【BARKS編集部レビュー】一人妄想フェスを敢行、オーディオテクニカでサマソニ全8ステージを完全網羅

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毎年多くの感銘と奇跡、伝説のパフォーマンスを生み出し続ける<サマーソニック>だが、世界中から集結するアーティストのサウンドを漏らすことなくキャッチし、情熱とともに会場を震わせているのは、オーディオテクニカのマイク群である。2002年以来、サマソニ公式マイクとして1,000本ものオーディオテクニカ製マイクロホンがサウンドを支え、サマソニの感動を生み出している。

同時にオフィシャルスポンサーとしてヘッドホンも会場にてブース展示されているが、音の入口から出口まで一気通貫で設計・プロデュースできるオーディオテクニカだからこそ、サマソニ出演アーティストをオーディオテクニカで愉しめば、当日のみならず、フェスが始まる前も余韻残るフェス後も、いつでも<サマーソニック>を存分に味わえるのではないか。

そんな思いを胸に、<サマーソニック2015>出演アーティストを片っ端から聴きまくって勝手にアガりまくるという、一人妄想フェスを敢行した。サマソニの8ステージに、最適と思しき8機種のヘッドホンを決め打ちし、徹底的に聴きこんでただただ音に没入するという、引きこもり単身フェス企画である。

マリンステージ/マウンテンステージ/ソニックステージ/レインボーステージ/ビーチステージ/ガーデンステージ/アイランドステージ/パークステージという8ステージに対し、用意したヘッドホンは開放型/密閉型/スタジオモニター/DJ用/ワイヤレス/インナーイヤー/インナーイヤーモニターという個性際立つ7モデルだ。

私は以下のようにヘッドホンを割り当てた。

(1)「マリンステージ」⇔「ATH-PRO700MK2」
(2)「マウンテンステージ」⇔「ATH-MSR7」
(3)「ソニックステージ」⇔「ATH-M50x」
(4)「レインボーステージ」⇔「ATH-CKR10」
(5)「ビーチステージ」⇔「ATH-AD2000X」
(6)「ガーデンステージ」⇔「ATH-WS99BT」
(7)「アイランドステージ」⇔「ATH-IM04」
(8)「パークステージ」⇔「ATH-IM70」

(1)「マリンステージ」⇔「ATH-PRO700MK2」


▲マリンステージ

最大のキャパを誇るメインの(1)「マリンステージ」こそ、開放感溢れる開放型ヘッドホンで味わいたい気もしたが、2015年の出演ラインアップを見ると、タイトなキックとうねるベースをいかに心地よく再生するかがひとつのキーポイントになると気が付いた。ケミカル然り、ファレル然り、もちろんZEDDやマックルモア&ライアン・ルイスも同様だ。イマジン・ドラゴンズの和太鼓も低域の表現力で印象が変わる。ラインナップ中でもひときわ異端なきゃりーぱみゅぱみゅも、そのサウンドはキックの存在感が肝となる。つまりはここでの最適モデルはDJヘッドホンとして図太い低域を適切なバランスで出力するATH-PRO700MK2がベストセレクトだ。


▲ATH-PRO700MK2

(2)「マウンテンステージ」⇔「ATH-MSR7」


▲マウンテンステージ

幕張メッセ会場で最も大きなキャパを誇る(2)「マウンテンステージ」は、洋邦含め往年のキャリア組から勢い溢れる若手まで、ジャンルを超えた今最も観るべきラインナップが結集するステージだ。2015年の最新音楽事情と時勢が渦巻くラインアップこそ、まさに“今”を切り取るようなもの。オールジャンルにわたる音楽性を横断し、どのようなサウンドも高品質に楽しませてくれるヘッドホンは、ハイレゾ対応を高らかに謳った最新鋭ATH-MSR7が最もふさわしい。テレキャスの潰れたカッティング音に埋もれないようにベッカ・マッキンタイアのドスの利いた声を聞き取るためにも、モードステップの放つ強烈な周波数特性を漏らすことなく再生するにも、ものすごい音数がうごめくBABYMETALを細部まで聴き取るためにも、ここでは最新設計の高解像度ヘッドホンが欠かせない。


▲ATH-MSR7

(3)「ソニックステージ」⇔「ATH-M50x」


▲ソニックステージ

一方、(3)「ソニックステージ」は、マニアもほくそ笑むネクストブレイク・アーティストや次代を牽引する最新サウンドと、時代を作り上げてきた重鎮の名パフォーマンスが交差する、サマソニのサマソニたるエリアのひとつだ。「ソニックステージ」を彩るアーティスト群と真正面から対峙するには、歴史的実績を持ったプロフェッショナル向け楽曲制作用モニターヘッドホンであるATH-M50xが最適だ。早耳の洋楽フリークやインディー・ロック好きにとっても、「ソニックステージ」のサウンドを楽しむには、スタジオでの環境をそのままに再現してくれる世界基準のスタジオモニターが欠かせない。ノイズとともに大暴れするスレイヴスのサウンドも、ATH-M50xがしっかり受け止めてくれるはずだ。


▲ATH-M50x

(4)「レインボーステージ」⇔「ATH-CKR10」


▲レインボーステージ

変わって(4)「レインボーステージ」は、とんでもない熱量を発する血気盛んな連中が、くんずほぐれつのパフォーマンスを展開してくれる夏フェスらしさ全開のステージでもある。ジャンルやサウンドの質感自体に統一感はなく、老若男女様々なアーティストが飛び出してくるので、そのエネルギーを漏らさず耳孔に叩きこむダイナミックサウンドのカナル型で楽しみたいところ。ここでは、パワフルに全帯域を描きだすATH-CKR10がベストセレクトだ。充分すぎるほどの低域と鮮やかな高域表現、しっかりと押し出してくれるボーカル域の頼もしさは、フェスそのもののダイナミズムを描き出すのに充分である。


▲ATH-CKR10

(5)「ビーチステージ」⇔「ATH-AD2000X」


▲ビーチステージ

フェスといえば野外会場の気持ちよさもその醍醐味だが、なかでもサマソニの(5)「ビーチステージ」は、文字通りビーチに設置されたステージとして要チェックのエリアだ。通常のライヴでは味わえない開放的なステージはハッピーバイブスにあふれ、笑顔と自己開放の心地よさに多くのファンが集まってくる。この多幸感溢れるステージをそのまま体現するには、世界最高品質を誇る開放型フラッグシップのATH-AD2000Xを選ばずして何を選ぼうか。R&Bからファンク、ポップスからヒップホップ、レゲエまで音楽性は多岐に及ぶが、スコーンと抜けるような開放感を楽しませてくれるのも、ATH-AD2000Xの真骨頂である。


▲ATH-AD2000X

(6)「ガーデンステージ」⇔「ATH-WS99BT」


▲ガーデンステージ

キャンプエリアに隣接した(6)「ガーデンステージ」も開放感溢れるフィールドで、広がる原っぱはより自由でさらなる解放感が刺激される。型にはまらずリラックスしながら楽しみたいスタイルでフェスを楽しめる「ガーデンステージ」を堪能するには、ケーブルの煩わしさから完全解放されたワイヤレスヘッドホンのATH-WS99BTがベストセレクト。SOLID BASSシリーズだけに、重低音再生もお手のものなので、聴く場所を問わずしっかりとしたボトムが安定したコード感を支えてくれる。マリンの花火も絶景の「ガーデンステージ」だが、40Hzから200Hzあたりにピークを持つ打ち上げ花火の破裂音も、ATH-WS99BTならば難なくリアルに再現してくれるだろう。…そんな音源は持っていないけれど。


▲ATH-WS99BT

(7)「アイランドステージ」⇔「ATH-IM04」


▲アイランドステージ

(7)「アイランドステージ」は、アジアンマーケット内に設置される異国情緒あふれるステージで、アジア諸国から若手アーティストが続々と登場する。ただしそのサウンドもまちまちで硬質なハードコアからパンク、インディ・ロック、シューゲイザーからミクスチャーまで、多岐に及ぶもの。彩り豊かな国境を超えたサウンドを、きっちりと高解像度のままに臨場感たっぷりに堪能するには、高い再生能力を持つ4ドライバーのハイエンド・インナーイヤーモニターヘッドホンATH-IM04がベストマッチングだ。細かいディテールも忠実に描き出すずば抜けた能力は、アジア諸国の様々な母音や子音もきっちりと再生してくれるので、ストレスなく各国のサウンドを楽しむことができるはずだ。


▲ATH-IM04

(8)「パークステージ」⇔「ATH-IM70」


▲パークステージ

Red Bullのサポートによって最後に発表された(8)「パークステージ」は、規模は小さくともその熱量と密度はどこよりも濃い狂乱のステージだ。登場ラインアップを見ればもう明白、TOTALFAT、The BONEZ、Henlee、SHANK、NOISEMAKER、Crystal Lake、MEANING、そしてWANIMA…と、遠慮なしの名が並ぶ。「パークステージ」から繰り出されるこいつらの波状攻撃…その底なしのエネルギーを受け取って豪快に鳴らすのはハイブリッドボディのATH-IM70だ。それにしても、我々リスナーの体力は果たして保つのか?


▲ATH-IM70

これら「8ステージ」を「8モデル」で聴きこんだ一人妄想フェスの様子は、8モデルのレビュー記事としてオーディオテクニカSUMMER SHOUT特設サイト(※)に掲載されているので、そちらで是非チェックいただきたい。それぞれのモデルの特徴とメリット/デメリットを2015年出演アーティストの音源でチェックさせてもらったというものだ。

ちなみにこの8モデルはいずれもオーディオテクニカが誇る名機を選りすぐったもの。自分の好きなサウンドを見つけるもよし、新たな相棒として最新ヘッドホンを物色するもよし。使いこなし次第で、音楽はもっと身近に、もっと楽しくなる。お気に入りのヘッドホンがひとつあれば、平凡な日々がハッピーな音楽フェスに大変身してくれるのだから。

text by BARKS編集長 烏丸哲也

※SUMMER SHOUT特設サイトとは?
「サマーソニック2015であなたが注目するアーティストをシャウトしよう!」と題し、好きなアーティストをツイートするだけで抽選でオーディオテクニカヘッドホンがもらえるキャンペーンを開催中。<サマーソニック2015>の楽しみ方やお薦めアーティストなど、音楽好きにとって欠かせない情報も満載の特設サイトだ。

◆SUMMER SHOUT特設サイト
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