アゲハスプリングスが主催するライブイベント<Synapples2.0 ~no border between sounds~Produced by agehasprings>が2月7日(土)豊洲PITで開催された。

◆<Synapples2.0 ~no border between sounds~Produced by agehasprings>画像

音楽プロデューサー玉井健二が代表を務め、蔦谷好位置、田中ユウスケ、田中隼人、百田留衣といった数多くのヒット曲を創出し続ける気鋭のクリエイターが多数在籍するプロデューサー集団アゲハスプリングス、彼らがその設立から10周年を迎え、新しく立ち上げたプロジェクトがこの<Synapples2.0>だ。

記念すべき第1回目に出演したのは、Aimer、back number、Faint⋆Star、JUJU、安田レイ、ゆずの6組で、いずれもアゲハスプリングスのクリエイターがプロデュースや楽曲提供をしているアーティストたちでもある。


ただアーティストが出てきてライブをするという従来のイベントライブではなく、このイベント名にもなっている“Synapples2.0“というヴァーチャル・アーティストがナビゲート役となり、最新映像技術を用いてライブパフォーマンスをし、そしてリアルなアーティストのステージへとつないでいくという演出がなされた、強いストーリー性のあるライブ・エンタテインメントだった。


オープニングアクトも務めたこのヴァーチャル・アーティストSynapples2.0は、1曲目として本イベントのコンセプトをまさに表現したオリジナル曲「Rebirth」を披露。そしてYUKI「JOY」の英語詞カバー、元気ロケッツ「Heavenly Star」のカバーと続き、途中その姿がふっと消えるとアコースティック・ヴァージョンの「Heavenly Star」と共にスクリーンに一人の女性が浮かび上がった。


スクリーンが上がるとそこに登場したのは安田レイだ。安田レイは元気ロケッツのLumiとしてボーカルを務めていた張本人でもある。ファンにとってはたまらない演出となっていた。その後続いてメジャーデビュー曲「Best of my Love」や2月25日リリースのTBSドラマ『美しき罠~残花繚乱~』の主題歌「恋詩」(いきものがかりのカバー)、そして桑田佳祐からも評価されている「Brand New Day」を含む5曲を披露。抜群のビジュアルと聞く人の心を一瞬にして掴むその歌声に、会場からは熱い視線が注がれた。


幕がおりると、そこにNow Loading…の文字が現れ、次のアーティストへの期待が高まる。back numberの名前が浮かび上がるや否や、会場からは響き渡る歓声が沸き上がった。「青い春」「003」に続き、10か月ぶりの新曲となる「ヒロイン」では、その切ない歌詞、世界観に合わせARの演出がなされ、スクリーンを見るとまるで会場内に雪が降っているかのような景色が広がっていた。そして「高嶺の花子さん」「スーパースターになったら」を披露し、会場の温度が一気に上昇する。


続くアーティストは2nd SingleをリリースしたばかりのFaint⋆Starだ。印象的な激しいストロボをバックに踊れるエレクトロなアッパーチューン「メナイ」を披露後、一転して2曲目は渋谷系を彷彿させる爽やかなスウェディッシュサウンドの「フィルム!フィルム!フィルム!」を歌いあげた。Faint*Starはアゲハスプリングスがトータルプロデュースを手掛け、音楽好きから絶大な支持を受けているガールズユニットだ。


そしてAimerのステージへとライブは続く。初のワンマンツアーが全公演即SOLD OUTし、その名古屋公演を本イベント前日に終えたばかりの彼女。その唯一無二とも言える歌声は、一瞬にして会場の空気を変えてしまう。杏主演のテレビ朝日ドラマスペシャル『クロハ~機捜の女性捜査官』の主題歌となり注目が集まる話題の新曲「君を待つ」も披露され、ラストには彼女を代表する曲の1つとも言える「六等星の夜」を、スクリーンに映し出された満天の星空のもと幻想的に歌い上げた。


その甘い歌声の心地よい余韻が残る中、激しいネオンが光り出し、Synapples2.0が再び登場。今度はJUJU「Hot Stuff」の英語詞カバーをまるで生身のアーティストのようなパフォーマンスで披露し終えると、その後登場したのはJUJU本人。本家「Hot Stuff」を披露した。自身の2nd Cover Albumからは「情熱」を、さらに話題の映画『娚の一生』の主題歌「Hold me, Hold you」をライブ初披露し、会場は温かい多幸感に包まれた。全曲アゲハスプリングス・玉井健二プロデュースによる楽曲だ。


JUJUがステージから去ると、スクリーンにはオープニング時と同じようにメッセージが現れ、ナビゲーター役であるSynapples2.0の声が響き渡る。すると、そのメッセージは徐々にゆずの「虹」の歌詞とシンクし始め、ゆずの登場を今かと待ち構える会場のテンションは最高潮に。そして七色に輝く光りとともに、ついに2人が姿を現す。


バンマスにはゆずの楽曲のプロデュースを多く手掛ける蔦谷好位置をKeyboardに迎え、本イベントのサポートを務めたGt名越由貴夫、Gt佐々木貴之、Ba種子田健、Dr松原"マツキチ”寛、Mp濱田晃弘という豪華メンバーのもと、数々のヒット曲がこの夜のためだけに贅沢に披露された。中でも、『ゆず×蔦谷好位置スペシャルメドレー』では、「シシカバブ―」「いちご」「LOVE & PEACH」「Yesterday and Tomorrow」「HAMO」「LAND」「with you」「ヒカレ」と今では懐かしいナンバーも多数入ったメドレーに会場は一瞬たりとも目が離せない展開となり、続く「夏色」ではこの夜一番の盛り上がりとなった。北川悠仁からは「アゲハスプリングスおめでとう10周年!」というお祝いの言葉も発せられ、最後の1曲となった「Hey和」では輝くパーティクルのAR演出のもと、約3000人の観客が魅了された。


ゆず、JUJU、back numberといった今まさに日本人の心をとらえているアーティストが出演し、最先端の技術と混じり合う演出がなされたライブイベント<Synapples2.0>。主催者であるアゲハスプリングス代表の音楽プロデューサー玉井健二は言う。「僕らは新しい物にいつもトライしていますが、それだけではなく何が人の心を引き付けるのか、引き付けられたことでその人に何が起こるかを毎日研究し続けて作っています。その1つの集大成とも、出発点とも言える今回の<Synapples2.0>です。」


日本の音楽の可能性を信じている、世界中の人々にもっと日本のポップミュージックの素晴らしさを伝えたい、アゲハスプリングス設立当初からのそんな玉井健二の思いを具現化したヴァーチャル・アーティストSynapples2.0。今後世界展開を見据え、多くの人の心を動かす日本のポップミュージックを英語詞でカバーし、ヴァーチャル・アーティストが歌うというそのスタイルは、確かにネクスト・クールジャパンコンテンツとなりうることだろう。次回のイベント開催が待ち遠しいとともに、今の日本を代表するアーティストの力、そのアーティストをサポートする音楽プロデューサーたちの熱い思いが感じられた夜だった。

撮影:石井亜希

<Synapples2.0 ~no border between sounds~ Produced by agehasprings>
2015年2月7日(土)
@豊洲PIT
開場:17:30 / 開演 18:30
出演:Aimer、back number、Faint*Star、JUJU、安田レイ、Synapples2.0、ゆず
http://synapples.com/