【インタビュー】SUGIZO × J、<LUNATIC FEST.>を語る_第二夜「自分たちが観たい」

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■縦社会だけだったら
■やっぱり何も生まれないんですよ── J

──ただ、すごいのはその伝説の焼き直しではないっていうところなんですよ。新しいバンドもいっぱい参加して、新しいシーンが生まれるという。最後にピックアップするのは6月27日に出演するLADIES ROOM。1987年に結成、1991年にメジャーデビュー、1996年に突然の解散、2001年に再結成をしております。プライベートレーベルの設立などを経て、この時代にスタンダードなハードロックを追求し続けるバンドで。これもエピソードがいっぱいあるんじゃないかなと思うんですけども。

SUGIZO:死ぬほどありますね。話しきれないほど。

J:前回話したTOKYO YANKEESのストーリーと繋がるんですけど、やっぱり俺たちのケツを蹴り上げてくれた兄貴的存在のバンドなんですよね。たぶんベースのGEORGEさんは、「そんなこと俺らはしてねえよ!」とか言うと思うんですけど、バンドとしての姿勢とか熱意とかを俺らはものすごく学んだっていうか、もうDNAに組み入れられてますよね。「そこでお前、本気になんなきゃどうすんだよ!」みたいなところはありますよね。

──ガチで怒られたりとか、そういうことっていうのはあったんですか?

J:もうしょっちゅう。

──SUGIZOさんがニヤっと笑ってましたけど(笑)。

SUGIZO:(笑)。

J:でも、ものすごく愛情があるんですよ。たまにないんですけどね(笑)。でもそういうストーリーを全部思い返してみると、あの時に言いたかったこと、あの時に伝えたかったことってこうだったのかなとか。いまだにGEORGEさんはライヴによく来てくれて、「最高だったよ」なんて言ってくれるんで。俺らにとっては最高の兄貴です。

──さっきニヤっと笑ってたSUGIZOさん、いかがですか?

SUGIZO:いや、鍛えられましたよ。もう20年以上前から。でもホントにJが言うようにインディーのシーンでいちばん身近な兄貴分だったので、背中を見て育ってきた感がありますよね。世代的にXが親分だとしたらLADIES ROOMはその次なんですよね。で、うちらより先輩で、よく飲んだし、よくぶん殴られたし、いろいろありましたけど。

──いいな、羨ましいな、そういうのって。

SUGIZO:体当たりで付き合ってきたからこそ、20年経ってもいまだにこうやって信頼し合えてるというか。おっかない先輩だったけど、大好きな先輩でしたよ。それは今でも変わっていない。

J:「こういうフェスを俺ら主催でやりたくて、ぜひ出てもらいたいんですけど」って言ったら、もうふたつ返事で快諾してくれて。ホントに嬉しいですよ。

──愛は途切れることがないわけですよね。

SUGIZO:特にGEORGEさんと付き合いが俺たちは深いんですけど、永遠のロック小僧でね。よくいろんなところで会うんだけど、俺がモトリーのラストツアーの2DAYSに行ったらGEORGEさんも来てて。終わったら感動して涙してるわけ。ライヴ終わってふたりで涙して抱き合うみたいな。そういう男のロック魂というかさ(笑)。

J:でも実際、そうですよね。縦社会だけだったらやっぱり何も生まれないんですよ。俺たちが教わってきたバンドはそれぞれみんな音楽が凄いですからね。上手いし、個性という面では誰にも一歩も引かないし。

SUGIZO:逆にそうじゃないと俺たちもついていかないし、兄貴として認めないよね。

J:そうなんだよね。

SUGIZO:だから俺たちが兄貴として認めてるバンドは、もう間違いなくみんなすごいんです。

──改めてLADIES ROOMの魅力をコメントいただければと思うんですけど。

J:バンドとして、やっぱりすごく上手いですよね。隙間がある音楽ってけっこう難しかったりするんですよ。だから日本にはいわゆるアメリカンハードロック的な大きなノリのバンドはなかなかいなかったりするんです。実際LADIES ROOMのやってる音楽をいざやろうとしたら、バンドとしてものすごく成熟していないと出せないですよ、あのグルーヴは。照れ屋なので、そういうことを言うと「そんなことねえよ!」とか言うんでしょうけど、たぶんものすごく努力してる。一夜にしてあのグルーヴ感は出ないです。

SUGIZO:すごくいい意味で、永遠不滅のLADIES ROOMの唯一無二のハードロックを追求してる感っていうのが、やっぱりすごくリスペクトですね。20年経ってもブレてないの。「自分たちはこれでやるんだ」って。「これしかできないもん、どうだ文句あるか」っていうことなんです。何十年も追求してきたアメリカンハードロックの直系の音に、説得力を感じずにいられない。そのブレない姿勢にすごく憧れますよね。いまだにやっぱりすごくリスペクトできる兄貴なので。ものすごく人情深いし、男くさいし、涙もろいっていう。めちゃくちゃ愛すべき人たち。

──今夜はGLAY、MUCC、凛として時雨、ロットングラフティー、KA.F.KA、最後にLADIES ROOMを紹介してきたんですけど、おふたかた、第二夜いかがだったでしょうか。

J:……濃いね!(一同笑)。

──前回と同じ感想じゃないですか(笑)。

J:いや、より濃いでしょ(笑)。これは本当に奇跡です。

──奇跡ですよねって、それもまた前回とまた同じじゃないですか(笑)。SUGIZOさん、第二夜の感想はいかがでしょうか。

SUGIZO:いやぁ、濃いですね。

──そこもまんまじゃないですか(笑)。

SUGIZO:いや、でもこれを観に来るファンの人たちは、ホントにラッキーだと思います。たぶん二度とないかもしれないよね。この濃密なロックバンドが一堂に会すっていうのは、出雲大社に八百万の神が一堂に会すみたいな、そういうすごさがあるので。

J:例えばもし今後あったとしても、このそうそうたるバンドのみんなが集まる最初ですからね。この歴史的な瞬間は見逃してほしくないな。俺が観たいですから。

SUGIZO:そうだね。演奏するより観たいよね。

──なるほど(笑)。もしかしてこのフェスをやろうと思ったのは自分たちが観たいっていうのもあるわけですよね。

J:いや、ホントそうですよね。

SUGIZO:その通りですね。お客さんの皆さんに言いたい大事なことは、とにかく体力をつけてこないともったいない。もう午前中から最後まで、この濃密なエネルギーを爆発させていくので、途中でバテないようにしてもらいたいよね。

J:このフェスの3日前ぐらいから寝てもらってね。

SUGIZO:睡眠不足と二日酔いでは絶対に来ないように。できれば走り込んでもらって。

──体育祭みたいになってますけど、実際そうだと思う(笑)。

SUGIZO:できれば登山までやってもらってね。標高にも耐えうるようにしてもらって。

取材協力◎InterFM


<LUNATIC FEST.>

2015年6月27日(土) 幕張メッセ 1~4 ホール
2015年6月28日(日) 幕張メッセ 1~4 ホール
OPEN 9:30/START 11:00 / END 20:00 予定
■出演アーティスト
LUNA SEA(6月27日、28日両日)
【6月27日(土) 全12組】
LUNA SEA、X JAPAN、DEAD END、DIR EN GREY、Fear, and Loathing in Las Vegas、SIAM SHADE、LADIES ROOM、coldrain、TOKYO YANKEES、the telephones、9mm Parabellum Bullet、LUNACY(Opening Act)
【6月28日(日) 全12組】
LUNA SEA、BUCK-TICK、D’ERLANGER、GLAY、[Alexandros]、MUCC、KA.F.KA、AION、minus(-)、ROTTENGRAFFTY、凛として時雨、LUNACY(Opening Act)
■各プレイガイド一般発売日:2015年5 月30日(土)
■チケット料金: 各日¥15,500(入場チケット¥15,000+DRINK代¥500 / 税込)
[問]:LUNATIC FEST.実行委員会
0180-993-122(24 時間テープ対応)


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