【インタビュー】ONE OK ROCK、「世界に通用するアルバムを作るしかない」

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ONE OK ROCKが2015年2月11日、ニューアルバム『35xxxv』をリリースする。国内外問わず精力的な活動を繰り広げる彼らの最新サウンドについて、メンバー4人が語るインタビューをお届けしたい。

◆「Cry out」フルサイズMV

■日本だけを視野に入れてアルバムを作ることはできないなと思ったんです
■じゃあどうするか。アメリカに行って世界に通用するアルバムを作るしかないと

前作『人生×僕=』から、2年。これが、ONE OK ROCKが鳴らすロックの紛うことなき新次元であり、日本のロックバンドという枠組みから完全に別次元へ飛び抜けた大傑作である。タイトルは『35xxxv』(サーティファイブ)。サウンドの鳴り、アレンジのスケール感、メロディの説得力。何もかもがこれまでの作品とあきらかに一線を画している。シンプルに言うならば、ロックの世界基準を十二分に満たした音と歌が全13曲にわたり鳴り響いている。ついに、ONE OK ROCKはここまできた。いや、ONE OK ROCKはどうしてもここまでくる必要があったのだ。

『人生×僕=』で日本のロックシーンの範疇でやれることはすべてやり切ったというある種の行き止まり感をバンドは覚えた。これからさらに真っ向から世界を相手にするならば、ドラスティックな変化を遂げなければならない。本作を完成させるにあたって絶対不可欠なプロデューサーだったジョン・フェルドマンをはじめ、クレジットされている錚々たる海外の共同プロデューサーやエンジニアたちはTakaが直接コミュニケーションを持ちオファーしたという。ロサンゼルスに拠点を置いたこともそう、バンドはこれまでと違う次元のステージに足を踏み入れるために制作環境のすべてを刷新する必要があると感じたし、そのためならなんでもやるという覚悟が彼にはあった。そして、やはりアメリカには4人が求める理想のロック像があった。

「これまでのアルバムは僕らのことを好きと言ってくれるファンの存在が絶対的な中心としてあったんです。その半径から外れないようにギリギリのラインを探りながら曲を作っていて。でも、去年、いろんな国でライブをして、いろんな景色を見て、日本でアルバムを作ることに限界を感じたんですよね。これまでは暗黙の了解で守っていたルールの範囲内で作ってきたけど、あれ以上何をすべきかわからなくなった。そうなったときにもう日本だけを視野に入れてアルバムを作ることはできないなと思ったんです。じゃあどうするか。アメリカに行って世界に通用するアルバムを作るしかないと思ったんです。それは、いままで僕たちのことを好きでいてくれた人たちの半径から外れる行為であることもわかっていたし、そのリスクは大きいんだけど、でもONE OK ROCKはそこから飛び出して世界で勝負しなきゃいけないんだって腹を括った。海外でライブをやりながら、日本で作った曲だけで勝負することの違和感もすごくあったから。それを全部払拭したかったんです。そうやってできたのがこの『35xxxv』です」(Taka)

「1曲1曲にそれぞれの思い出があって。曲を聴くとプリプロやレコーディングの風景が鮮明に浮かぶんです。関わってくれたプロデューサーやエンジニアの組み合わせは曲によっていくつかのパターンがあって。進め方も録り方もそれぞれでしたけど、どの曲の制作も楽しくて刺激的な時間でしたね。これが最先端のレコーディング環境であり、世界のトップにいる人たちのやり方なんだって実感する瞬間が何度もありました。こういう刺激は日本でレコーディングしていたら得られなかったものだと思うし、やっぱり僕らが欲しいと思っていたサウンドはアメリカにあったんだなと思いましたね。1枚のアルバムでこんなに多くの経験ができるバンドってなかなかいないと思う」(Toru)

「このアルバムが完成して、覚悟を決めて4人で向こうに渡ってよかったなって思いました。この1枚に費やした時間はプラスになることばかりで、自分もプレイヤーとして成長できたし、この1枚がまた次に作るアルバムの活力になるのは間違いなくて。この充実感は挑戦しなかったら絶対に得られなかったわけで。だから、このスタイルは崩さずどんどん新しいことにチャレンジして、もっとこのバンドを大きくしていきたいと思います」(Ryota)

「『35xxxv』というアルバムタイトルは、特に深い意味はなくて。去年アルバムのレコーディングをアメリカでやっているときに“35”という数字をいろんな場所で目にしたんですよ。それが俺らのなかですごく印象に残って。バンドにとって大きなターニングポイントになるこのアルバムを象徴する数字のように思えてきたんです。Takaもこれまでのアルバムタイトルみたいに内容を説明するような言葉にしなくてもいいと思ったみたいで。とにかくこのアルバムを聴いてもらえば俺らがやりたいことをわかってもらえると思うから。そういうアルバムができたことを誇りに思ってます」(Tomoya)

もちろん、ONE OK ROCKは日本のリスナーを見捨てたわけじゃない。この『35xxxv』で国内と国外のボーダーを超越したバンドになったということだ。5月からスタートする全国アリーナツアーで、ぜひONE OK ROCKが手に入れた破格の音と存在感を耳目に焼きつけてほしい。

取材・文◎三宅正一(Q2)



■7thアルバム『35xxxv』

2015年2月11日(水)リリース
【初回限定盤(DVD付き)】AZZS-29 ¥3,150(tax out)
【通常盤】AZCS-1041 ¥2,700(tax out)
<特典>
●DVD付き初回限定盤スペシャルパッケージ
 ・Studio Jam Session Vol.2:「Mighty Long Fall」「Decision」のStudio Jam Sessionの映像を2曲収録
 ・シークレットトラック収録
●CD購入特典(初回、通常盤共通で期間限定)2015年開催のアリーナツアー先行予約抽選カード封入
01 ; 3xxxv5
02 ; Take me to the top
03 ; Cry Out
04 ; Suddenly
05 ; Mighty Long Fall <映画「るろうに剣心 京都大火編」主題歌>
06 ; Heartache <映画「るろうに剣心 伝説の最期編」主題歌>
07 ; Memories
08 ; Decision <映画「FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM」メインテーマ>
09 ; Paper Planes(featuring Kellin from Sleeping with Sirens)
10 ; Good Goodbye
11 ; One by One
12 ; Stuck in the middle
13 ; Fight the night
<DVD>※初回限定盤
※「Studio Jam Session Vol.2」収録 (「Mighty Long Fall」、「Decision」)

■<ONE OK ROCK 2015 “35xxxv" JAPAN TOUR>

5月09日(土)静岡:静岡エコパアリーナ
5月10日(日)静岡:静岡エコパアリーナ
5月13日(水)新潟:朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
5月16日(土)宮城:宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
5月17日(日)宮城:宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
5月23日(土)神奈川:横浜アリーナ
5月24日(日)神奈川:横浜アリーナ
5月30日(土)広島:広島グリーンアリーナ
5月31日(日)広島:広島グリーンアリーナ
6月04日(木)大阪:大阪城ホール
6月06日(土)大阪:大阪城ホール
6月07日(日)大阪:大阪城ホール
6月16日(火)名古屋:日本ガイシホール
6月17日(水)名古屋:日本ガイシホール
6月20日(土)愛媛:愛媛県武道館
6月21日(日)愛媛:愛媛県武道館
6月27日(土)福岡:マリンメッセ福岡
6月28日(日)福岡:マリンメッセ福岡
7月04日(土)北海道:真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
7月05日(日)北海道:真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
7月11日(土)埼玉:さいたまスーパーアリーナ
7月12日(日)埼玉:さいたまスーパーアリーナ
<チケット一般発売>
静岡エコパアリーナ~広島グリーンアリーナ=4/18(土)
大阪城ホール~さいたまスーパーアリーナ=4/25(土)
¥6,000(税別)

◆ONE OK ROCK オフィシャルサイト
◆ONE OK ROCK オフィシャルTwitter
◆ONE OK ROCK オフィシャルFacebook
◆ONE OK ROCK オフィシャルYouTubeチャンネル
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