LUNA SEA主宰による史上最狂のロックフェス<LUNATIC FEST.>が2015年6月27日と28日の2日間、幕張メッセにて初開催を迎える。これは<LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE TOUR THE LUNATIC -A Liberated Will- FINAL>終演後のスクリーンにて告知されたものであり、結成25周年の集大成といえるもの。出演バンドは全22組。先駆者でもある先輩バンドから、影響を公言する後輩バンド、そして同時代を駆け抜けてきた戦友バンドまで、ジャンルは異なれどSUGIZO曰く「同じ種族」によるバンドが狂宴を繰り広げる。

◆SUGIZO 画像

目前に迫る<LUNATIC FEST.>は間違いなく、LUNA SEAの歴史、そして音楽シーンの新たなレジェンドになるだろう。バンドの過去を振り返ってみても真冬に野外スタジアムでライブを行なった無謀とも言える挑戦<UNENDING STYLE TOUR FINAL Christmas STADIUM~真冬の野外~in 横浜スタジアム>(1996年)や、結成10周年を記念して東京ビッグサイトのオープンステージに10万人を集めたが、その前夜に突風でセットが倒壊し、瓦礫状態になったにも関わらず決行した前代未聞な<LUNA SEA 10TH ANNIVERSARY GIG「NEVER SOLD OUT」CAPASITY∞>(1999年)など、彼らは独自の発想で道を新たに切り開き、多くの伝説を生んできた。もっとさかのぼればドレスコードという言葉すらなかったインディーズ時代に<黒服限定GIG>なる企画を立ち上げてシーンの話題をかっさらったこともそうだろう。

世代やジャンルを飛び越えた我が道を行く濃いバンドたちが幕張メッセに集結する<LUNATIC FEST.>は、そんなLUNA SEAが主宰するからこそ、通常ではありえないラインナップとなったのである。インディーズ時代に多大な影響を受けた先輩バンド、同じシーンを戦ってきた同世代バンド、そしてLUNA SEAの音楽やアティテュードに強い影響を受けながら独自の音を鳴らす後輩バンド。出演する誰もが彼らと深い関わりを持つ。両日のオープニングアクトをLUNACYが務めることも、X JAPANのギタリストでもあるSUGIZOが初日の6月27日、X JAPANの直後にLUNA SEAでトリを飾ることも多くの人が想定外だったのではないだろうか。25年経ってもやはり彼らは型破りであり、人をワクワクさせる天才集団である。

なお、SUGIZOはLUNA SEA終幕後、世代やジャンルや国境を超えるミュージシャンたちと同じステージに立ち、ジャムセッションも繰り返し、腕を磨いてきた。近年はソロ活動以外にX JAPANはもちろんJUNO REACTORのメンバーとしても活躍し、フェスにも積極的に出演。フィールドは違えど、つまらない壁をぶち抜いていく姿勢、音楽に対する飽くなき情熱はJのそれと根本的に同じである。LUNA SEAが今、シーンに果たすべき役割について、<LUNATIC FEST.>の根底に流れているものについてSUGIZOに話を訊いた。

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■ロックは闇の音楽であり
■非日常的なものなんです

──<LUNATIC FEST.>を企画した意図は出演メンバーやファンへの感謝の想いもあるし、シーンを繋ぐ面白いことをやってやろうという気持ちもあったのではないかと思います。あえて聞きますが“パーセンテージ”でいうと、どちらの想いが強いですか?

SUGIZO:そうですね。どちらかというと後者かな。エッジーな言い方をするとシーンに風穴を開けたいと思った。大人な表現をしたらシーンや音楽に対する感謝。それは表裏一体なんです。感謝や愛情があるからこそ「ホントにこのままでいいんだろうか」という危機感があった。

──LUNA SEAがデビューした1990年代と比べて今はロックバンドが浮上しにくい時代だと思いますが、SUGIZOさんの言う危機感とは?

SUGIZO:音楽……芸術を生み出すという本質的なことよりもビジネスのスタイルやセオリーが出来上がってしまって、シーンが形骸化している気もするんですよね。そこに揺さぶりをかけないと、と思っていました。同時に大切なのは今のLUNA SEAが世代やジャンルを繋げられるHUB(ハブ)になりうるということなんです。今の俺たちにはそれをやる責任があると思った。

──やっぱり使命感があるんですね。

SUGIZO:そんなにカッコいいものじゃないんですけどね。それが感謝でもあるんですよ。

──だからこそ、今のLUNA SEAにしかできないことをやるべきだという?

SUGIZO:既存のフェスを否定しているわけではないんです。今はあらゆるロックフェスが開催されていて素晴らしいことだと思うし。ただ、ビジネスが先行しがちなものとは一線を画したアーティストによるアーティストのためのフェスが必要なんじゃないかなと。もちろん、そういうフェスも存在していて、俺の中でイメージが近かったのが<オズフェス>(オジー・オズボーン夫妻により米国で1996年から開催。2013年以降、日本でも開催されている)であり、日本でいうと<AIR JAM>のように近しい種族が集まってシーンを動かすようなフェスですね。<オズフェス>ももともとはオーバーグラウンドに対するアンチテーゼとして企画されたフェスでしたし。

──なるほど。“最狂”の“狂”は<LUNATIC FEST.>の重要なファクターなんでしょうか?

SUGIZO:そうですね。ロックの持つLUNATICさ、闇。気がふれたようなエネルギーを孕んだバンドに出演してほしかった。自分にとってロックは闇の音楽であり、非日常的なものなんです。俺たちはそういうロックに影響を受けて育ってきて、今は新しい世代に強いエネルギーを与えられるポジションにいる。だからこそ、そういうロックの美学を繋いでいきたいと思う。だって、ともすれば、そういう表現は時代の移り変わりの中で古き良きロックになってしまうかもしれないじゃないですか。デヴィッド・ボウイしかり、ピンク・フロイドしかり、セックス・ピストルズしかり。自分が信じるロックをちゃんと残したいし、進化させて、未来へと繋げて、永遠であってほしい。そういうロックそのものへの愛。そして感謝気持ち。

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