【インタビュー後編】バトル・ビースト「いつだって1980年代スタイルのヘヴィ・メタルよ」

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──ヘヴィ・メタル・ヴォーカルを修得するのに、どんなことをしましたか?

ノーラ・ロウヒモ:まずは前任者のニッテ(・ヴァロ)のスタイルを聴きながら練習したわ。でも同じように歌うのではなく、どう自分なりのカラーを加えるかを考えた。既にニッテというシンガーは存在するから、2人目は必要ないでしょ?それから自分のライヴを撮影して、後になって見返している。そうして脳のワークアウトをすることで、より良いパフォーマーになろうとしてきたのよ。もちろん自分がヘヴィ・メタル・シンガーとして完璧だなんて思ってもいない。歌い方もステージ・パフォーマンスも、学ぶべきことがたくさんあるわ。

──自分のステージ・パフォーマンスをビデオで見て、具体的に役立ったことは?

ノーラ・ロウヒモ:ステージ上を動いて、お客さんとコミュニケーションを取るのは大事だけど、セカセカ動きすぎだと迫力がなくなってしまうことに気付いた。ステージ中央に仁王立ちして、小節を突き上げた方が効果的なこともあるのよ。それから、ステージの左右どちらかに偏らず、全体をカバーするようにしている。人間は右利き、左利きがあるから、どちらかに偏ってしまう傾向があるのよ。

──これからバトル・ビーストがどんな音楽性に向かっていくのか気になりますが、ニュー・アルバムについて何か話せることはありますか?

ノーラ・ロウヒモ:バトル・ビーストの音楽性は、いつだって1980年代スタイルのヘヴィ・メタルよ。アクセプトやジューダス・プリースト、アイアン・メイデンから影響を受けたピュア・メタルね。次のアルバムではその路線をさらに一歩踏み込んだ、セカンド・アルバム『バトル・ビースト』(2013)に最高のメロディを加えたようなアルバムにしたいと考えている。

──“1980年代スタイル”というのは、どの程度意識していますか?

ノーラ・ロウヒモ:1980年代スタイルのヘヴィ・メタルはもちろん、当時のようなシンセを取り入れているのも、バトル・ビーストの個性であり、強みだと思う。「タッチ・イン・ザ・ナイト」みたいな曲は、“モダン”なバンドにはできないでしょ(笑)。「タッチ・イン・ザ・ナイト」は“ダンス・メタル”と呼んでいるのよ。それは決して悪いことだとは思わない。パワー・メタルも好きだけど、大勢のリスナーが踊れて、ハッピーな気分になれる音楽をやることには意味があると思う。この曲をアルバムから先行公開したとき、賛否両論があった。「従来の枠に囚われない、さすがバトル・ビーストだ!」と言ってくれた人もいるし、「こんなの最低だ!」と非難した人もいたわ。でも、彼らのそんな熱い想いを呼び起こしたという点で、「タッチ・イン・ザ・ナイト」は成功したのよ。「えーと、まあ、いいんじゃないの?」と言われるよりも、彼らは強い感情をぶつけてくれたわ。

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