浜端ヨウヘイが2月25日、2ndシングル「無責任」をリリースした。すべての“大丈夫じゃない人”に贈る応援歌として届けられたタイトルナンバーは、山崎まさよしのツアーオープニングアクトや<オーガスタキャンプ>など、数々のライブで披露されてきた名曲であり、“応援歌”と謳う同曲に“無責任”なるタイトルを付けるあたりに浜端ならではの意図が見え隠れして興味深い。“歌を聴いた人が笑顔になれるよう、まずは自分が笑っていられるよう、自身に向かって語りかけるつもりで書いた”という楽曲には、優しいピアノの音色と輝かしい光りが溢れている。

◆「無責任」ミュージックビデオ

またカップリングには、メトロノームをバックにアコースティックギターで弾き語ったバラード「サヨナララバイ」、オールドロックテイスト全開のバンドチューン「Drivin' on the K」、ボーカルやアコースティックギターはもとよりアップライトベースやスネアドラム、鍵盤ハーモニカなどの楽器をすべて自身が担当した多重録音ナンバー「タイトル未定」と、タイプの異なるナンバーを3曲収録。1stシングルに続き、バラエティーに富んだアレンジと、それが許される旋律本来の魅力には驚かされるばかりだ。その制作過程やレコーディング方法についてじっくりと訊いたロングインタビューをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■応援歌というものはすべからくどこか無責任なものだし
■そうあるべきなのかもしれないと思ったんです

──現在行なっている47県弾き語りワンマンツアー<EXTRA LARGE>の手応えはどうですか?

浜端:九州など初めて行く街がまだたくさんあって、もちろん足を踏み入れるのも初めての場所なのに、たくさんの人が観に来てくれてるんですよ。本当に有り難いなと。実は僕、昔から“はじめまして”のライブが好きなんです(笑)。“こんな曲もあります、あんな曲もあります、だから聴いてくださいよ”というのが僕のライブスタイルなので、初対面で緊張することはあまりないですね。むしろ、なじみの場所だと楽しくなりすぎて、決めていたコール&レスポンスの場所をうっかり飛ばしてしまうこともあります(笑)。あと、場所によって反応がシャイだったりするんだけど、そういうほうが燃えます(笑)。恥ずかしがってるなと感じるお客さんを見ると、“よし、盛り上げたるっ!”って気持ちになりますね。

──2ndシングル「無責任」の初回限定盤には2014年12月に行なった<Debut Anniversary Live“結‐yui‐”>の映像が特典としてつくそうですが、そんなステージの模様も楽しめそうですね。

浜端:この日のライブはバンドメンバーも素晴らしかったし、何よりお客さんが「ライブ、待ってたよ!」ってすごく温かく迎えてくれたから、やってるほうもめっちゃ楽しくて。映像を見返しても“俺、楽しそうな顔して歌ってるな”って思いますね。

──デビューから3ヶ月が経ち、プロのミュージシャンとして意識の変化はありますか?

浜端:前回、インタビューしていただいた時は、知恵熱を出しちゃってすみませんでした(笑)。デビュー前は「まだデビュー前ですから」とか「インディーズなので」と言っていられたけど、そういう言い訳は通用しなくなったなと。やることといえば、曲を作って、ライブをするが基本なので活動自体はあまり違いはないんですが、やはり自分に対する甘えは許されなくなったなと感じますね。

──気持ちが変われば、活動にも変化が出るのでは?

浜端:ありますね。書く曲も変わってきたと感じます。今回のカップリング曲については2014年に書いた曲なので、新しい自分が投影されていると思いますね。

──表題曲「無責任」は、ドキッとするタイトルですね?

浜端:この曲は2013年の春頃に作りましたが、仕事を辞めて、1人で音楽の道に進むんだという時に書いたんです。タイトルはそれから半年後くらいに付けたんですけど、僕が仕事を辞めた時にいろんな方から「ヨウヘイなら大丈夫」って言って励ましてもらったんですよ。それに救われた部分もあった一方で、“何を根拠に、そんなこと言うんやろう?”って思ったんです。不安が大きいと、温かな言葉さえも捻くれて受け取ってしまうんでしょうね。

──そうかもしれませんね。

浜端:かといって、自分が誰かに励ましの言葉をかけるとしても、きっとどこか必ず無責任になってしまうと思うんですよ。そうやって思いを巡らすうちに、応援歌というものはすべからくどこか無責任なものだし、そうあるべきなのかもしれないと思ったんです。

──ただ、サビの歌詞は“大丈夫”という言葉が象徴的ですし、それがタイトルになってもおかしくないところ、あえて誤解を生むかもしれない“無責任”という言葉をタイトルにつけるのは結構勇気がいるのでは?

浜端:だからこそ、あえて前置きとして“この歌は応援ソングなので、無責任な歌ですよ”と言い切ってしまおうと。そうやって言い切るのは、裏を返すと僕の気の小さなところなのかもしれません。最初にそう言い切ってしまうことで、自分も歌えるというか。カップリングの「タイトル未定」の1行目では、“僕が歌う応援歌なんて ほんとは全部僕の歌さ”って言ってたりもするんですけど(笑)。そもそも、駆け出しの僕が誰かを応援するような大それた歌なんて歌えないんです。「タイトル未定」では、“僕の歌う歌なんか全部 独り言みたいなもんさ” “だけど僕のそんな歌聴いて 笑ってくれる人がいるんだ”とも歌ってるんです。まずは自分の思いを精一杯歌うことで、それが多くの人に届けばベストだなって思うんですね。自分に向かって歌う、というのはこの先も変わらないでしょうね。

──確かに、自分にかけられない言葉を他人にもかけることこそ無責任かもしれない。

浜端:自分を励ませない言葉で、いったい誰を励ませるのかってね。だからもし、「無責任」のタイトルがさっき言ってくれたように「大丈夫さ」だったら、また全然違う意味合いの曲になるんじゃないかなって。だって、自分はその時ちっとも大丈夫じゃなかったから。

◆インタビュー(2)へ