【インタビュー】SuG、予想を超えた裏切りのないSuGを最高水準でみせつけた『BLACK』

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「『BLACK』はいままでのSuGをすべてつめこんだアルバムです」リリース前から武瑠(Vo)がたびたびそう語っていたSuGの復活後初のアルバム『BLACK』が完成。全編SuGならではのエッジーなポップセンスが光るジャンルレスな楽曲をつめこみながらも、サウンド、メッセージ、表現力……すべてのものが復活前とは格段にクオリティーアップ。予想を超えた裏切りのないSuGを、最高水準でみせつけた本作は“新生SuG誕生”といわしめる作品になっている。彼らをここまで突き動かし、なおかつ本作の大切な幹となっているのは“合い言葉はHELLYEAH、平坦なLifeこそが恐怖、ワクワクしたいなら挑戦あるのみ”というメッセージだろう。今回はインタビューにおいても武瑠欠席のまま、4人で取材を行なうという初の試みだ。

◆SuG~画像&映像~

■「sweeToxic 」が赤、「MISSING」が紫、「B.A.B.Y.」がオレンジ、「CRY OUT」が青
■それを塗り重ねていくと黒になるのでアルバムは『BLACK』になりました。


▲『BLACK』3939BOX

▲『BLACK』LIMITED EDITION

▲『BLACK』STANDARD EDITION

──アルバム全体としてはカラフルなのに、なぜアルバムタイトルは『BLACK』なんですか?

shinpei(Ds):うわっ……これ、いつも武瑠くんが答えるところだ。

Chiyu(Bs):誰が代弁する?

masato(Gt):僕? うわ、ドキドキするな(笑)。これまで出してきたシングルは「sweeToxic 」が赤、「MISSING」が紫、「B.A.B.Y.」がオレンジ、「CRY OUT」が青というイメージカラーがあったんです。それを塗り重ねていくと黒になるんですね。それで『BLACK』になりました。

──復活直後からシングル制作と平行してアルバム制作にもとりかかっていたんですか?

yuji(Gt):復活直後にアルバムの候補曲はすでにあったんです。そこからプリプロをしたり、「これのほうがいいから」ってどんどん新しく作った曲と入れ替わっていったりして、最初に考えてたものより曲数は増えました。

──では、収録曲のなかで一番新しい曲はどれになりますか?

Chiyu:「DEAD or DEAD」ですね。

yuji:この場所に入る候補の曲が2曲あって、なかなか決まらなかったんです。だったら、ここに入る曲を各々作ろうということで作ったんです。でも、レコーディングの1週間前になっても決まらなかったんで「もう録らないんだろうな」とみんな思っていました。

Chiyu:1曲減らすんだろうなと思ってたら?

shinpei:武瑠くんが「これ入れよう」と言いだして。

yuji:スタジオで1回も合わせる時間なくレコーディングに入ったんです。

Chiyu:録りながら各々が「これでいいよね?」ってメンバーと確認し合いながら。

yuji :それぐらいバタバタで録った曲でした。最初はこういう感じのものを入れる予定じゃなかったんです。

──どんな曲を入れる予定だったんですか?

Shinpei:最初の打ち合わせではもっとゆったりした曲を入れる予定でした。

yuji:でも、武瑠が「これがいいかも」と言いだして入ったんです。

──「DEAD or DEAD」はお客さんとの新しいノリが生まれそうな楽曲だと。

yuji:そうなんです。リズムがシャッフルというだけで他と差別化できるかなと思って作ったんです。

──では、一番古くからあった曲は?

yuji:シングルを省くとどれだろう。

Chiyu:「影炎」?

──エモエモなポップチューンですよね。

shinpei:けっこうエモですね。レコーディングしたのもかなり早い時期だった。

yuji:今回、シングルをまとめて録った時期があったんです。そのときに「影炎」と「overflow 」も録ったんですよ。たしか。

shinpei:アルバムには、そのとき録ったシングル候補曲は惜しまず全部入れました。

Chiyu:だから、そういう意味でも捨て曲が1曲もないんです。

shinpei:これだけ曲数(全17曲収録)がありますけど。

masato:全曲シングルで通用すると思うんですよ。

──では、そんなアルバムのなかから各々おすすめの曲をピックアップして紹介してください。

Chiyu:俺は「FRYDAY!!」かな。

yuji:ここのベースがね、凄いんです。

Chiyu:すげぇ頑張ったんですよ。楽器やってる人は分かってくれると思うんですが、本当にドラムもギターもベースも難しい。ベースは「なんじゃこりゃ」の超絶ベースの域に入っていて毎日練習しました。この曲のために。これがやれるようなるのが本作の自分の課題でもあったんで、クリアできてよかったです。このあと、ライブでどこまで表現できるのかという……。

yuji:そこはツアーの課題だね。

Chiyu:これやってるときはファンの顔はいっさい見れなさそうなので、このときは俺の顔なんて見なくていいからベースを聴け、音を楽しめと書いておいてください(笑)。それぐらいベースに自信があるものなので音を楽しんで欲しいです。

──ドラムも手数が多くて超絶レベルですよね。

shinpei:(即座に)めちゃんこ大変です。

──普通のリズムでJ-POPにまとめるのではなく、そこであえて攻めたリズムメイクをするやり方は「sweeToxic」と同じ手法ですよね。

yuji:俺は普通にJ-POPなアレンジするのは、それはそれで逆に不安なところがあるんです。

shinpei:ただオシャレというか、普通の曲という見え方になりそうな気がするんでしょ?

yuji:それだと、聴いてても引っかかりがなくなるんじゃないかなと思って。アルバム曲は特に引っ掛かるものがないととばされるし。

Chiyu:流し聴きされるだろうね。

yuji:だから、とくにアルバムはそれぞれの曲に引っ掛かりとか個性がないと意味がないんじゃなかと考えてアレンジしていきますからね。

──なるほど。この曲は「FRYDAY!!」って合唱できそうなコーラスがポップで耳に残る。

shinpei:キャッチですよね。そこはSuGっぽい。

Chiyu:だから、ファンは違和感無くこの曲は受け入れてくれると思います。

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