【ライヴレポート】TETSUYA、バースデーライヴで充実の15周年を約束

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L'Arc~en~Cielのリーダー&ベーシストであり、ソロアーティストとしても活動しているTETSUYAが10月4日(日)、バースデーライヴ<TETSUYA LIVE 2015 "THANK YOU">を東京 Zepp DiverCityTOKYOにて開催した。

◆<TETSUYA LIVE 2015 “THANK YOU”> 画像

今年で3回目を迎えるバースデーライヴは恒例行事となっているもの。また、ソロライヴは7月に大阪で行われたFC発足記念LIVE<CÉLUXE NIGHT>以来であり、東京での公演は前回のバースデーライヴより一年ぶりということもあって、10月3日に誕生日を迎えたTETSUYAを祝うべく、会場に入るとフロアはライヴを待ちわびていたファンでギッシリだ。



壮大なオープニングSEが流れ、暗闇の中をJuicy-Bananasのメンバーがステージに上がるとオーディエンスから大きな歓声が上がった。そして一際大きな歓声に迎えられてTETSUYAが登場。ライヴの口火を切った曲は「TIGHTROPE」だ。疾走するビートに乗ってマイクスタンドに向かうTETSUYAは、白とネイビーのストライプスーツにブルーのストール、ネイビーのジャケットを纏ってサングラス姿。中村佳嗣(G)の弾くリフから2曲目の「蜃気楼」が始まると、ハンドマイクを持ったTETSUYAがお立ち台に乗りながら歌い、これにピンクのペンライトを掲げてオーディエンスが歓声を送る。間奏ではTETSUYAモデルのベースを弾くIKUO(B)の背後から抱きついたTETSUYAの表情がとても楽しそうだ。

七色の光がスクリーンに映し出されてポップな「Can't stop believing」に続け、山崎慶(Dr)が叩くトライバルなイントロに導かれて「REVERSE」へ。激しくも美しいTETSUYAの歌声が壮快な12/8拍子のロッカバラードに客席から大きな拍手が送られた。序盤4曲はシングルナンバーやヒット曲が据えられたもの。のっけからの圧倒的なパフォーマンスにフロアはすでに最高潮を迎えた感すらある。


「こんばんは、星の王子さまです(笑)」とは、この日のMC第一声だ。これは、9月21日と22日に大阪 夢洲(ゆめしま)で行われた10万人動員のライヴ<L'Arc~en~Ciel LIVE 2015 L’ArCASINO>でのhydeのMCを受けてのひと言で、これには「王子さま~!」とオーディエンスの大歓声が。「最後まで楽しんでいってください」との言葉のあとに、16ビートが軽快なミディアムテンポの「In My HEART」へ。さらに「guilty」「SCARECROW」といった憂いのあるメロディを聴かせるなど、さまざまな表情を持つ楽曲でライヴを構成していくあたりはコンポーザーとしてのTETSUYAの幅の広さを感じさせた。とりわけ、岸利至(Key)によるシンフォニックな鍵盤とともに物語を聴かせるように歌った「empty tears」はあまりにも切ない。

「わっしょい~! おげ~んき? 1年振りの東京ですよ!」とオーディエンスに語りかけたTETSUYAは、「大阪に続いて、宇宙で2番目に聴ける」と新曲「何があっても」を東京初披露。タンバリンを手にした「wonderful world」では、その間奏でむきん砲゜(WATER GUN)をフロアに向けて発射するTETSUYAに対し、「こっち!こっち!」とファンが手を広げてアピールする場面も。また、「昨日、お風呂に入っていたときにふと見たら、ヤモリがいて……ビックリした」と話したTETSUYAに、「ヤモリは「家を守る(家守り)」として縁起がいい」とファンが応えるなど客席とのやりとりも。「そんな誕生日でした」と初めて昨日が誕生日だったことを口にしたTETSUYAに、「おめでとう~!」と会場のそこかしこから祝福の声が飛んだ。


ステージ後半は獅子奮迅。「WHITE OUT」ではタイトなバンドサウンドとTETSUYAの歌が一体感を増してグルーヴを生んでいき、室姫深(G)と中村佳嗣が向かい合ってギターを弾く場面や、IKUOがお立ち台でベースを弾くパフォーマンスがステージをより華やかなものにしていく。真っ赤な照明の中で高速ビートが鳴り響く「EDEN」でヘヴィなロックシンガーの姿を見せた一方、漫画家 矢沢あい作詞によるロマンティックチューン「lonely girl」で王子さまぶりを感じさせるハートフルな歌声を聴かせた。さらに、客席が一斉にタオルを回した「Roulette」は、その激しさに2階席が揺れるほど。同曲後半のTETSUYAをはじめとするメンバー全員のストップモーションにはファンの歓声が鳴り止まない。そして、本編ラストは「Are you ready to ride?」だ。黒いスーツ姿+サングラス姿のダンサーBananaman Brothersがステージに登場、フロアを大いに煽って鮮やかに本編を終了した。

アンコールの声に呼び込まれて登場したTETSUYA & The Juicy-Bananasのメンバーは、全員ライヴTシャツに着替えてステージへ。「LOOKING FOR LIGHT」の演奏を始めたものの、しかし、歌い出し前に急遽演奏がストップしてしまった……。するとスクリーンに、「HAPPY BIRTHDAY」の文字が映し出され、バンドがバースデーソングを演奏。オーディエンスも一斉に「Happy Birthday to You」と歌いだしてTETSUYAのバースデーをお祝いするというサプライズが。「また騙されたな~。ありがとう、おおきに!」と感謝を伝えるTETSUYAは、岸から手渡されたプレゼントを見て、「むっちゃ欲しかった、これ!」と、骨盤矯正ベルト『リアライン・コア』に満面の笑み。ドラマーの山崎もベースのIKUOも愛用するというこのプレゼントは、腰に負担のかかるミュージシャン必携のものだ。


改めて、アンコール1曲目「LOOKING FOR LIGHT」から、「THANK YOU」へ。ドラム、ベース、キーボード、ギター(中村佳嗣)、ギター(室姫深)とソロを回していった同曲ではエンディングへ向かって徐々に演奏の熱量も高まる。そして歌詞がスクリーンに映し出された「Fantastic Wonders」ではTETSUYAが歌うメッセージが明確に表されて、フロアはそのひと言ひと言に耳を傾けた。Wアンコールは、包容力と力強さが同居した楽曲「15 1/2 フィフティーンハーフ」、そのままラストの「流れ星」へ。ピンスポットに照らされたTETSUYAを中心にミラーボールの光が会場を包み込んだ。そのエンディングの見事なファルセットをはじめ、ラストまで伸びやかで正確なピッチを保つ歌声はヴォーカリストとしてのTETSUYAの実力を感じさせる説得力があった。

「ありがと~!」と一礼してバスケットを手に取り、バナナをメンバー1人ひとりに渡して全員で客席に投げると、最後の1本をTETSUYAが遠投。なんとフロアの最後方まで届いたバナナに、会場から驚きの声が上がった。最後はメンバー全員が手を繋ぎ、オーディエンスに深々と頭を下げて、TETSUYA&The Juicy-Bananasはステージを去った。


この日演奏された全22曲は、ソロとして発表しているすべての曲を披露するという、ある種の集大成のようなもの。「何があっても」「THANK YOU」といった未発表曲については、「リリース予定はない」とMCで語っていたが、それも含めてファンにとってプレミアムなライヴとなったはずだ。

しかし、TETSUYAからファンへのサプライズはここから。終演後、暗転したステージにスクリーンが下りてくると、自身のレーベル『SPROUSE(スプラウズ)』の再始動第一弾として2015年12月16日に新曲「Make a Wish」と「Time goes on~泡のように~」を同時発売することを発表した。さらには超最速先行試聴として、この2曲の歌詞をスクリーンに映し出しながら曲を流すという嬉しいプレゼントが。驚きはこれだけではない。ソロデビュー15周年を迎えるTETSUYAの『15周年Plan-T』の発表は壮大なものだ。その詳細とは、来春ニューシングル&ミュージッククリップ集の発売とファンクラブ限定ライヴの開催、夏にはファンミーティングをハワイで実施する。さらに秋にはニューアルバム発売&全国ツアー、冬には自身最大規模のライヴを東京で行なうという、充実の15周年イヤーを約束するものだった。

バースデーを祝福するために集まった2500人のファンに向けて、感謝の気持ちを込めたかのようなサプライズ演出で、最後まで楽しませたTETSUYAのサービス精神と、ソロデビュー15周年を迎える2016年の彼の活動への期待に、観客たちはどの顔も満足しきった表情を浮かべていた。

撮影◎今元秀明 文◎岡本貴之

■バースデーライヴ<TETSUYA LIVE 2015 "THANK YOU">
2015年10月4日(日)@東京 Zepp DiverCity TOKYOセットリスト

01.TIGHTROPE
02.蜃気楼
03.Can't stop believing
04.REVERSE
05.In My HEART
06.guilty
07.SCARECROW
08.empty tears
09.何があっても(未発表曲)
10.wonderful world
11.魔法の言葉
12.Pretender
13.WHITE OUT
14.EDEN
15.lonely girl
16.Roulette
17.Are you ready to ride?
EN1.LOOKING FOR LIGHT
EN2.THANK YOU(未発表曲)
EN3.Fantastic Wonders
WEN1.15 1/2 フィフティーンハーフ
WEN2.流れ星

■NEW SINGLE 「Make a Wish」

2015年12月16日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】TECP-101 ¥1,620+Tax
【通常盤(CD)】TECP102 ¥1,000+Tax

■NEW SINGLE 「Time goes on~泡のように~」

2015年12月16日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】TECP-103 ¥1,620+Tax
【通常盤(CD)】TECP-104 ¥1,000+Tax

■TETSUYA 15th Anniversary Year 「15周年Plan-T」

●2016年 春
ニューシングル&ミュージッククリップ集リリース
FC限定 ライヴ<CÉLUXE NIGHT Vol.2>開催
●2016年 夏
ファンミーティング<POP☆SECRET Vol.2>at Hawaii 開催
●2016年 秋
ニューアルバムリリース&全国ツアー
●2016年 冬
15th ANNIVERSARY LIVE

◆TETSUYA オフィシャルサイト
◆L’Arc~en~Ciel オフィシャルサイト
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