【ライブレポート】チーム・負けん気、東京昼公演は魅惑のBODY別セクシーコラボ

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THE ポッシボー、吉川友、アップアップガールズ(仮)からなるチーム・負けん気の7大都市ツアー東京公演が、3月14日に新宿ReNYで開催された。

◆チーム・負けん気、東京昼公演 画像

公演は、彼女たち初のオリジナル楽曲「無限、Fly High!!」からスタート。そしてこれまでの合同ライブ同様に、まずはTHE ポッシボー、吉川友、アップアップガールズ(仮)が1組ずつライブパフォーマンスを披露する。

最初に登場したのは、吉川友。5月6日にアイドル史上類を見ない長さになるという新曲をリリースすることをアナウンスしているきっか。先日のインストアイベントでは、その一部が公開されたものの、楽曲自体は現在も制作中。この日は、(1組あたり6曲という限られた曲数にも関わらず)最新曲「あまいメロディー」を含むアップテンポなポップチューンから聴かせるバラードまでと、BODYだけでなく、わがままなセットリストにもなっていた。

MCでは、ホワイトデー当日ということで、フロアを見回しながら「今日は男性のお客さんが多いということで、中にはもらったかt……もらってないか、みんな。あははは!」「女性の方も女性限定エリアできてますけど、男の子にあげたりとか……してないですね!」と、友フレ(吉川友ファン)を含めたオーディエンスを華麗にDisっていく期待通りの展開。「ごめんなさいねー、こんな毒舌で。」と謝るきっかに爆笑する観客だった。なお、チーム・負けん気内ではバレンタインの友チョコ制度はなかったようで、きっかは元・大好きだった仙石みなみに本日、バレンタインの代わりにマシュマロをプレゼント。しかし、スルーされたそうだ(きっかは最近、みーこからはしもんに推し変)。

続いてステージに姿を見せたのは、アップアップガールズ(仮)。常に攻めの姿勢を崩さない彼女たち。この日は、3月17日にリリースするアルバム『サードアルバム(仮)』のリード曲であり、アルバムコンセプトの“攻撃性”を存分に落とし込んだ新曲「美女の野獣」を含めたアップテンポ楽曲を並べ、会場をこれでもかと踊らせる。ステージとフロア、昂ぶるボルテージのせめぎあい。右足首の怪我のため、ダンスのフォーメーションに参加することができなかった仙石みなみも、それでも熱いハートと侍魂でライブを盛り上げた。

満を持しての登場となったのは、THE ポッシボー。2014年は念願だった中野サンプラザ単独公演を達成し、4月11日から始まる2015年の全国ツアーでは、ファイナル東京公演が中野サンプラザと同規模の五反田ゆうぽうとホールと、さらなる高みを目指す彼女たち。今回のツアーでは、中野サンプラザ公演を思い出させるようなスタートから、「Nasty!」「Do Me! Do!」などライブ映えする楽曲をしっかりと並べる。もちろん幾多のステージを経て鍛え上げられたライブパフォーマンスで、縦横無尽に観客を煽り、言葉と気持ちのキャッチボールで会場をひとつにまとめ上げた。

チーム・負けん気を構成する3組のステージが終了し、メンバーが回替わりでプロデュースするコラボパートへ。東京・昼公演のコラボをプロデュースしたのは吉川友。きっかPが掲げたコンセプトは、「BODY別」。これ以上ないほどにストレートにして、ファンひとりひとりの嗜好にも柔軟に対応可能な、興奮度高めなステージとなった。

コラボパートのトップバッターを務めたのは、謙虚BODYの5人(佐藤綾乃、佐保明梨、新井愛瞳、岡田ロビン翔子、後藤夕貴)による後藤真希「うわさのSEXY GUY」のカバー。同パート終わりのMCで「とても動きやすかったです。重くないから。」とか「謙虚BODYの踊りはどっちかというと男性の色気に近い」などと話していたが、とはいえ、世の中には謙虚BODYへの興味関心が高い層も相当数いるのは事実だ。

終戦後、貧しかった日本は豊かさを追い求め、高度経済成長へと突入した。しかしその結果、現代はというと豊かさがオーバーフローしている。そんな現代社会を生きる我々にとって「本当の豊かさとは何か?」というのは、新たなテーマのひとつでもある。「断捨離」が流行ったのも、過剰なモノを手放して慎ましやかな暮らしを取り戻したい、という現代人の意識の現れだったのかもしれない。……何を書いているのかわからなくなってきたが、つまり、わがままBODYやマシュマロBODY、爆弾BODYなど(夜公演には新たにモリモリBODYも登場したそうだが)豊かさの象徴のような魅力的なBODYが生まれれば生まれるほど、オーディエンスは、逆に謙虚BODYを欲するかもしれない、ということだ。余談だが、3月16日発売の『週刊ビッグコミックスピリッツ16号』の表紙を飾っているのは、きっかPによって謙虚BODYに分類された新井愛瞳である。

予想を上回るステージングで魅せてくれたのは、そこそこBODY(古川小夏、森咲樹、関根梓、秋山ゆりか、諸塚香奈実)による「Do Me! DO!」。THE ポッシボーのセクシーチューンということもあり、あっきゃんともろりんは安定の腰使いで色香を振りまく一方で、元気や激しさが武器のアップアップガールズ(仮)の3人が見せる大人の女の顔と仕草。加えて、関根梓のやや“甘さ”を漂わせたボーカルが、これまた刺激的なスパイスとして作用。あなたのママにはできないというあんな事やこんな事を想像せずにはいられないライブに、興奮と熱気がフロアに立ち込めた。

そしてコラボパートのトリを飾ったのは、吉川友と仙石みなみ、そして橋本愛奈。「キター!」とオーディエンスからの声も上がり、すでに会場は興奮のるつぼと化している。しかも、このチームダイナマイトが披露したのは、かつてハロー!プロジェクトの中でセクシーさを武器にしたユニット・美勇伝の「愛すクリ~ムとMyプリン」。

石川梨華、岡田唯、三好絵梨香のオリジナルにも引けをとらない、わがままBODY、マシュマロBODY、爆弾BODY。それはもう言ってしまえば、はみ出す部分はCRAZY NIGHT。もし最前列にいたなら、思わず下を向いてしまいそうな、目のやり場に困ってしまいそうな、そんなライブを展開したのだった。

コラボパートが終了し、きっかPが、今回のユニット分けの裏話を語る。謙虚BODYを選抜する際に、ロビンと佐藤は自ら申告したものの、佐保と新井、ごとぅーは自身が謙虚BODYだと認めなかったというエピソードに対して、ごとぅーは「私は着痩せしてるだけ」と、脱いだらすごいことをアピール。またそこそこBODYの森咲樹は、佐保から「森ティは謙虚BODY寄りのそこそこだから」と言われたことを告白。もっとも、これら発言自体、完全にきっかPのペースに乗せられてしまっているわけで、苦笑するしかない関係者をよそに、観客は色めき立つ。同時に我々は、禁断の領域(?)にまで踏み込んで、エンターテインメントを作り上げてしまうきっかPのコーナープロデュースの手腕を評価せずにはいられないのである。


最後は再びチーム・負けん気全員で「ライとも」。“ライバルはともだち”という、この13人の関係性を歌い上げて、実にピースフルに、チーム・負けん気の東京・昼公演は大団円を迎えたのだった。

チーム・負けん気のツアーは、15日の名古屋公演を終えたのち、21日に広島、22日に大阪と続き、23日の北海道でファイナルを迎える。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

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