後ろにいた勝田里奈を驚かせた。ものすごくどうでもいい余談である。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

この記事をツイート
365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

この記事の関連情報