【インタビュー】Fo'xTails、待望の2ndシングルで描く「人を好きになる気持ちって男でも女でも同じだというせつない気持ち」

2013年の11月15日に結成されたFo'xTails。ボーカルのtakao、ギターの鳴風、ギター＆プログラミングを担当するテラ、ベースの坂本尭之、そしてドラムの峻洋の5人からなるFo'xTailsは、精力的にライヴを行い、会場限定でミニアルバムを1年に1度のペースでリリースし、確実にその名と音を知らしめていった。そして。2015年の2月４日。彼らは「GLITTER DAYS」でメジャーデビューを果たしたのである。そこから約5ヵ月。待望の2ndシングルがリリースされる。「Innocent Graffiti」と題されたリード曲は、TVアニメ『純情ロマンチカ3』のオープニング主題歌となっている。

◆Fo'xTails～画像＆映像～

■サウンド面は激しくても歌メロだけはメロディアスで
■メッセージがしっかりと届けられるモノにしようって

──まず、結成の経緯から聞いてもいい？

takao：はい。Fo'xTailsの始まりのきっかけは、坂本尭之からですね。

坂本尭之：はい。

──いきなりだけど、坂本くんだけフルネームなんだね。

坂本尭之：たしかに。僕だけ本名フルネームですね（笑）。

takao：言われたら、ウチって名前バラバラだね。統一感が無い。

鳴風：まぁたしかに。逆に俺だけステージネームですね。でも自分、鳴風10年やっています。

一同：（爆笑）

峻洋：あははは。“鳴風10年やっています”っていいねぇ！

takao：10年ってベテランだし（笑）。

テラ：長いね。

坂本尭之：でも、そんなこと言ったら、僕なんて“坂本尭之、生まれたときからやっています”。

峻洋：そっちのが長いわ！

──で、そんな坂本尭之を中心にFo'xTailsは始まっていったのね。

坂本尭之：そうなんです。テラとはFo'xTails を結成する前から、10年くらい一緒にバンドやってたんです。そのバンドに後から峻洋が加入して一緒にやっていたんですけど、そのバンドが解散することになって。その後、どうやってバンド活動を続けていこうかって思っていたときに、峻洋が“コイツらと一緒にバンドやりたいんだ”ってtakaoくんと鳴風くんを紹介してくれたんです。

──みんな出身はバラバラなの？

takao：バラバラです。俺は東京生まれなんですけど、埼玉育ちです。

鳴風：大分です。

テラ：鹿児島です。

坂本尭之：宮崎です。

峻洋：神奈川です。みんな上京してきて出逢ってるんですよ。

──なるほどね。なんかそういうのって運命感じるよね。ところで、それぞれの音楽ルーツってどのあたりなの？

テラ：自分は楽器とかまったく始める前の、小学生の頃に好きだったのはMr.Childrenさんでしたね。Mr.Childrenさんのことはずっと好きなんで、ルーツ的なことを言ったらそこが原点になるのかなと思うんですけど、楽器を始めたきっかけは、家で母親が弾いていたオモチャのキーボードを弾くようになって、中学あたりから好奇心で吹奏楽でパーカッション、バンドではギターをやり始めたんです。でも、ギター人口が多かったので、パーカッションをやっていたこともあって、ドラムをやらされたりベースもやらされたりして、いろんな楽器を触るようになったので、そこも、今の“ギター＆プログラミング”っていう立ち位置のルーツの基盤にもなっているのかなって思いますね。

坂本尭之：僕のルーツはhideさんですね。ちょうど亡くなったときの報道をテレビで見て、それをきっかけでピンクスパイダーを聴いて、そこで衝撃を受けたんです。そこからギターヒーローになりたくて6年くらいずっとギターをやっていたんですけど、地元が田舎なのでなかなか一緒にバンドをやるメンバーも見つからなくて、一人でもやれる音楽ってないかな？　って考えて、クラッシックギターを始めました。その少し後に、“ツツッ・ツツッ・ツ”的な、ちょっとオシャレな音楽に出逢って、ベースの魅力に気づかされたんです。

──オシャレな音楽っていうのは、ジャズ的なね？

坂本尭之：そうですそうです！

鳴風：あははは、よく伝わったね（笑）。

峻洋：ようするにそれ、ジャズ的なドラムのことを口で表現したんだよね（笑）。

takao：それか！　俺は、中学の頃にUVERworldのミュージックビデオを初めて見たときに、“俺もこれやりたい！”って衝撃を受けて、そこから即ボイストレーニングに通うようになったんです。でも、地元にバンドやってるヤツが一人も居なくて、中学時代はずっと歌だけ歌ってて。高校入ってからバンドを始めたんです。


──なるほど。納得。今回始めて、このインタビューにあたってFo'xTails の音に触れさせてもらったんだけど、表題曲の「Innocent Graffiti」を聴いた最初の印象と、2曲目の「RUSH」3曲目の「ALIVE」を聴いたときの印象がまったく違って。

takao：はい。表題曲の「Innocent Graffiti」は、TVアニメ『純情ロマンチカ3』のオープニング主題歌であることもあって、ポップで疾走感のあるロックチューンですけど、「RUSH」と「ALIVE」はめちゃめちゃハードでヘヴィですからね。

──そうそう。

鳴風：違うバンドかと思いました？

──そう。今は確実にFo'xTailsというオリジナリティを感じるんだけど、takaoくんの書く歌詞やボーカリストとしての熱量のルーツの一つには、きっとUVERworldがあるだろうなって思ったんだよね。でも、最初に聴いたときから、バンドのサウンド的にも精神面も、このバンドの基軸はこっち方向なんだろうなって思ったというか。

takao：そうですね。UVERworldをきっかけに、いろんな音楽に興味を持つようになったんです。サウンドも歌詞ももちろん、あの人たちのチャレンジ精神というか、マインド的なモノにすごく撃たれたんです。すごいな、こんな生き方してみたいなって。

──すごく解るよ。本当に真っ直ぐに生きてるからね。だからこそ、その音も歌も、真っ直ぐに聴き手に届くんだと思う。

takao：そうなんですよね。すごく教えられたことが大きいです。

──峻洋くんは？

峻洋：僕は、僕にドラムを教えてくれた師匠である青山英樹さんから、最初にお勧めされたのがSIAM SHADEだったんです。もぉ、そこからすっかり淳士さんの“魅せるドラム”にハマってしまいまして。ドラムのプレイもさることながら、顔で叩いてるというくらい、プレイ以外にも魅力を感じる部分がいっぱいあって。そこからずっと憧れているんです。

──うんうん。淳士さんは天才肌だからね、なんでも器用にこなせちゃう人だし、ドラマーではあるんだけど、エンタテイナーだと思うからね。

峻洋：そう。Fo'xTailsもヘヴィなサウンドで熱いメッセージを放つバンドであるんですけど、魅せるバンドでありたいんですよね。

──バンドってそこすごく大事だと思うからね。鳴風くんは？

鳴風：根本を言うと、親父の影響でフォークソングを聴き始めたことだと思うんですけど、自らロックを追求するようになったのは、BLANKEY JET CITYとかTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとか、清春さんですね。洋楽のヘヴィなのも好きなんですけど、ルーツとなるとそこですね。

──Fo'xTailsを結成したときには、具体的にどんな音楽性でやっていきたいというのは、もう見えていたの？

峻洋：共通して思っていたのは、サウンド面は激しくても、歌メロだけはメロディアスでメッセージをしっかりと届けられるモノにしようってのはありましたね。

坂本尭之：そうだね。キャッチーさってやっぱり必要だと思いますからね。

──なるほど。まさに、そのままがFo'xTailsの個性になっているよね。今回表題曲の作曲はテラくんで、他の2曲が作曲は鳴風くんの作曲だけど、主にギター隊が作曲しているの？

坂本尭之：そうですね、竿隊が中心で曲作ってますね。僕もたまに作ります。

──今回の「Innocent Graffiti」はTVアニメ『純情ロマンチカ3』のオープニング主題歌をイメージしての作曲でもあったと思うけど、2人は作る曲のタイプがまったく違っていたりするの？

テラ：だいぶ違いますね。

takao：そう。まったく真逆って言ってもいいくらい違いますね。テラの場合は、すごく頭の中で考えて、それを頭の中でしっかりと形にしてから作るタイプなんですけど、鳴風の場合は衝動的というか。

テラ：そうだね。俺はすごく理論的に作る感じというかね。

takao：鳴風はパッと思い浮かんだことを吐き出すタイプだから、すごく曲作りが早いんですよ。頭で考えるテラと、心で考える鳴風って感じですかね。テラの曲はメロディアスでちょっと変化球だったりするんですけど、鳴風の曲は基本激しいですからね。

坂本尭之：そうだね、鳴風くんは直感タイプだね。

鳴風：テラの曲はすごく繊細な感じがするよね。俺の場合は、何も考えていないタイプではないんですけど、ジャムって作っていくっていうのとも違うし、デモテープは結構ガッツリ作り込む方なんですよ。なんていうのかな？

峻洋：短時間で沸き上がった感情を形にしてるって感じなんじゃないかな？　デモは本当にカッチリ作り込んでいるもんね。

テラ：俺は全体像を頭の中で作り込んでから、それを実際の音で落とし込んでいくっていう作り方ですからね。鳴風くんの音には衝動を感じるんですけど、自分はあんまり衝動で曲を作ったことがないです。

峻洋：性格の違いが音作りに出てる気がするんだよね。

坂本尭之：そこ。そこだと思うな（笑）。

takao：たしかに（笑）。テラの場合は、確実に射止めようとするタイプというかね。

峻洋：危ない橋は渡らないタイプだよね。鳴くん（鳴風）は突進するタイプ（笑）。

鳴風：テラちゃんはスナイパータイプで、俺がマシンガン（笑）。

──告白するときとかもそう？

一同：え！？　告白（笑）！？

──そう。女性に対する攻め方もそんな感じなのかな？と思って（笑）。

鳴風：ですね！　俺、すっごいそっちも速いですよ！

峻洋：テラちゃんもそっちは衝動的だと思うよ、俺（笑）。

テラ：そう！　俺、恋愛は衝動的なんですよ！

一同：すごい前のめり（笑）！

テラ：自分の過去を振り返っても、基本街の中を走ってますから。

──ドラマか？

テラ：はい（笑）。俺、好きになったら告白せずにいられないんです。順序とかどうでもいいというか。とにかく、行動に出して告白しなくちゃ！　って思うんです。恋愛に関してはまったく頭で考えないですから（笑）。そういう感じで曲も出来ればいいんですけどね。

一同：（爆笑）

──takao、坂本尭之、峻洋チームは？

takao：俺、恋愛をすると、もう、そのことしか考えられなくなります。歌詞にもリアルにそれが出ちゃう方なんじゃないかな。俺の歌詞って感情そのものだったりするんで。衝動的なんですよね。

──解るよ。“無謀と書いてチャンスと読め!!”ですからね（※「RUSH」の歌詞より引用）。

takao：そうなんです！　まったくもってそんな感じです。で、峻洋はどうなの？　峻洋とか、こそっと恋愛してるよね。

峻洋：こそっとって（笑）。恋愛に至るまではジリジリな感じですかね。相手の心をじっくりと開かせるタイプというか。

takao：確実じゃないと嫌なタイプ？

峻洋：最近そうなってきたかな。

──そこまで詳しいディテールは求めてないんだけど（笑）。

一同：（爆笑）

takao：坂本尭之は……ま、いっか。次の質問いきます？

坂本尭之：え！？　なんでっ！　答える答える！

峻洋：あははは。坂本こそこっそりちゃっかり恋愛してるタイプだと思うな。

坂本尭之：いやいやいや、堅実ですよ。深く深く、いろんな角度から観察しますね。慎重に。確実に狙うタイプだと思います。基本一途ですよ。

一同：そこはみんな一緒だろ。

──ま、なんとなく5人の性格が見えた気がする（笑）。

takao：俺らも改めてお互いを知った気がします（笑）。テラちゃんが恋愛話になるとあんなに前のめりになるとは知らなかったんで（笑）。

峻洋：でも、そうしてみると、やっぱ性格って音とかにちゃんと出てるなって思うね。テラの曲って、“え！？　そこでこうくる！？”っていう驚きがあるもん。

テラ：穏やかでいて、ちゃんと芯のある女性が好きなんです。

一同：いや、もう恋愛の話終わったから（笑）！

テラ：あ…………。

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