ナイトメアのギタリストである柩が、12年来の盟友であるドラマーのKENZO(BVCCI HAYNES)とともに結成したGREMLINS。2人の組み合わせとともに、イベント出演などで注目を集めていた彼らが、いよいよ1stアルバム『MAD THEATER』でその全貌を明らかにした。このアルバムにかけた思いや、さらには2人の素顔が分かる“MAD”かつ楽しいトークをお届けする。

◆GREMLINS BARKSコメント動画


◆ポップさも感じるけど悪魔っぽさもあるというのがいい


――まずはGREMLINSとしてはBARKS初登場ということで、結成のいきさつから教えてもらえますか?

Hits(Vo&G):事務所から「ソロをやらないか?」という話が出たときに、ソロっていっても俺は自分1人が前に出てやるのは嫌だったんですよ。それは俺が思い描いているビジョンじゃなかった。で、カタチは何も決めてなかったんだけど、やるならドラムは絶対にKNZがいいなと思ってたから、彼に声をかけたんです。KNZとは昔からの友達だったということもあって、前からいつか一緒にやりたいねって話はしていたんです。昔、T.M.Revolutionさんのサポートバンドとして、NHKホールでテレビ収録をしたときに1曲だけ一緒にやったことはあるんだけど。

KNZ(Dr):3年ぐらい前かな?

Hits:そうだね。そのときやっただけだったから、じゃあこの機会に一緒にやってみようって。

――GREMLINSという名前はどうやって決めたんですか?

Hits:名前を決める前にKNZが「特殊メイクをするのってどう?」って言い出したんですね。そこからコンセプト的なことを考えたんですよ。見た目は映画のキャラみたいなのがいいよねってところから決まりました。『グレムリン』という映画があるから、みんなにも耳馴染みがある言葉だし、1回聞けば忘れないでしょ?

KNZ:それぐらい分かりやすい名前がよかった。

Hits:最初は“エイリアン”って案もあったんだけど(笑)。

KNZ:ポップさも感じるけど悪魔っぽさもあるというのがいいかなって。そこがいちばん人に分かりやすく伝わりやすいのが“GREMLINS”って名前かなと思ってね。あのね、もともとHitsとやると決めたときに、ナイトメアの柩があれだけ派手なんだから、それを越えるものを作ることにこそ、この人がソロをやる意義があると俺は思ったの。それが、ファンが求めてることだとも思って。それで、音楽の世界観に合わせて、毎回その主人公のキャラクターを演じるように特殊メイクでヴィジュアルを見せていこう、というコンセプトが生まれたんです。

――なるほど。

KNZ:でも、ヴィジュアルは作り込んでいても楽曲はドロドロしてないんだよ。曲は分かりやすくないと意味がないから。この見た目で全然キャッチーじゃない曲をやるのは、GREMLINEがやることではないと思ったし。やっぱウチらだからできることをって考えたときに、サポートメンバー2人(ギターはSadieの美月、ベースはSuGのChiyu)を入れてやるライブは本当に楽しい。そこはね、ちゃんと音楽に反映したかったの。KISSとか聖飢魔IIも見た目はすげぇ派手だけど、曲はキャッチーだったりするじゃない? そういうのを体現したいなと思って。だからウチらの楽曲はキャッチーなの。こんな見た目でも(笑)。そういう曲に乗るHitsの歌詞がまた面白いんだよ。俺がハード目に作った曲に明るい歌詞を乗せたり、すげぇポップな感じの曲にネガティブな歌詞乗せたりするからね。そこはこの2人、“GREMLINESだからこそ”なのかなって今回アルバム完成させて思ったね。

――ではさっそくここからはアルバム『MAD THEATER』のお話にいきましょう。制作にあたってのテーマは?

Hits:(収録曲の)「FILMilm」が映画のオープニングで「LOVE YOU」が俺のなかではエンドロールなんだけど、このアルバム1枚が短編集が詰まった1本のムービー、劇みたいなものと捉えています。

KNZ:GREMLINSという監督が作った映画があって。そのサントラを上映している場所のような。

Hits:だから『MAD THEATER』というタイトルにしました。“MAD”と言っているように、歌詞はネガティブなもののほうが多いからです。

1st Album『MAD THEATER』TypeA

――なぜ歌詞はネガティブに?

Hits:世の中病んでないヤツなんていないだろうと思ったから。

KNZ:そうだね。間違いない。

Hits:でも、アルバムの中でも「Bacchus」はそこまでネガティブじゃないか。

――曲もカラフルですしね。

Hits:そうそう。

KNZ:これは酔っぱらいの歌だから。

Hits:酒の話だね。

KNZ:酔うと現実世界で起こったことを忘れたりするでしょ? そういう感覚。

――歌詞のなかの“赤いあの日”というのは?

Hits:俺のバースデーパーティーのこと。俺のカラーは赤だから。

――この曲をRECしたときは、いい感じでお酒を体内に入れて?

Hits:飲んでないよっ!(笑)

KNZ:飲んでなくても楽しかったね。こういう曲調だから。


◆俺らからしたら“してやったり”だった


――曲制作に関してなんですが、例えばこの「Bacchus」なんかはどういうふうに作っていったんですか?

Hits:曲を制作する前にまず話すの。俺ら今ライブでhideさんの「D.O.D.(DRINK OR DIE)」やっているんだけど、酒にまつわる曲でこれに変わる曲はないかなってところから。

KNZ:じゃあ”Bucchus“ってどうかな?って。

Hits:俺もその単語は『ファイナルファンタジー』で知っていて(笑)。Bucchusは酒飲んでパーティーする、みたいな。

KNZ:だから楽しい曲調を作ってみようと。

Hits:それで、歌詞も酒をテーマにしました。サビでいろんな色を言っているのは、酒の色を言ってます。あと、これは僕のことになっちゃうんだけど、ナイトメアは今年15周年なんですね。だから、5人のメンバーカラーも入れて。黒はメンバー、他の色は、ファンの子たちの色でもあるし、今回のアーティスト写真のKNZの色でもあるから入れました。曲的にはすごいポップに仕上がったから、これをアルバムのリード曲にしてミュージックビデオも撮ったの。

――2ndシングルの「『故、』」もキャッチーな派手さを持っている曲ですよね。和テイストですけど。

KNZ:この曲は最初から和でいきたいってのがあったの。でもあれ、あえて和音階は入れてないんだよ?

――そうなんですか?

KNZ:和な匂いがするのは笛と音色ぐらい。あの笛の音色と歌詞と見た目(このシングル時のGREMLINSは和装)だけで、みんなこんなに和な楽曲だって言ってくれるんだって。俺らからしたら“してやったり”だった。

Hits:曲だけ聴くと全然和じゃないのに、みんな騙されるんだなと思ったよね(笑)。

――そういえば、シングル同様アルバムも全曲歌詞の最後に注釈コメントが入ってましたけど。あれは?

Hits:みんなには珍しいって言われるんだけど、なんか、俺はひと言添えたいんだよね(笑)。“僕はこう思います”というのを。それを見て「何言ってるの?この人」って逆に面倒くさいって思う人もいるかもしれないけど(笑)。

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