【インタビュー】大原櫻子、「のり巻きおにぎり」を食べながらレコーディングしたハッピーなアルバム『HAPPY』

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最新シングル「瞳」が第93回全国高校サッカー選手権大会応援歌となり、1月12日に行われた決勝戦では埼玉スタジアムにて涙の歌唱で場内の感動も誘った大原櫻子。最近では、「DHC薬用アクネウォッシュコントロールシリーズ」で初のTVCM出演も果たし、2015年も話題のシンガーとして注目を浴びているなか、初のフルアルバムとなる『HAPPY』を3月25日にリリースする。聴いた後には誰もがハッピーになれるであろう今作に込めた彼女の思いを語ってもらった。

◆大原櫻子~画像&映像~

■服装や髪型を変えたりしながらレコーディングをしました
■これがアルバムレコーディングの醍醐味なのかと


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――埼玉スタジアムで行われた全国高校サッカー選手権大会の決勝戦(1月12日)では、涙で「瞳」を唄い上げたそうですが、どういう思いの涙だったんですか?

大原櫻子(以下、大原):半年前くらいにドラマの撮影をスタジアムでやっていたんです。その時に「ここで唄いたいなぁ」って、憧れていたんですよ。「いつかここで唄えるようになりたい」ってプロデューサーさんとも話していて。それで、2014年の12月くらいに「決勝戦で唄えることになったよ」って言われて。当日、6万人くらいのお客さんがいらっしゃったんです。リハーサルももちろんやってたんですけど、唄っているうちにどんどん緊張感が増してきて(笑)。

――唄ってる途中で緊張してきちゃったんだ(笑)。

大原:そう(笑)。途中からドキドキしてきちゃって。もちろん唄い始めも緊張していたんですけど、落ち着いていたはずが、だんだん唄っているうちに感情が盛り上がってきちゃって。私は応援する側ですけど、選手の方との仲間意識をちょっと感じたりもして、感情移入していっちゃったんです。

――歌詞も大原さんが作詞に関わっていますしね。

大原:はい。これも実際、選手のことも見て書いたりしたので。サッカーの準々決勝を観に行って、感じたことをメモして、家に持ち帰って考えて。その後、プロデューサーの亀田誠治さんから「最後のロッカールーム」っていう、高校サッカーの決勝戦で負けてしまったチームに焦点を置いたドキュメンタリーDVDを借りたんです。亀田さんには「この曲は、試合前に聴いてもらいたいのはもちろんだけど、負けたチームが前向きになれるような詞を作ってほしい」って言われて。その後、亀田さんとやり取りしながら出来て行きました。

――敗者の頑張りに焦点を当てた切なさなんですね、この曲に漂っているのは。

大原:選手の方々は高校三年生が多いので、高校最後の大会なんですよね。仲間と一緒に戦って、“悔しい”と思えることって、次に進む力になるだろうなって。

――ライヴで唄っても泣けそうな曲ですよね。特に、節目のライヴとか。

大原:そうですね。卒業式とか、絶対に泣きそう。

――そして、この曲も収録された1stアルバム『HAPPY』が完成しましたね。今の大原さんの年齢の等身大が詰まっていてキラキラですね。

大原:キラキラですか(笑)。ロック調だったり、大人っぽいバラードだったり、楽曲の系統は違っていたりするんですが、どれも唄いやすくて。人にはこういう一面ってあるよなっていう、幅広い人に共感してもらえそうな作品になりました。

――シングル制作とアルバム制作、違いましたか?

大原:違いました。レコーディングも一曲だけじゃないし、連日レコーディングが続いたりして、曲によって気持ちを切り替えるので忙しかったです。だから、服装を変えて行ったり髪型を変えたりしました。特に「READY GO!」と「ワンダフルワールド」「ただ君のことが好きです」はレコーディングの日程が続いていて大変だったんです。テンションが全部違うから(笑)。ロックな曲を歌った次の日、大人っぽくしっとり……みたいな。それはそれで楽しかったし、これがアルバムレコーディングの醍醐味なのかと。本当にいい経験をさせてもらったなぁと思います。

――アルバム作りは一回経験してみないとわからないこともたくさんありますよね。

大原:そうですね。レコーディングがギュギュっと詰まっていたので、あまり覚えていないくらい濃い感じでした。その日その日、常に目の前の課題に集中していたからあっという間でもあったし。新曲を数えると7曲なんですが、まさに今の私だなっていう曲ばかりで。デビューから1年4ヶ月。「元気」を伝えたいということもあるし、私は歌うことが好きですが、歌を聴いて欲しいというよりも、メッセージを届けたいという意味でも、今の私の等身大が詰まった作品になって良かったなと思います。

――その中にはアルバムならではの曲もあって楽しく聴けますね。「のり巻きおにぎり」とか。

大原:はい。アルバムの中にポッと入れたのにインパクトがある(笑)。正直、レコーディング前は、もっとほっこりしていて、聞き流せるような曲になるのかなと思っていたら、すごく泣ける良い曲になりました。

――どうして亀田さんはこういう曲を作ったの? のり巻きおにぎりの話を亀田さんとしたとか?

大原:そうなんです(笑)。亀田さんのラジオにゲスト出演が決まって、“亀田さんのラジオに出るなら何か差し入れたいなぁ”と思って、亀田さんの好みを探ってみたんです。「亀田さんって、どんな食べ物が似合うかなぁ?」って考えて、お米の白い部分が見えないくらいに海苔で巻かれた、真っ黒なまんまるのおにぎりが似合いそうだなぁって思ったんです。でも、そんなおにぎり、なかなか売っていなくて。だから、朝、母と一緒に作って持っていったら、すごくインパクトがあったみたいで。それがきっかけで出来た曲です(笑)。

――そのおにぎり、インスタグラムにも載っていましたね。

大原:あれは、また別の日で、「のり巻きおにぎり」のレコーディングのときに作っていったやつですね。アルバムを作ることになって、「のり巻きおにぎり」っていうタイトルが出て来たときは「えっ!?」てなりましたけどね(笑)。「まさか!?」って。

――印象的だったんですね。歌詞にはのり巻きおにぎりは「我が家の伝統」って書いてあるけど、そうなの?

大原:我が家はみんなのり巻きおにぎりが大好きで、父も、「お母さんのおにぎりと言えば、これだよね」って言います。海苔の匂いがして美味しいんですよ。昨日も姉がサークルで出かけるときに、差し入れを持って行くっていうので、母がのり巻きおにぎりを詰めていました。我が家の差し入れ伝統なのかなって(笑)。

――機械で固めたものじゃなく、手で愛情こめて握ったおにぎりは本当に美味しいよね。

大原:はい。しかも、のり巻きおにぎりって手作りじゃないと作れないんです。ほかほかの状態のお米じゃないと、海苔を巻いてもピッタリ巻けないので。だから、ただの「おにぎり」という曲じゃなく、「のり巻きおにぎり」というところが深いなぁと思います。

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