【イベントレポート】<第2回バリサク・フェス>、24人のブラス奏者で舞台は大渋滞

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<第2回東京国際バリトンサックス・フェスティバル>のキックオフ・コンサートが、2月13日(金)に東京・吉祥寺スターパインズカフェで開催され、東京中低域、浦朋恵 with ロッキン・バリトーンズ、ザ・スリルの3組が出演した。

◆<第2回バリサク・フェス>画像

<東京国際バリトンサックス・フェスティバル>(以下<バリサク・フェス>)は、13人編成のバリトン・サックス・アンサンブル、東京中低域がホスト役となってバリトン・サックスを世界に向けて東京から発信するイベントで、2014年の第1回に続いての開催だ。


▲東京中低域

オープニングに登場した東京中低域は、まずメンバー2人がステージに上がり、バリトンサックスの競演でじっくりと、その音色を会場に染み渡らせる。続いて舞台後方や客席から続々とメンバーが集まっていき、13本のバリトン・サックスがステージに揃う様は壮観だ。各々の奏者が木管楽器や弦楽器、打楽器に相当するパートを担当し、さながらバリトン・サックスだけで構成するオーケストラのよう。中盤ではリーダーの水谷紹がトム・ウェイツの「In the Neighborhood」のカバーでボーカルを披露、サビの"In the Neighborhood"を「いんじゃねぇっすか?」と歌う仰天の日本語カバーだ。会場をバリトンサックスの響きで十分に暖め、8曲40分のステージを終えた。


▲浦朋恵&ザ・ロッキン・バリトーンズ

続いての登場は大阪のバリサク娘、浦朋恵が4ピース・バンドのザ・ロッキン・バリトーンズと共に登場した。1曲目の「Seven Nights」から、アンコールか?と見まがう程、飛ばしまくる豪快なロックンロールでスタート。ザ・ロッキン・バリトーンズのギタリスト、ロッキン・エノッキーがプレスリーばりの甘い声を聴かせ、浦朋恵は男性ばりのパワフル&ソウルフルにとリード・ボーカルを交互に取りながらステージは進行する。浦朋恵はボーカル・パートが終わると間奏でバリトン・サックスを吹くと大忙しだ。ディープなスワンプ・ロックからヒルビリー、ロカビリーにR&Bと息継ぐ間もなく次々に演奏、全8曲50分のステージはひたすらに楽しく、時間が過ぎるのを忘れる程だった。


▲ザ・スリル

3組目は大所帯ロックバンドのザ・スリルの登場だ。<バリサク・フェス>に敬意を表し、1曲目はバンド唯一のバリサク奏者、矢島恵理子が2階客席からバリサクを響かせながら登場、ステージにメンバー14人が揃うと、ゆるやかに演奏がスタートとなった。

ベースとドラムが刻むゴリゴリと押し出すリズムに、ブラス・メンバーが次々にソロパートを披露、そこへオルガンとギターが絡む。ゴージャスかつスタイリッシュなパフォーマンスでオーディエンスを魅了する。アンコールは東京中低域・水谷紹の呼びかけに客席四方からブラス奏者が演奏しながら登場。スターパインズカフェの小さなステージは総勢24人のブラス軍団が結集し大渋滞状態となった。ラストはブライアン・フェリーのカバーでも知られるブルースのスタンダード・ナンバー「Let's Stick Together」。この人数から出るブラス軍団の音の大きさは圧巻で、集まった150人の観客も負けじと大きな歓声でこれに応え、3時間を超える熱演のバリサク・フェス、キックオフ・コンサートの幕は盛況のまま閉じた。

第2回東京国際バリトンサックス・フェスティバルはこの後、吉祥寺、横浜と続き3月20日の下北沢まで続く。

<第2回東京国際バリトンサックス・フェスティバル>

2015年3月10日(火)
@吉祥寺スターパインズカフェ
開場18:00/開演19:00
出演:渋谷毅オーケストラ/トリコミ(ゲスト:戸川純)/東京中低域
前売3,900円(+1ドリンク)/当日4,400円(+1ドリンク)

2015年3月18日(水)
@ストーミーマンデー横浜
開場19:00/開演20:00
前売3024円(+2オーダー・ミニマム)/当日3564円(+1ドリンク)
出演:Grégoire Tirtiaux(バリトンサックス)vs上野洋子(ヴォイス、他)
ご案内役:水谷紹(東京中低域)

2015年3月20日(金)
@東京・下北沢ガーデン
前売3900円(+1ドリンク)/当日4400円(+1ドリンク)
出演:パンチの効いたオウケストラ/Grégoire Tirtiaux/東京中低域

◆<東京国際バリトンサックス・フェスティバル>オフィシャルサイト
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