【インタビュー】Psycho le Cemu、「今がいちばんのピークだっていうところを見せたい」

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Psycho le Cémuが3794日ぶり(!)にニューシングル「あきらめないDAYS」でメジャーから再デビューを果たす。2015年2月に行った3公演のライヴは即日ソールドアウト。この元祖コスプレバンドの復活が待たれていたことを証明した。そして今作。小学生から大人まで全世代対応型のキャッチーなメロディと疾走感たっぷりのハードなギターサウンドは新曲を待っていたファンの期待を裏切らないザッツ・Psycho le Cému! 5人が集結したいきさつ、意外にも緊張したという復活ライヴのエピソード、久しぶりの曲作り&レコーディングの裏話、こだわりにこだわった濃すぎるメンバーの衣装&キャラクター設定までたっぷり話を聞いたロングインタビューをお届けする。

◆Psycho le Cému 画像

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■この10年でエンターテインメントの手法は変化した
■今、Psycho le Cémuをやるとどういうものが作れるのか



── 2014年10月2日、結成15周年の節目にライヴを行うことを発表し、2015年2月に完全復活したPsycho le Cémuですが、また一緒にやっていこうと思った決め手というのは?

seek(Ba):活動を休止(2005年)して以降も各自音楽は続けていたし、もともと地元が一緒の5人なので、繋がりは途絶えていなかったんですよ。DAISHIが旗振り役になって、定期的に「ゴハンでも食べに行こう」みたいな感じで。

DAISHI(Vo):新年会とか忘年会をやってたね。

seek:で、集まるとバンドの話題も出てきて。

DAISHI:ただ、9割はろくでもない話ですよ(笑)。最後の1割ぐらいで「また真剣に向き合えたらいいね」って。そういうことが何年間か続いて……。

──「またPsycho le Cémuやれたらいいね」ってこと?

DAISHI:そうですね。で、ある日、僕がPsycho le Cémuを結成したときと同じ順番で、もう1回メンバーに声をかけたんですよ。Lidaから誘って、YURAサマ、seekと誘って、ホンマなら次はAYAくんなんですけど、現時点でまだ声をかけてないのに、なぜか居るんですよ(笑)。

──ははは。寂しいじゃないですか。

AYA(Gt):はい。頑張ってますけどね(笑)。

DAISHI:まぁ、この2人(seekとAYA)はニコイチみたいなものなので(笑)。

seek:コラ〜ッ(笑)。

DAISHI:15周年で関係者にも「Psycho le Cému、どうすんの?」って言われていた時期なので。

Lida(Gt):今までも節目の年になるとそう言われてたからね。

──実現した理由として、みんなが音楽活動を続けていたのは大きいですよね。

seek:大きいと思いますね。各自が頑張ってきた結果かなと。



──Psycho le Cémuはバンドスタイルにコスプレとかアニメのテイストをいち早く取り入れたバンドでもあり、物語性のあるエンターテインメントなステージが日本のみならず海外でも評価されましたよね。その後、日本のV系バンドがヨーロッパやアジアを中心に認知されていって、そんな状況の中、“今、やるべきだよね”という意識はありましたか?

DAISHI:そこまでは意識してないけどね。

seek:でも、10年間という時間の流れの中で音楽シーンに限らず、エンターテインメントの手法が変化してきたのは感じていましたね。音楽の中にお笑いの要素を取り入れたり、逆にお笑いの人が音楽をやったりとか。そんな中、今の時代にPsycho le Cémuをやるとどういうものが作れるのかなというのは思っていましたけどね。

──では、実際に2015年、久々にステージに立ってみて感じた手応えは?

seek:「こんなに長くやってるのにまだ緊張するんや」っていうぐらいAYAくんがガチガチになっててビックリしましたけどね(笑)。

AYA:今までのPsycho le Cémuでいちばん緊張しましたね。

seek:なんでなの?

AYA:昔だったらできなかったことも経験を積んでできるようになったから、ちょっとハードル高めに目標を設定してて。

DAISHI:素人臭く緊張してたんちゃうの?(笑)。

AYA:ははは。違う違う。

DAISHI:でもね、僕も初日、緊張しましたよ。seekとYURAサマがそんなに緊張してなかったのかなぁ。Lidaもしてなさそうに見えてしてるなぁって。マスクしてギター弾いてるからわかんないんですよ(笑)。

Lida:顔が見えないからこそ逆に緊張するんですよ。「お客さん、俺だってことホントにわかってるのかな」って(笑)。

──そっちの緊張?(笑)。

seek:久しぶりのライヴをお客さんが求めていたっていう期待感もあったと思うんですけど、この数年、僕らが経験したことがない歓声の大きさで。あれは久々にシビれましたね。

DAISHI:何の曲やってもイントロでワーッってね。

seek:“休止している間、これだけたくさんの人がPsycho le Cémuの曲を聴いてくれてたのか”って思いましたね。自分たちの曲は振り付けも多いから、再結成を発表してからライヴまでの期間に一生懸命、思い出してくれたのかなぁとか。

DAISHI:あと初めてライヴを見たっていう人も多かった。

YURAサマ(Dr):10年前にTVで見てた小さいコたちが「大人になって初めて見られました!」って。そういう出会いができたことが15周年の1つの大きな意味でもあり、嬉しかったですね。あとはお客さんの反応を含めて、Psycho le Cémuで表現していることに自信を持てたので、やってよかったなって。

DAISHI:自信持ちすぎて、セリフ間違えたのに気づいてなかったもんな(笑)。

YURAサマ:気づいてなくてよかったです(笑)。

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