懐かしいけど新しい「東京大衆歌謡楽団」が日本コロムビアよりデビュー。長嶋茂雄も絶賛。

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兄弟3人による音楽ユニット「東京大衆歌謡楽団」が、6月17日(水)に日本コロムビアよりデビューアルバム『街角の心』をリリースする。古き良き昭和初期の流行歌をこよなく愛し、過去へタイムスリップしたような懐かしいスタイルの歌唱で若者から年配まで幅広い年齢層のファンの人気を集めている「東京大衆歌謡楽団」に、ぜひ注目して欲しい。

◆東京大衆歌謡楽団 画像

東京大衆歌謡楽団のメンバーは、唄・高島孝太郎、アコーディオン・高島雄次郎、ウッドベース・高島龍三郎と、実の3兄弟からなる。平成21年4月に、長男・孝太郎と次男・雄次郎の2人と、前任のウッドベース・高鳥玲の3人で結成された。のちに高鳥は脱退し、「三社祭(浅草神社)で2人がやっている姿に感銘を受け」て、安定した仕事をやめた三男・龍三郎が2015年3月から加入し、3兄弟でのバンドとなったのだ。これまで巣鴨・浅草・上野などの東京の下町を中心に街頭演奏や単独公演などで徐々に人気&知名度を上げ、それがコロムビアの目にとまってこの度公式デビューすることとなった。百聞は一見にしかずということで、アルバムにも収録される楽曲「東京ラプソディ」のプロモーションビデオを観て欲しい。これ、2015年の映像です。


そしてアルバムのリリースに先がけて本日6月15日(月)、彼らは東京・銀座の音楽ビヤプラザ・ライオンにてデビューお披露目演奏会を開催した。マスコミ関係者ら100人が詰めかける中、紹介VTR&プロモーションビデオ放映後に3人が登場して演奏会がスタート。昭和初期の流行歌から「東京ラプソディ」をはじめ、「二人は若い」「緑の地平線」「上海帰りのリル」「青い山脈」など全8曲を熱唱した。




実際にBARKS編集部も会場に足を運んだのだが、彼ら東京大衆歌謡楽団を目の当たりにすると、その世界観があまりにも貫かれているためなんだか一瞬脳みそがグラっとするほど不思議な感覚に陥る。知っている世代にとっては、「あの頃が懐かしい」「これよ、これ!」という気持ちになるだろうが、昭和の時代の音楽をリアルタイムでは知らない世代は正直、「なんか凄いなぁ」というのが第一印象だろう。だが、演奏が進んでいくうちにそういった目新しさもいつの間にか影を潜め、郷愁を誘う音色や情感豊かな歌詞に自然と心が惹かれ、彼らの音楽から、昭和の音楽が持つ無条件の包容力が感じられたのだった。また、3兄弟は、デビューするまでの紆余曲折の道のりについても熱い温度で語った。

その中で、雄次郎は「“大衆の心を歌う”ということを岡晴夫さん(戦前~戦後にかけて活躍した歌手)は言われたそうですが、大衆の心とはどういうものか。地べたに這いつくばって、泥をかけられながら……。隅田公園で演奏したときに何となくですけれども本当の大衆の気持ちというのがわかったような気がしました。でもこれから先、人生は長いですし、われわれはまだ発展途上ですので、ぜひ皆さまのお力をお借りしたくここで演奏しています」。と語った。

さらに孝太郎は「当初、僕たちの技術とかはひどいものだったんですが、普通はクオリティ(の良し悪し)とかで省かれてしまう“心の情報”を年配の方たちはそこにとらわれずに、すっと拾い上げてくださったんです。そして、その方たちの心にこたえるためにも僕たちはいま演奏技術を上げ、いろいろな人たちが喜んでくださるためにこの活動を続けている次第でございます」と話した。

また、彼らの演奏をいまから約3年前、リハビリ先で聴いたという長嶋茂雄も絶賛している。「彼らを初めて見た時、音楽ということを越えて日本人誰もがもっている魂を感じました。非常に強いインパクトを感じ、また曲を聴いたときも、懐かしくも楽しくもなり、素直に日本人でよかったと思えた時間でした。そんなふうに思えたのは、彼らが本物であると思えたからです。最近、スポーツ以外でこんなに感動したことはありませんでした」とコメントを寄せている。



また、「東京大衆歌謡楽団」は、来る10月4日に東京・星陵会館でアルバム発売記念演奏会を開く。早めに彼らを目撃して欲しい。




アルバム『街角の心』

2015年6月17日発売
COCP-39168 ¥2,500+税
1.東京ラプソディ
2.一杯のコーヒーから
3.青春のパラダイス
4.長崎のザボン売り
5.丘は花ざかり
6.白い花の咲く頃
7.或る雨の午後
8.緑の地平線
9.花の素顔
10.急げ幌馬車
11.旅の夜風
12.何日君再来(ホーリーチンツァイライ)
13.上海帰りのリル
14.浅草の唄
15.夢淡き東京
16.誰か故郷を想わざる

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