【インタビュー】Mardelas、歴戦の強者4人が世に問う驚愕のネオ・ヘヴィメタル『Mardelas I』

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■初ライヴは「お帰り!」みたいな感じで迎えてもらった
■歓声が大きすぎてカウントが聞こえなくなるぐらい(笑)


――hibikiくんはすでにLIGHT BRINGERでの活動がありますが、初めてMardelasを知る人に向けて、改めてベーシストとしての歩みを話しておいていただけますか?

hibiki:そうですね。そもそもベースを手に取ったのは中学2年の終わり頃なんですけど、同じ学年にギターをやってるヤツとドラムをやってるヤツがいたんです。一応、5歳ぐらいからピアノをやっていて、その頃も惰性で続けてはいたんですけど、その二人を観て、その間に割って入るにはどうしたらいいんだといろいろ聞いたりしたときに、ベースというパートが空いてるということで、手に取ったんです。

――それもまた珍しい動機ですよね。

hibiki:でも、お年玉でベースを買うか、スキー旅行に行くか迷ってたんですよ。なので、そのときスキーに行っていたら、今の自分はいない(笑)。そんなキッカケで二人に合流してバンドになったんですけど、ギターのヤツが洋楽のハード・ロック/ヘヴィ・メタル好きで、いろんなものを聴かされたんですね。その中で一番引っかかったのが、DREAM THEATERだったんです。これは凄いなと思って、中学3年の1年間は、毎朝ずっと聴いてたぐらい(笑)。だから、DREAM THEATERみたいなバンドはないかなぁと、CD屋にもしょっちゅう通って、帯に“プログレッシヴ”とか書いてあるやつは全部買って(笑)。そんな生活は高校に入ってからも続いていくんです。バンドということに関して言えば、学校にあった軽音楽部は弱小で、何の活動もしていない状況だったんです。こうなったら外でバンドを探すしかないなと思って、楽器屋のメンバー募集の貼り紙とかを見ていたら、後にブラック・リステッドからCDを出すNOVA-ERAになるバンドがメンバー募集していて。すぐ加入して、そこでは高校を出た後も1年ぐらいやっていたのかな。

――当時、「凄い高校生ベーシストがいる!」と、界隈では話題になってましたね。

hibiki:いえいえ、そんなことはないんですけど、その頃から吉祥寺クレッシェンドとか、メタルに力を入れているライヴハウスに出るようになって。そこでいい先輩、悪い先輩を見ながら(笑)、経験を積み、18歳の頃にLIGHT BRINGERを組むんです、自分の聴きたい音楽がやりたいと思って。それ以降はご存じの通りということで。

――その3人が集まり、そこにhibikiくんとはLIGHT BRINGERで共に活動していた弓田くん(Yumi)がサポート参加しましたよね。後に正式加入するわけですが。

マリナ:私、ドラマーの友達が全然いなくて、あてもなかったので、hibikiに「いいドラマー知らない?」みたいな話をしたんですよ。そこで音源とかも聴いてもらったら、こんなドラマーとかいるけどって……。

hibiki:何人かいたんです、自分の中で候補が。

マリナ:いたけど、このMardelasの曲に合うのはYumiさんじゃないって話になって。実際にサポートでやってもらったら、かなり曲にも合っているし、この4人の感じがとてもよかったので、2回のライヴが終わったときに、Yumiさんさえよければ、一緒にやりませんかみたいな話になって。

hibiki:実はMardelasの初ライヴが、LIGHT BRINGERと同じ日だったんです。同じイベントで違う時間帯に出るという。それも最初の理由の一つではありましたね。だから、いろんな意味で都合がよかったと(笑)。

樹京:あれは名古屋の『ELECTRIC LADY LOUD』(名古屋E.L.L.をメイン会場とする、女性シンガーを擁するバンドを集めたイベント)でしたね。

マリナ:そうそう。それが2014年8月ですね。もともと9月にクレッシェンドでデビュー・ライヴを企画してたんですけど、急遽、誘ってもらったんですよ。

――その初ライヴにはどんな思い出がありますか?

マリナ:私は前のバンドを脱退してからはしばらく潜伏してたような感じだったので、ファンのみなさんとも会う機会がなかったんです。あのときは一番大きいステージを用意していただいたんですけど、出ていった瞬間に歓声がもの凄くて、「お帰り!」みたいな感じで迎えてもらって……ちょっと泣きそうになりました。前のバンドの脱退は事後報告だったので、ファンのみんなにとっても、ちゃんと送り出したかったという気持ちがあったみたいで……。

樹京:僕はとりあえず緊張しました(笑)。初めてライヴをやるメンバーだし、息が合うかどうかは、やはり数を重ねていかないといけないものですから。でも、いざ始まると、お客さんの熱気が凄かったんです。「オイ! オイ!」って歓声が大きすぎて、カウントが聞こえなくなるぐらい(笑)。久しぶりの大きなステージでしたけど、始まってしまえば楽しかった。原点に帰れたような感覚もあって。自分がやりたかったバンドを、こんな素晴らしいメンバーと一緒にやれる。そういった嬉しい気持ちもありました。

hibiki:僕はダブルヘッダーだったから、余裕はなかったけど(笑)、確かに手応えはありました。第一に、このバンドにおいて、マリナと樹京という二人をバックアップするために自分はいると思っているんです。だから、その仕事をまず全うするために、後ろから支える気持ちでやってました。といいつつ、前に出るんですけど(笑)。でも、Yumiさんがいなかったら、不安だったかもしれないな。あのとき二人でリズム隊を組めたのはよかったね。

――その翌々月には初音源となる自主制作シングル『Daybreak/Phantasia』をリリースしましたね。

マリナ:そうですね。バンドを脱退してから止まりたくなかったので、とにかくすぐに音源は出したかったんですよ。だから、樹京と曲作りをする中で、秋にミニ・アルバムを出しますってことも発表してたんです。ところが、思いの外、制作のスピードが早くて、すでにフル・アルバムの構想が見えてきたんです。そこで欲が出てきて、どうせだったらフルで出したい気持ちが強くなって、今回はシングルにして、フル・アルバムを春ぐらいに出そうという決断をして。ちょうどその頃にキングレコードともアルバム・リリースの話をしていて、それも後押しにはなりましたね。

hibiki:マリナはすでに前のステップがあったから、より一段上がった、ちゃんとした形で音を世に出して欲しかったんですよ。あのタイミングではシングルになったけど、今、こうやっていいアルバムが作れたので、結果としては、すごくよかったなと思います。

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