グリーンランドから、母国No.1アーティスト来日

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3月24日(火)TSUTAYA O-WESTにて<Music from Greenland>と冠されたライブイベントが開催となる。文字通り、グリーンランドからのアーティストの登場だ。

◆<Music from Greenland>画像

グリーンランドは、そのほとんどが北極圏にある世界最大の島で、人口は5万人ほど、フェロー諸島とともにデンマーク王国を構成し、独自の自治政府が置かれている。島の大部分は氷と雪に覆われているが、もちろんそこには人々の暮らしがあり、独自の文化が形成され、もちろん素晴らしい音楽が根付いていたりする。

このヨーロッパ最果ての国からやってくるのは、現在地元でもっとも大きな人気を誇るナヌークと、イヌイットの血をひく女性シンガーソングライターのニーヴ・ニールセンというアーティストだ。


ナヌークは、グリーンランド語で歌うストレートなロックバンドで、国際的なフェスティバルにも参加し精力的に活躍しているバンドでもある。グリーンランドの南に位置するNanortalikでフロントマンのクリスチヤンは犬のナヌークと出会った。まるで北極熊のような白い犬のナヌークの名が、その後兄弟フレデリックと組んだバンドの名前となったという。ナヌークとはイヌイットの神話に登場する不思議な熊のことだ。

2008年に始めてヌークで行われたアトランティック音楽フェスティバルのステージに登場し、2009年にデビューアルバム『Seqinitta Qinngorpaatit(僕らの太陽は君を照らす)』を発表すると、あっという間に地元でもっとも人気のあるバンドの1つとなり、CDはゴールド・ステイタスを獲得した。


2011年グリーンランドのホラー映画『Quqqat Alanngui(山の影に)』に楽曲を提供し、続いて発表されたセカンドアルバム『Ai Ai(幸せの音)』は、グリーンランドのような人口5万人ほどの小さい国では驚異的な数字である1万枚の売り上げを記録した。人口比率で言えば日本で2500万枚のヒットということになる。

一方のニーヴ・ニールセン& ザ・ディア・チルドレンは、イヌイットの視線で世界を見つめ旅をする気鋭の女性シンガーソングライター:ニーヴ・ニールセン率いるバンドである。


ニーヴのデビューアルバム『nive sings!』は、PJハーヴィーとのコラボで知られるジョン・パリッシュのプロデュースのもと、制作期間2年をかけて英国のブリストル、カナダのモントリオール、アメリカのアリゾナ州ツーソン、カリフォルニアのサンフランシスコ、ベルギーのアントワープやゲント、そしてグリーンランドの首都ヌークの地下スタジオで制作された作品だ。グリーンランドでゴールド・ステイタスを獲得するヒットとなり、スカジナビアン・ミュージック・プライズにノミネートされ、アメリカのIMAインディペンデント・ミュージック・アワードを勝ちとるなど、国際的にも注目された。現在ニーヴは2015年の春発売の新作を制作中だ。


ニーヴの最初のコンサートはなんとデンマークの女王様の御前演奏で、この様子はTVでも放送されている。ニーヴは小さなおもちゃのウクレレを弾くのだが、これがおもちゃゆえにチューニングが全く合わない。そこで彼女はバンドを組んだのだという。グリーンランドでは村から村、町から町へ移動するのに道路がないため、移動はヘリコプターか飛行機、ボートに限られているが、子供のころ冒険家になりたかったニーヴは、音楽家は彼女にとって2番目のチョイスだという。ちなみにサンタクロースはグリーンランドに住んでいてニーヴの大親友なのだそうだ。彼女はTV番組のプレゼンターとして、若者向けの番組の案内役を務める他、TVや映画にその楽曲を提供している。世界のステージを目指すニーヴだが、彼女が取り上げる歌の題材は、極めて日常的で、コーヒー、虫たち、幽霊、そしていたずらをすること…だとか。

◆ナヌーク・オフィシャルサイト
◆ニーヴ・ニールセン・オフィシャルサイト
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