東方神起の日本デビュー10周年記念ツアーが4月2日、東京ドーム公演をもってファイナルを迎えた。

◆<東方神起LIVE TOUR 2015 ~WITH~>画像

海外アーティスト初の4年連続、そして自身2度目となる全国5大ドームツアーは、全5カ所16公演で全75万人を動員。さらにファイナル公演は7万5000人を動員するライブビューイングも実施され、計82万5000人が彼らのライブを目撃したことになる。

ツアータイトルは<WITH>。これはもちろん、2014年12月にリリースされた彼らのアルバムタイトルで、「ファンとともに歩んだ10年を感謝するとともに、これからも一緒に歩んでいきましょう」という思いを込められていた。そしてライブは、10周年を振り返るような最新のヒット曲から往年のヒット曲までが並んだ。

18時。客電が落とされ、レッドオーシャンが東京ドームに注ぎ込まれる。オープニング映像はカーチェイス。そして大爆発とともに、「Refuse to lose」のファンファーレが鳴り響き、ステージには映像に登場したクラシックのスポーツカーに乗り込んだユンホとチャンミンが姿を見せる。チェッカーフラッグ柄のジャケットの裾が揺れるたび、悲鳴にも似た歓声が東京ドームを満たしていく。

超巨大なスクリーンを中心に構築されたセットが目を引いた本ツアー。しかし、今回も大掛かりな装置が各所に隠されていた。2曲目「Spinning」では、ステージの先端だと思われていた部分が、円弧を描くように客席の上をゆっくりと動き始める。約60mの旋回ブリッジは、中央で花道へと変形し、センターステージにふたりとダンサーズを運んでいく。そうかと思えば、このセンターステージにもLEDが仕込まれており、サウンドに合わせて輝きを変える。

迫力のシャウトとパフォーマンスで観客を圧倒する「Why?(Keep Your Head Down)」。ミラーボールも登場してのディスコチューン「Choosey Lover」では、カメラにおどけたり、セクシーな腰使いを見せたり。そんなふたりに観客も思わず大興奮。

「東京ドームのみんな、元気でしたか? みんなのユンホです。東京ドームのファイナルです、みんな、気合いはちゃんと入ってますか? 後ろにいるみんなも気合い入ってる? 僕、ユンホも思いきり暴れると思います。ここにいるみんなも、覚悟してください。今日が、今までの中で一番ヤバイかも。」── ユンホ

「みなさんこんばんは、チャンミンです。やー、あの今日はですね、今年のライブツアー、最終なんですけど……寂しいですよね。だけど、寂しい気持ちを忘れるために、ここにいらっしゃってるみなさんも、盛り上げていきたいと思います。今日は張り切っていこうじゃありませんか! (大歓声) いい感じですね。じゃあ、あの、寂しいですね。でも、ユンホが言ったように、暴れていきたいと思いますので、よろしくお願いします。」── チャンミン

「チャンミンが言ったように、今日もひとつ、よろしくお願いします。」と、深くお辞儀をするユンホ。そして、「Baby, don't cry」「Believe In U」とミドルテンポの楽曲を並べて、その歌声でオーディエンスひとりひとりを木漏れ日のような温もりで包み込む。

荘厳な図書館のような部屋で繰り広げられる、映画のワンシーンを切り取ったかのような映像演出を挟んで、「No?」で、東方神起は東京ドームを音と光が戯れるラグジュアリーな空間へと変えていく。そうかと思えば、「Answer」では、会場のいたるところを切り取るレーザーとともに、センターステージかと思われていたテレスコリスターが高さ8mまで上昇し、客席の頭上を抜けてふたりを後方まで運んでいく。メインステージから一番遠い席が、ステージの最前列。そんな興奮の演出と「東京ドーム、盛り上がっていくよ!」とユンホの掛け声で、会場は一気に熱狂。そのまま「DIRT」で、ふたりが力強さとお茶目な仕草を交互に見せたならば、ファンのボルテージは暴発一歩手前。割れんばかりの歓声が巻き起こり、赤い光が激しく波打つ。そして「Time Works Wonders」での、肩を抱き寄せるようなやさしい歌声で、このブロックを締めくくったのだった。

コミカルな東方神起の映像を挟んで、ファンキーなギターリフとともに、赤いライダースからブラックとゴールドの衣装にチェンジしての「Special One」。「Before U Go」では、指の先にまで感情を込めて、まさに熱唱。チャンミンのハイトーンでのシャウトが、張り裂けそうな切なさを醸し出す。

そしてここからMCコーナーへと突入する。「やっぱり今日が一番あついねー。」「そうっすねー。」というふたりの軽い掛け合い。なぜかライブビューイング会場と謎の交信を始めるユンホに、「何も聞こえない……」と、実に正しいことを言うチャンミン。しかし、ユンホが「会場のみなさんの笑ってる顔を観れて、ほっとしました。」と語れば、チャンミンも「映画館の方々も、一緒に楽しんでくれていると思います。」とコメント。この日、残念ながら東京ドームには行けなくとも、遠く離れた場所でライブビューイングで鑑賞していても、東方神起 WITH ビギスト。あらためて<WITH>というタイトルの意味を感じさせるさり気ない一言でもあった。

アルバム『WITH』の話の後には、「今年、2015年で、ですね、なんと、僕たち東方神起が日本デビュー10周年を迎えました!」とチャンミン。大きな歓声を受けて、「自分たちの口から言うのは恥ずかしいですけど、10周年って、決して短い時間ではないから、すごいと思いますよね。」と、言葉を続ける。ユンホも、「ほんとに、みなさんとともに、小さいステージから上がってきて、このドームのステージができるようになりました。ほんとにこれはですね、見えないところで頑張ってくれるスタッフさんと、みなさんのおかげだと思います。」と、感謝の気持ちを述べる。

そしてここで、ふたりからちょっとしたサプライズが。東方神起というグループの生みの親でもある、SMエンターテインメントのイ・スマン会長が来日していることが告げられる。観客から大きな「イ・スマン」コールが起こると、バルコニーから“我が子”のライブを鑑賞していたイ・スマン会長は、「T」のペンライトを掲げ、さらに頭の上でハートマークを作って日本のファンの歓声に応えた。

さらに、バンド演奏ありのスペシャルバージョンで、どぶろっくの「もしかしてだけど」に、ユンホからは8.6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」。さらに「2の倍数で大滝秀治さんになって、3の倍数でブルース・リーになって、そして5の倍数でマイケル・ジャクソンになります。」と、やりたい放題の(毎回恒例の)ネタコーナーに。「そうですね。」と、クールに拍手していたチャンミンにもネタを振ろうとするユンホ。すると、「次の曲にそろそろ行かないといけないんで、みなさんがご存知だと思う曲を軽く、一瞬だけ歌っていいですか。」と、チャンミンが「Forever Love」をアカペラで披露する。そしてコーナー最後は「はい、わかりました。」と、ユンホが再びラッスンゴレライでぶった切って、無事に(?)締めくくった。

「Duet」「どうして君を好きになってしまったんだろう?」といった懐かしいナンバーでは、客席がレッドオーシャンだけではない顔を見せていく。今回のライブでは、遠隔操作で色が変わるLEDが内蔵されたリストバンドが観客に配布された。これにより、楽曲によって客席は様々な色に変化し、<WITH>というタイトルが付けられた今回のツアーにふさわしい光景を生み出していく。ライブはステージ上だけで作られるのではなく、客席のひとりひとりも含めたみんなで作り上げるというのを気づかせてくれる、そんな演出だ。

「Humanoids」からは、再び会場のボルテージを一気に引き上げる楽曲が並ぶ。東方神起のふたりも、眩いばかりのピンクとブルーのジャケットを羽織ってステージを走り回れば、「Break up the shell」「High Time」のメドレーでは、フロートに乗って会場を一周しながら、歌って踊ってフリスビーを投げ入れてノリノリ。ユンホが客席にマイクを向けて煽れば、チャンミンからは笑顔が溢れる。そのままステージは「I just can't quit myself」で93人の大量のダンサーを投入してお祭り騒ぎへ。チャンミンも上着を投げ捨てて、シースルーのインナーから鍛えあげられた大胸筋を覗かせた。

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